先週はサブマシンを自動で起動/終了させることで、メインマシンから仕事用のデータをバックアップさせることができた。とはいえ、そのためだけにサブマシンが勝手に動作したり、常駐させたツールがメモリを消費しているのが、ちょっと気がかりだ。
……この記事を書いている時点で、東京都でまん延防止等重点措置が解除されてから151日が過ぎた。
私が勤めている新宿にある中小企業では現在、各スタッフが可能な範囲でリモートによる業務を行っている。その中で、今回はルーターのNAS機能を利用して、作業データの新たなバックアップ方法を検討してみた。
8月8日(月):ルーターに外付けHDDを接続……するも反応なし
先週に構築した自動バックアップの仕組みが、毎日きちんと動作している。そう、平日だけでなく、土曜も日曜も。マシンの自動起動にBIOSの「APM」を利用したのだが、この機能は平日と土日の区別がつかないのが悩みどころだ。
他にも、導入した常駐ソフトがメモリを消費するなど、運用してみると気になる点が出てきたわけだが……、これを解決する方法が思いつかない。こうなると、メインマシンからのデータのバックアップに、別の方法を用いた方が良い気がしてきた。
そこで考えたのが、データをNASにバックアップするという方法。とはいえ、NASを新たに購入するのはキツいので、ルーターの簡易NAS機能を利用することにした。これは、ルーターに接続した外付けHDDを、NASとして利用するためのもの。我が家で利用しているTP-Link「AX5400」にも、この機能が搭載されているようだ。
「AX5400」の側面にHDD接続用のUSB 3.0ポートが用意されていたので、手持ちの外付けHDD……が余っていないので、HDDスタンドにバックアップ用のHDDを挿して接続してみた。普通のNASならWindowsのエクスプローラーで「ネットワーク」画面を開けば、アイコンが表示されるのだが、画面を更新してもそれらしきものが見当たらない。どうやら、NASとして利用するには、何らかの操作が必要なようだ。
8月17日(水):外付けHDDのNAS運用スタート、セキュリティ機能も
あれから説明書などを確認していたところ、どうやら「AX5400」ではエクスプローラーのアドレスバーにルーターのIPアドレスを入力すると、接続した外付けHDDにアクセスできるらしい。
ルーターのIPアドレスはコマンドプロンプトで「ipconfig」というコマンドを入力するほか、ブラウザーからアクセスする「AX5400」の設定画面でも確認できる。このIPアドレスの頭にマークを2つ付けてアドレスバーに入力したところ、無事に外付けHDDに保存したファイルをLAN経由で開くことができた。
ちなみに、ブラウザーからアクセスする「AX5400」の設定画面には、「USBストレージデバイス」という項目が用意されていた。ここでは、接続された外付けHDDのステータスが確認できるほか、そのアクセスにユーザー認証を設定することもできるらしい。
今回はバックアップツールが自由にアクセスできるようにするため、ユーザー認証は無効としたが、重要なデータを保存する際に使えそうだ。
8月18日(木):NAS(外付けHDD)に作業データを自動バックアップ!
外付けHDDを「AX5400」に接続したことで、LAN上にあるPCから自由にアクセスできるようになった。この外付けHDDは電源をつけっぱなしにしたまま運用するので、仕事用のデータをバックアップすれば、いつでもファイルにアクセスできるようになるだろう。
データのバックアップには前回と同様に「BunBackup」を利用する。その設定手順もほとんど同じで、バックアップ元にPCの仕事用データの保存場所を、バックアップ先に外付けHDD内のフォルダを指定すればよい。あとは、会社の定時に合わせて自動バックアップするよう設定すれば準備は完了だ。