【Hothotレビュー】近距離の撃ち合い/遠距離の索敵を有利に。32型4K/144Hzゲーミングモニター「G3223Q」

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デル・テクノロジーズ株式会社「G3223Q」。直販価格15万4,800円

 デル・テクノロジーズ株式会社(以下、デル)は、リフレッシュレート144Hzの32型4K液晶搭載ゲーミングモニター「G3223Q」を4月15日に発売した。直販価格は15万4,800円だが、「【オンライン限定】モニター20% Off クーポン」を適用すれば、12万4,904円で購入可能だ(5月23日時点)。今回はゲーム関連の機能にスポットを当ててレビューしていこう。

OSDのメニュー構成は少々複雑

 OSD(オンスクリーンディスプレイ)は、ゲーム、輝度/コントラスト、入力信号、ディスプレイ、PIP/PBP、オーディオ、メニュー、カスタマイズ、その他……のタブが用意されている。機能的には十分だが、RGBやガンマ値の調整が、「ゲーム→コンソールモード」をいったん「オン」にしてから、再度「ゲーム→コンソールモード」と進み、「RGB」または「ガンマ」を選択しなければならない。少々面倒だ。

 一度覚えれば迷うことはないが、もし本製品を購入した場合にはサポートサイトから「Dell G3223Qモニターユーザーズガイド」をダウンロードして、メニュー構成を一通り確認することをお勧めする。

OSDには、ゲーム、輝度/コントラスト、入力信号、ディスプレイ、PIP/PBP、オーディオ、メニュー、カスタマイズ、その他……のタブが用意

Windows上から利用できるユーティリティ「Dell Display Manager」も提供されている

リフレッシュレートと応答速度の効果はいかに

 ここではゲーミングモニターとしての性能を確認するために、リフレッシュレートと応答速度をチェックしてみよう。まず、リフレッシュレートについては、G3223Qのリフレッシュレートを60Hz、120Hz、144Hzとしたうえで、「PUBG: BATTLEGROUNDS」のフレームレートをそれに合わせて60fps、120fps、144Hzに設定し、デジタルカメラのハイフレームレート(240fps)モードで撮影してみた。

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60Hz/60fps、120Hz/120fps、144Hz/144fpsに設定して、PUBGで高速旋回しているときの画面をハイフレームレート(240fps)モードで撮影

 60Hz/60fpsと120Hz/120fpsの差は歴然としている。実際にPUBGで数回ゲームもプレイしてみたが、至近距離での撃ち合い、遠距離での索敵が断然有利になる。120Hz/120fpsから144Hz/144fpsへと設定を変えた際には、正直あまり差は感じなかった。しかし、上の動画のように並べてみると滑らかさに差はあるので、上級者レベルでの戦いでは恩恵を受けられるだろう。

 応答速度についてはG3223Qのリフレッシュレートを144Hz、PUBGのフレームレートを144fpsにしたうえで、G3223Qの応答速度を「高速」(4ms)、「超速」(2ms)、「最速」(1ms)に設定し、シャッタースピードを1/4,000秒に設定したカメラで静止画を、ハイフレームレート(240fps)モードに設定したカメラで動画をそれぞれ撮影してみた。

応答速度を「高速」(4ms)、「超速」(2ms)、「最速」(1ms)に設定し、PUBGで高速旋回しているときの静止画と動画を撮影した

「高速」(4ms)設定時。十数枚シャッターを切り、同じ鉄橋が写っている4枚の画像を切り出して合成している(以下、同)

「超速」(2ms)設定時

「最速」(1ms)設定時

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違いが分かりやすいように、ハイフレームレート(240fps)モードで撮影した動画を、動画編集アプリでさらに25%に遅くしている

 「高速」(4ms)時に撮影した写真は前後の映像が写っている割合が多い。「最速」(1ms)時に前後の映像が写ることもあるが、応答速度の差は表れている訳だ。

 その一方で、上の動画をよく見てみると、濃い色の物体が右から左にスクロールしていったときに、同じようなシルエットが一瞬白く浮かび上がっている。G3223Qのユーザーガイドには「視覚的アーティファクトが生じる場合がある」と記載されているが、これが「アンダーシュート」、「オーバーシュート」と呼ばれる現象だ。

 G3223Qはデフォルトで応答速度は「高速」(4ms)に設定されている。ゲームをプレイしていて残像が気になったときに初めて、設定を変更すればよいと思う。

スペースと予算をクリアできるならゲーム環境を快適化するG3223Qは魅力的

 ゲーミングモニターというと27型前後が主流。32型で、しかも4Kというと非常に選択肢が限られるが、索敵しやすい、目の疲労が少ないという大きなメリットがある。DCI-P3カバー率95%で、PIP/PBPに対応しているのも、ゲーム以外の用途に活用するにあたってのポイントだ。

 32型ということである程度の設置スペースが必要で、27型クラスと比べると価格もかなりお高めだ。しかし、この2点の条件さえクリアできるのであれば、ゲーム体験を大きく変えてくれるG3223Qは、魅力的なゲーミングデバイスと言える。

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