IntelやAppleなどで構成されるUSB推進団体のUSB Promoter Groupが、記事作成時点で最新仕様であるUSB4の次世代規格「USB4 Version 2.0」の将来的な仕様予定を2022年9月1日に発表しました。
USB Promoter Group Announces USB4® Version 2.0 | Business Wire
https://www.businesswire.com/news/home/20220901005211/en/USB-Promoter-Group-Announces-USB4%C2%AE-Version-2.0
Next-gen USB promises to be twice as fast, using cables you may already own – The Verge
https://www.theverge.com/2022/9/1/23332838/usb-4-version-2-80-gbps-thunderbolt
USB Promoter Groupが発表したUSB4のバージョン2の主な特徴は以下の通り。
・新しい物理層アーキテクチャに基づき、従来の40Gbps帯域のUSB Type-Cケーブルと、新しく定義される80Gbps帯域のUSB Type-Cアクティブケーブルで、最大80Gbpsの転送速度を実現。
・データおよび表示プロトコルのアップデートにより、利用可能な帯域幅の増加分をより効果的に利用可能になる。
・アーキテクチャのアップデートによってUSB 3.2のパケットトンネリングは20Gbpsを超える。
・DisplayPortおよびPCIeの最新仕様と整合、USB4 バージョン1.0、USB 3.2、USB 2.0、Thunderbolt 3の後方互換性を持つ。
USB Promoter Groupの発表で驚くべきポイントは、USB4のVersion 2.0だと既存の40Gbps帯域のUSB Type-Cケーブルで80Gbpsの転送速度をサポートするという点です。USBの標準を策定するUSB Implementers Forum(USB-IF)による技術仕様はまだリリースされていませんが、USB-IFの広報担当であるジョー・バリッチ氏はIT系ニュースサイトのThe Vergeに対して、「40Gbps定格のUSB4対応ケーブルを購入すれば、将来的にはその2倍の転送速度が実現できる」と述べています。
これまで40Gbpsが最大転送速度だとされたケーブルでどうやって80Gbpsの転送速度を実現しているのかは不明ですが、バリッチ氏は「最終的な仕様がリリースされた時に開示されます」と述べており、2022年11月に開催される開発者向けイベントの「USB Developer Days」で詳細が明らかになる見通しです。
The Vergeはケーブルの転送速度と互換性は評価する一方で、「USB4 Version 2.0」という名前は紛らわしいと批判しています。USB 3.0が「USB 3.1 Gen 1」「USB 3.2 Gen 1×1」と名前が変わり、ユーザーにとって非常にわかりにくいものになった過去があり、USB4はこれらへの反省からシンプルな命名となった経緯がありました。
最大転送速度40GbpsでUSB 3.0の8倍速い「USB4」の技術仕様をUSB-IFが正式に公開 – GIGAZINE
by GEEK KAZU
ただし、あくまでも「USB4 Version 2.0」という名称は記事作成時点のものであり、最終的な仕様が策定してブランディングが固まった時には別のものになっている可能性は十分あります。
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