「過小評価」や「過大評価」という言葉がある通り、世の中は必ずしも実力に見合った評価が得られるとは限らない。これをカップ焼きそばに置き換えるならば、美味しくても売れないものもあれば、そこそこでも売れるものもある、というワケだ。
そういう意味で2022年6月20日から発売開始となった『ペヤング きんぴら風やきそば』は、味の良さとは裏腹に高確率で “売れない商品” であろう。理由は単純明快で「きんぴら」そのものがあまりにも地味すぎるためだ。
・今年は味もイイ
ペヤングというと、どうしても “インパクト先行” のイメージがあるが、実は今年に入ってからのペヤングは味も伴っている。「獄激辛ファイナル」などは例外としても「わさび醬油味やきそば」や「野菜MIXやきそば」などは味もかなり良かった。
だがしかし、その2つが売れているかと聞かれれば「NO」と答えざるを得ない。ぶっちゃけ、コンビニでペヤングの新商品を見かける機会はゼロに等しく、最後に見かけたのはいつになるだろう? 限定ペヤングの「買いたくても手に入らない率」は異常である。
さて、未来は誰にもわからないため断定は避けるが、おそらく『ペヤング きんぴら風やきそば』も基本的には “手に入りにくペヤング” の仲間入りをするハズ。なにせ「きんぴら」である。これまで多くのペヤングは発売されてきたが「きんぴら」は断トツの地味系ペヤングと言えるハズだ。
カップ焼きそばが必ずしも派手である必要はないものの、味とインパクトを兼ね備えていた「にんにく明太子味やきそば」さえも話題にならなかったことを思えば「きんぴら」がバズる可能性は極めて低い……と思う。
・味はいいんだ
だがしかし、味は全く悪くない……どころか結構イイ! 最大の特徴はごぼうの香ばしさで、甘めのタレともよく合ってる!! 甘めと言っても決してしつこくはなく、1食をサラリと完食させるバランスの良さがあった。
また、量はさほど多くはないものの、ごぼうのポリッとした食感も心地いい。これは1つのパッケージの中で「きんぴらごぼうとペヤング」が見事に表現されていると申し上げていいのではないだろうか? 余裕で80点は超えてくるクオリティの高さだ。
……が、それでも『ペヤング きんぴら風やきそば』は世間に知らないまま、ひっそりと姿を消していくのだろう。ペヤングの手数の多さに量販店は追いつけず、逆に手数が多くないと『きんぴら風やきそば』は誕生していないハズ。これも運命(さだめ)なのかもしれない──。
それでも稀にスーパーなどで限定ペヤングが投げ売りされているケースに出くわすので、そんなときはぜひ『ペヤング きんぴら風やきそば』を手に取っていただきたい。『ペヤング きんぴら風やきそば』はメーカー希望小売価格税別214円、日本のどこかで密かに販売中だ。