スバルの工場前にある老舗和菓子店「伊勢屋」で販売している『スバル最中』は見た目も味も記憶に残る絶品

ロケットニュース24

自動車メーカー「SUBARU(スバル)」の企業城下町として知られる群馬県太田市では、スバルの自動車をかたどった和菓子が人気のようだ。その名も『スバル最中(もなか)』。これを目当てに、日々多くのスバリスト(スバル車のファン)が買い求めにくるそうだ。

まるで聖地巡礼みたいだし、一体どんなものだろう。気になったのでネットで調べてみたら……筆者はその姿に一目惚れ。いてもたってもいられなくなって、製造・販売元の和菓子店「伊勢屋」へ急行した。


・スバル工場の向かいにある老舗和菓子店

目的地「伊勢屋」は、最寄りの太田駅(北口)から徒歩で約5分。

駅を出るとすぐにSUBARUの文字が見えた。どうやら、あの建物(工場)の正門前に店を構えているらしい。高鳴る胸をおさえて、いざ出発。


歩きながら、ふと車道に目を向けると、六連星(むつらぼし)のエンブレムがあちこちで輝いていた。さすがにスバルの城下町と呼ばれるだけのことはある。


そんなことを思っていたら、いつの間にかスバル工場の正門前にたどり着いてしまった。辺りを見渡すと……

あった! ここが『スバル最中』で有名な和菓子店「伊勢屋」だ。昭和9年(1934年)創業の老舗である。

手に汗握りながら入店すると、まず目に飛び込んできたのは、スバル愛あふれる和菓子コーナー。熱量がハンパない。いろいろ物色していると……ついに見つけた。


スバル最中だ!


か、かっこいいー!! これはスバリストたちがわざわざ足を運ぶのも納得である。ガラス越しでもかっこいい!!

今回、「伊勢屋」の岡田社長からスバル最中の歴史について話を聞くことができた。

61年前にデビューしたスバル最中は、これまで2度のモデルチェンジを経ていて、現在で3代目とのこと。初代スバル最中の金型は「スバル360」という車がモデルであり……

2代目は「レオーネ」という車がモデルだったようだ。

そして、現在の3代目は「レガシィB4」という車がモデルらしい。ちなみに、初代と2代目の金型は店頭に飾られているので、その歴史を間近で感じることができる。スバリストにとって、この空間はたまらないものがあるだろう。

岡田社長の話を聞けば聞くほど、スバル最中が食べたくなってきた筆者。そこでスバル最中や他の人気和菓子がセットになった『スバルアラカルト(7個入 / 税込1100円)』を購入することにした。


・スバル最中を実食

さっそくスバル最中を持ち帰って食べてみることに。レトロな雰囲気の包装紙がオシャレ。

箱を開封してみるとこんな感じだ。いろいろとおもしろそうな和菓子が詰まっていて、インパクト大。

スバル最中を袋から取り出し、まじまじと見てみたのだが、細部にまでこだわった作り込みが素晴らしい。ホイールやライト、サイドミラーにいたるまで、「レガシィB4」というモデルを忠実に再現しているようだ。

食べるのがもったいない気もするが……いただきます! そのままかぶりつこうと思ったが、真っ二つに割って中身を確認しながら食べてみよう。


おぉ……!


餡(あん)がぎっしり詰まってるーッ!! よく見ると、餡が厚い皮からハミ出ているではないか。よほどパンパンに詰め込まれていたのであろう。

その分、ひと噛みごとの “サクッ&じゅんわり” とした食感が気持ちいい。同時に、なめらかでやさしい甘みが口の中にゆっくりと広がる。


……うまい。


咀嚼(そしゃく)のスピードはどんどんあがり、気がつけば2個目に手を出していた。と、止まらない。舌が勝手にギアをあげてくる。これが、スバル最中のパワーなのかッ!! ……ラスト1個も、ノーブレーキでフィニッシュ。

眺める楽しさを忘れてしまうほど、この食感と味はハマる。長年にわたって愛されている理由がなんとなく分かってきた。

ひとつひとつこだわり抜いて丁寧に作りあげられたスバル最中は、見た目も味も記憶に残るステキな和菓子だった。手土産にしたらきっと喜ばれることだろう。

もし、群馬県太田市を訪れる機会があれば、ぜひ「伊勢屋」に立ち寄ってみてはいかがだろうか。


・今回ご紹介した店舗の詳細データ

店名 伊勢屋
住所 群馬県太田市東本町24-23
時間 9:00〜18:30
休日 水曜日

執筆:古沢崇道
Photo:RocketNews24.

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