サードウェーブ、マカフィー社に対し損害賠償請求。東京地裁が認める判決

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 株式会社サードウェーブは25日、2018年10月にセキュリティソフト大手のマカフィーを相手取り賠償を求めていた裁判について、東京地方裁判所がマカフィー社に2,347万5,262円の損害賠償を命ずる判決を言い渡したと発表した。

 サードウェーブの販売するPCにマカフィーのセキュリティソフトを搭載する契約に際し、マカフィー側からユーザーライセンスの更新率について不正な他社の実績値が提供され、事実に反する説明を繰り返したとするもの。

 サードウェーブ側はそれら一連の出来事に対し「複数年にわたり弊社の経営判断に不当な影響を与え、結果として弊社は不法行為による損害を被った」として、2018年10月22日付けで訴えを提起していた。

 東京地裁は「経営判断は、判断者が認識する前提事実に誤りがある場合には適正が担保されないから、取引相手等が経営判断の前提事実につき誤った情報を提供した場合、経営判断に不当な影響を及ぼすことは明らかであり、経営判断に不当な影響を及ぼす誤った事実を伝えることは信義則上許容し得ないものと解するのが相当である」「他社の実績値に関して誤った情報を提供し、およそ達成し得ない更新率の見込みを示して、原告の経営判断に不当な影響を与え、(中略)結果としてこれを誤らせたものであり、過失による不法行為と認められる」「契約を締結しなければ、同契約に基づきライセンス料を支払うこともなかったはずであるから、原告によるライセンス料の支払は被告の不法行為による損害といえる」などとし、損害賠償を認める判決を言い渡した。

 サードウェーブはこの判決に対し「今回の判決により、マカフィー社の不法行為に対して、司法の良識ある判断が示されたものと考えております。弊社は今後とも、信義則に反する不法行為に対しては適切な措置を講じる所存です」とコメントしている。

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