Intel SSDスピンアウトのSolidigm、初となる自社NAND採用のサーバー向けSSD

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Solidigmが発表したSolidigm SSD D7-P5620およびSolidigm SSD D7-P5520

 Intelのフラッシュメモリ部門がスピンアウトして、SK Hynixの資本で新会社としてスタートしたSolidigm(ソリダイム)は、4月26日(日本時間4月27日)に報道発表を行ない、新しいデータセンター向けSSDを発表した。

 今回発表されたのは、「Solidigm SSD D7-P5620」および「Solidigm SSD D7-P5520」というデータセンター向けの2製品で、144層/TLC NANDを利用。4月上旬に発表されたSK Hynix製NANDを採用した製品「P5530」に次ぐものとなり、自社工場で製造されたNANDを採用した製品としては初めてとなる。

 いずれもデータセンター向けの製品で、書き込み耐性が3DWPDと高いD7-P5620はU.2フォームファクタで提供される。書き込み耐性が1DWPDとなるD7-P5520はメインストリーム向けの製品で、U.2のほかにE1.S(9.5mm/15mm)、E1.Lにも対応している。容量はD7-P5620が12.8TB~1.6TB、D7-P5520が15.36TB~1.92TBで、いずれも144層のTLC NANDがベースになっている。

高耐久でハイエンドのデータセンター向け製品となるSolidigm SSD D7-P5620

Intelのフラッシュメモリ部門がスピンアウトし、SK Hynixが出資して作られた新しいSSDメーカーがSolidigm

 Solidigm(ソリダイム)は、昨年(2021年)の12月30日(現地時間)に設立された新しいSSDベンダー企業。元となっているのはIntelのSSD部門で、韓国のSK Hynixが資本を出し、新会社として米国のシリコンバレーに本社が置かれる米国企業として新しいスタートを切った。これまでは、Intel SSD製品を Solidigmが販売する形でビジネスが行なわれてきたが、今回はSolidigmの自社工場で生産するNANDフラッシュを初めて採用した製品を発表した。

2つの製品の位置づけ

 Solidigm SSD D7-P5620は、従来Intelが「DC-P4610」という製品名で提供してきたデータセンター向けSSDの後継製品。従来はIntelの64層のTLC NANDがベースになっていたが、新製品はSolidigmの最新NANDとなる144層TLCに置きかえられている。また、DC-P4610はコントローラがPCI Express 3.0に対応となっていたが、今回の製品ではPCI Express 4.0へと強化されている。

【表1】Intel SSD DC-P4610とSolidigm SSD D7-P5620との比較
Intel SSD DC-P4610 Solidigm SSD D7-P5620
PCI Express Gen 3 Gen 4
NAND 64レイヤー/TLC 144レイヤー/TLC
U.2
E1.S(9.5mm)
E1.S(15mm)
E1.L
最大容量 7.68GB 12.8TB

 提供されるフォームファクタはU.2で、容量は最大12.8TBで最小が1.6TB。耐久性は3DWPDとなる。公称性能は4Kランダムリード/ライトは最大1.1M、390K IOPS、128Kシーケンシャルのリード/ライトは7,100/s、4,200MB/sとなっている。

 Solidigmが公開したベンチマークデータによれば、D7-P5620はDC-P4610と比較して4KBのランダムリードで最大56%、同ランダムライトで最大53%、128KBのシーケンシャルリードで2倍、同シーケンシャルライトで20%性能が向上するという。

前の世代との性能比較

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