VRヘッドセットのその先へ… スマートコンタクトレンズのプロトタイプができました

GIZMODO

ある意味、自然な流れ。

最近ようやく盛り上がりつつあるVR業界。VRヘッドセット市場も、ついにMagic Leap 2の発売が決まり、Appleが製品を開発してるなんて噂もあり、少しずつその種類も増えていきそう。でも、もしかしたらVRヘッドセットなんて、あっという間に「古い」ものになってしまうかもしれません。スマートコンタクトレンズが実用化されたら、ね。

Mojo Visionが、7年という開発期間を経て、ついにスマートコンタクトレンズのプロトタイプを完成させました。名前から想像する通り、各種センサーを搭載したスマート機能のあるコンタクトレンズです。世界最小、たった0.5ミリのマイクロLEDディスプレイ(1万4000ppi)、加速度計、ジャイロスコープ、磁気計、ARMプロセッサを搭載。コンタクトレンズとネックレスなどの周辺機器をセットで利用することで、重さやサイズのある一部パーツはそちらに回すという仕組み。ユーザーの目の動きをトラッキングして、目線によるジェスチャー操作も想定されています。

Image: Mojo Vision

スマートグラスもまだ一般的ではない今、スマートコンタクトレンズと言われても「未来の話」という気がしますが、Mojo Visionとしてはそう遠くない話のよう。すでに、社内テスト第1段階をCEO自らの目で実施済み。今後さらなる社内テストを経て、FDA(アメリカ食品医薬品局)の認証取得を目指します。

スマートコンタクトレンズでできること、やりたいことは、基本はきっとヘッドセットと同じ。ただ、リアルの視界を覆うヘッドセットよりもたぶんスマートグラス(メガネ)に近いので、VRよりもリアルの層とバーチャルの層を重ねるAR/MR要素のほうが強くなるはず。となれば、たとえば翻訳機能で現実に字幕が表示されるとか、ナビ表示が目の前に矢印ででるとか、お店のクーポンや情報が店先にポップアップででるとか、瞬きしたらネックレスに装着されたカメラで撮影とか…。VRゲームの利用でも、ヘッドセットよりも身軽なので没入感が高まるかもしれませんね。

Mojo Visionいわく、現段階では片目レンズ想定だが、将来的には両目スマートレンズを考えていると。片目のガジェットといえば、やっぱりドラゴンボールのスカウターです。スマートレンズをしている相手に、知らずにIQとかチェックされたら嫌なので、お互いの相性表示くらいにしてほしいところ。…なんか、マッチング系アプリが捗りそうな話? 片目スマートコンタクトなら、いっそ色もガッツリ変えて能力者っぽい雰囲気もだしたいですね。

妄想は斜めに広がりますが、VRヘッドセットは将来的にスマートフォンに置き換わる存在と言われていますから、そうなればヘッドセットよりずっとイマーシブで装着感が低いスマートレンズがスマホ代わりになるのは自然の流れ、かも。

Source: SlashGear, Mojo Vision