元プロ野球選手で野球解説者の高木豊氏(63)が2022年4月18日、公式YouTubeチャンネルを更新し、17日の日本ハム戦で8回まで完全投球を続けたロッテ・佐々木朗希投手(20)を降板させた井口資仁監督(47)の判断に対して、打者の視点から見解を示した。
「野手の気持ちを考えると、何にも出来ない」
高木氏は18日に「ロッテ佐々木朗希が完璧のピッチング!阪神はこれから波がくる!」と題した動画を公開し、直近のセパ6カードを分析した。
パ・リーグの試合を振り返る中で高木氏は「誤算だらけなんだよね。特にロッテ」と総括し、試合前防御率0.00の石川歩投手(34)や、10日に完全試合を達成した佐々木が先発登板したにもかかわらず、ロッテが日本ハムに2連敗したことに対し「ロッテからすると、やっぱ勝ちたかったよね」とコメントした。
続けて「佐々木朗希は今日調子悪かった」と、完全試合を達成したときの状態と比較しながら言及。それでも佐々木が8回完全投球で降板したことに対して「完璧とは言わなくても相手をねじ伏せるだけの力がある」と舌を巻いた。
スタッフが佐々木降板に対する井口監督の心理について質問すると、高木氏は「2試合に渡って野手の気持ちを考えると、何にも出来ないわけよ。エラーも出来ない。送球ミスも出来ない。守ることに必死で、バッティングにならないような気がするよね」と打者の視点から見解を述べ、「ずっと守りに緊張感があるから、普段も緊張感を持っているんだけれども、佐々木の場合は特別の緊張感でみんな守ってるよ」と続けた。
このような打者の精神状態に対する推測を踏まえ、高木氏は「井口監督も、佐々木朗希の完全、絶対やるだろと思いながらも、佐々木朗希を代えないとチームが動かないと考えたんじゃないの」と井口監督の判断について分析し、「この選択はすごく難しかったと思うけど、俺も間違いではないと思う」と述べた。佐々木自身に対しても「2試合連続あの緊張感で投げるのは相当な疲労度があると思う」と気遣った。
また、延長戦の末ロッテに1-0で勝利した日本ハムについても言及。「佐々木朗希を勝たせなかったことは称えなきゃいけない」と称賛し、日本ハム先発・上沢直之投手(28)が7回4安打無失点で抑えたことに対し「よく粘ったよ」とコメント。「上沢ってね、ロッテに非常に相性が悪かったのよ。今まではね。だけどそこを点を与えないように、1点でもやったら負けるという気持ちで上沢が投げていたと思うんだよね」と評価した。