株式会社日本HPは15日、東京都内で、同社の取組などを紹介する「HP Japan INNOVATION SUMMIT」と、出社とテレワークを融合したハイブリッドワークを支援するPCや会議室用デバイスなどの複数の製品群の発表会を開催した。
同社代表取締役 社長執行役員の岡戸伸樹氏によると「パンデミック終息後も在宅勤務を希望する人が3割以上」、「働き方の柔軟性が仕事の満足度に影響すると半数が回答した」といい、テクノロジーのさらなる向上が求められている現状があるという。
今回発表したハイブリッドワークを支援するPCや会議室用デバイスは、そうしたニーズに応えうる製品群といい「リアルとオンラインのコラボレーション」、「高セキュリティ」、「ハイブリッドワークに好適」という要素を揃えた。
発表されたのはノートPC「HP Elite Dragonfly G3 Notebook PC」、「HP EliteBook 860 G9 Notebook PC」、「HP EliteBook 1040 G9 Notebook PC」、「HP Elite Dragonfly Chromebook Enterprise」、一体型PC「HP EliteOne 870 G9 All-in-One Desktop PC」、「HP EliteOne 840 G9 All-in-One Desktop PC」の全6機種。いずれもエンタープライズ向け製品で、自治体などにも採用事例のあるセキュリティサービス「HP Wolf Security for Business」を全製品に搭載する。
ノートPCは4機種、ハイエンドの「Chromebook」も
ハイエンドモデルのElite Dragonfly G3は発売は9月を予定しており、直販価格は25万円前後を予定している。
アスペクト比3:2の13.5型液晶やBang&Olufsen監修のスピーカーなどを搭載する「HP Presence」、AIでノイズを除去し、3m離れた場所から発声してもクリアに声を届ける「HP Dynamic Voice Leveling」、被写体を認識しフレームを自動で調整する「HP Auto Frame」搭載の500万画素カメラなどを搭載する。
そのほかの仕様は、CPUにCore i5-1235U/1245UまたはCore i7-1255U、メモリ16GBまたは32GB、ストレージに256GB/512GB/1TB/2TB M.2 SSD、1,920×1,280ドット表示対応13.5型液晶(光沢非タッチまたはタッチ)、OSにWindows 11または10 Proを備える。
インターフェイスは、Thunderbolt 4×2、USB 3.0、HDMI出力、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2、500万画素Webカメラ、IRカメラ、音声入出力などを備える。オプションでLTEか5Gも搭載可能。
バッテリはリチウムポリマーで、4セルと6セルから選択可能。本体サイズは約297.4×220.4×16.4mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約990g。
また、国内では珍しいというハイエンドのChromebookにあたるHP Elite Dragonfly Chromebook Enterpriseも発売予定。こちらも13.5型でアスペクト比3:2の液晶や、本体側面に搭載されたワイヤレスのUSIペンが特徴的な製品。要望が多いという英語キーボードモデルも発売予定。発売は8月で、実売予想価格は21万7,800円から。
主な仕様は、CPUにCor ei3-1215U/Core i5-1245U/Core i7-1265U、メモリに8GBまたは16GB、ストレージに128GBまたは256GB M.2 SSD、1,920×1,280ドット表示対応13.5型液晶(400cd/平方mまたは1,000cd/平方m)、OSにChrome OSを搭載する。
インターフェイスはThunderbolt 4×2、USB 3.0、HDMI出力、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2、音声入出力などを備える。
バッテリは4セルリチウムポリマー。本体サイズは約294.5×221.8×16.6mm(同)、重量は約1.27kg。
このほかHP EliteBook 860 G9 Notebook PC、HP EliteBook 1040 G9 Notebook PCの発売時期はいずれも9月、直販価格は順に23万4,300円、24万前後の予定という。前者は第12世代Core Pシリーズプロセッサを搭載する16型、後者は第12世代Core Uシリーズを搭載する14型となっている。液晶はいずれも1,920×1,200ドット表示対応。
一体型PC
一体型PCのHP EliteOne 870 G9 All-in-One Desktop PC、HP EliteOne 840 G9 All-in-One Desktop PCは、CPUにIntelの第12世代Coreプロセッサ、vProプラットフォームを採用した一体型PC。前後チルトや360度回転機能を備えた進化したWebカメラ、ノイズキャンセリング機能を備えたデュアルマイクなどを搭載する。発売時期は11月、価格は870 G9が50万円前後、840 G9が41万円前後の予定。
HP EliteOne 870 G9 All-in-One Desktop PCの主な仕様は、CPUにCore i7-12700、メモリ16GB、Intel Q670チップセット、512GB M.2 SSD、2,560×1,440ドット表示対応27型IPS液晶ディスプレイ、OSにWindows 11 Proを搭載する。
インターフェイスはUSB 3.1×3、USB 3.0 Type-C、USB 3.0×2、DisplayPort、HDMI入力、SDカードスロット、Gigabit Ethernet、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2、1,600万画素Webカメラ(IR&TOFセンサー搭載)、音声入出力などを搭載する。
本体サイズは614×247×569.5~599.5mm(同)、重量は10.88kg。
HP EliteOne 840 G9 All-in-One Desktop PCの主な仕様は、CPUにCore i5-12500、メモリ16GB、Intel Q670チップセット、ストレージに512GB M.2 SSD、1,920×1,080ドット表示対応23.8型液晶、OSにWindows 11 Proを搭載する。
インターフェイスはUSB 3.1×2、USB 3.0 Type-C、USB 3.0、DisplayPort、HDMI入力、SDカードスロット、Gigabit Ethernet、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2、500万画素Webカメラ、音声入出力などを搭載する。
本体サイズは539.6×238×428.1~558.1mm(同)、重量は9.26kg。
会議室用デバイス「HP Presence Meeting Room Solution」
HP Presence Meeting Room Solutionは、会議室の規模や目的により必要な構成を組み合わせるWeb会議用のデバイス。会議室に常設して使用することを想定しており、小型のデスクトップPCと、マイク、スピーカー、操作パネルが一体となったコントローラから構成される。
制御はミニPC「HP Presence Mini Conferencing PC」で行ない、入室時に人を感知してシステムの自動起動ができるコントローラ「HP Presence Control」と組み合わせ使用する。コントローラは会議室の規模にあわせ、ハドルスペースから小規模の会議室までに適する「HP Presence Control」、中~大規模な会議室に適する「HP Presence Control Plus」の2モデル展開。
また、オプションで、スタビライザーやフレーム移動機能などを搭載するWebカメラ「HP Presence See 4K AI Camera」、大人数向けのスピーカー&マイク「HP Presence Audio Video Bar」、単体マイク「HP Presence Hub & HP Presence Talk」、「HP Presence Talk Satellite Microphone」なども用意する。
発売時期と価格は、HP Presence Controlが10月発売で53万円前後、HP Presence Control Plusが2023年2月発売で68万円前後。なお、両者ともHP EliteDesk 800 DMがバンドルされるセット商品。
アクセサリのHP Presence See 4K AI Cameraは10月発売で15万円前後、そのほかのアクセサリは発売時期、価格ともに未定。
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