中日・立浪和義監督が、本気でチームを改革しようとしている。
試合中に驚きのテコ入れが行われた。2022年5月4日のDeNA戦(横浜)。遊撃・京田陽太が4回に先頭打者・大和の打球でバウンドを合わせられず内野安打に。この拙守をきっかけに先制2ランを浴びると、5回に京田の打席で途中交代させた。それだけではない。試合中に2軍降格を命じ、名古屋に強制送還したことが報じられた。
「中日ではレギュラーでも他球団なら…」
選手会長の京田に対する期待は大きい。遊撃の守備力を高く評価し、ポジション争いをしていた根尾昂を一時は「外野一本」にコンバートさせたことからも、立浪監督の思いが伝わってくる。
京田も昨年の秋季キャンプから大幅な打撃改造に取り組むなど新たな決意で臨んでいた。だが、結果が出ない。開幕から打率1割台と低空飛行が続き、得意の守備でも精彩を欠いていた。
根尾を再び遊撃に再コンバートさせ、堂上直倫を遊撃でスタメン起用するなど京田に刺激を与えたが、なかなか響かない。覇気のないように見えるプレーはナインにも良い影響を及ぼさないと指揮官は判断したのだろう。
「長年優勝争いから遠ざかっている中日に足りないのは厳しさです。落合博満監督時代は緻密な野球で個々の意識が高かったですが、近年はミスをしてもそのまま流れて雰囲気が緩い。中日ではレギュラーでも他球団ならベンチという選手が多いことを認識しなければいけない。
今回は京田がファーム降格しましたが、主力の高橋周平だって安泰ではない。見逃し三振など淡白な打席が続くようだったら1軍が保証されているわけではない。状態が上がらないビシエドも同じです。4番から外されたり、スタメン落ちも考えられる。『ぬるま湯体質』を一掃するためにはそれぐらいの厳しさが必要です」(スポーツ紙デスク)