ツイッターが経営的にも技術的にも不安定であることもあって、マストドンをツイッターからの移行先に選んでいるという人が増えています。ツイッター以外のSNSを以前よりも活発に使っているというひとも増えてきています。
しかしいきなり活動拠点をマストドンに移行するにしても、まだまだフレンドがツイッターに多いので困ってしまうケースがほとんどだといえます。ソーシャルグラフは一朝一夕では移行できないのです。
そこでひとまずはツイッターとマストドンに同様のツイートをクロスポストすることで両方のフォロワーに対して同様の情報を発信するニーズがうまれます。
このとき利用できるのが最近マストドンへの投稿に対応した時間差投稿ツール Buffer です。
無料で利用できるツイッターとマストドンのクロスポスト
もともと Buffer は Queue 「キュー」と呼ばれる時間スロットをあらかじめ用意しておき、大量の投稿をあらかじめ送信してキューの時間に順序よく投稿するための時間差つこうツールです。
しかし Buffer 自身がツイートだけでなく、Facebook、LinkedIn、Instagram Businessアカウントの投稿を便利にできるクライアントとしても機能しています。時間差でなく、すぐに投稿したり時間指定をする昨日も万全です。
そしてそこに最近、マストドンへの対応が追加されました。
1.マストドンアカウントをBufferに追加する
マストドンを追加するには、Buffer にアカウントを追加します。Buffer では SNS アカウントのことをチャンネルと呼んでいますので、これを追加します（無料アカウントでは３つまで設定できます）。
2. 投稿するときには両方のチャンネルを選択
投稿を行うときには、どのチャンネルを利用するか指定します。たとえばこのようにツイッターとマストドンを指定していれば、ひとつの投稿を２つのSNSに一度に送ることができます。
3. 画像やハッシュタグを挿入して仕上げ
投稿には写真の添付ファイルを加えることもできますので、必要な執筆はここで済ますことができます。
4. 最後に “Share Now” を利用して投稿
最後に、この投稿をキューにプッシュするか、予約投稿にするか、あるいはいますぐシェアするかを選ぶことができます。ここで「Share Now」を利用すればツイッターとマストドンに同時に投稿できるわけです。
これが無料アカウントでも利用できるのですから太っ腹！
キューも時間差もOK！ 自在に２つのSNSに投稿する
投稿する際に「Share Now」をりようしなければあらかじめ指定したスロットにキューを貯めることもできますし、指定時間に投稿することもできます。
ツイッターとマストドンのあいだで異なるキューのスケジュールを作ることも可能ですから、かなり柔軟な運用ができるわけです。
ツイッターとマストドンのクロスポストは以前は拡張機能などがありましたが、しだいに利用不能になって不便になっていましたので、ぜひこの方法を使ってみてください。
「ツイッターとマストドンのクロスポストは規約違反では？」
定期的に、「ツイッターとマストドンのクロスポストは規約違反」「違反すると凍結される」という情報が流れることがありますが、これは正しい情報ではありません（2023年2月現在）。
こうした誤解がうまれた背景にはツイッターの混乱があります。
2022年12月18日に、ツイッターは一時的に「Facebook、Instagram、Mastodon、Truth Social、Tribel、Nostr、Postといった競合SNSにおけるアカウントをアカウントを紹介して、そちらに移行することをフォロワーに勧めることを規約違反とする」と発表を行い、大きな混乱が生まれました。
このときも「他のSNSに移行することをユーザーに勧めることを主目的としたアカウントは違反対象とする」という説明で、クロスポストは違反とはされていませんでした。当時イーロン・マスク自身がこれを認めるツイートもしていました。
しかし大きな反響をうけて、このポリシーは12月19日で説明なく削除され、なかったことにされました。イーロン自身は「今後大きな方針変更はアンケートを取る」とツイートして、もちろんその方針はその後反故にされて、すべてはいやむやになってしまいました。
ただ、この事件の経緯が不完全な形で流布されているのと、アカウントが凍結される基準がよくわからないことから、たまに「クロスポストは凍結」という噂が広まることがあるのです。
ひとまずこの記事を書いている2023年2月の段階ではツイッターとマストドン間でクロスポストを禁止する条項や、マストドンのアカウントを紹介することを禁じる規約はありませんのでご安心ください。
