電通・ピクシブ・京都芸術大学らが参加の国産ブロックチェーン「Japan Open Chain」、ベータ版公開 

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 ブロックチェーン関連事業を手掛けるG.U.Technologies株式会社は4月5日、オープンなEVM(Ethereum Virtual Machine)互換のブロックチェーン・ネットワーク「Japan Open Chain」のベータ版を公開した。同ネットワークは、株式会社電通、株式会社みんなの銀行、ピクシブ株式会社、京都芸術大学、コーギア株式会社と共同運営される。

 Japan Open Chainは、運営者ノードであるバリデータ・ノード・サーバーの全てを日本国内で運用することで、日本法に準拠し、技術的にも安心して利用できるという。ソフトウェアにGo Ethereumを採用。コンセンサス・アルゴリズムとしてPoA(Proof of Authority:権威による承認)を採用することで、低電力で非常に環境負荷の低いブロックチェーン運営が行えるとともに、1000tpsを超える速度と安価な手数料を実現したとしている。

 PoAは、PoW(Proof of Work:処理量による承認)、PoS(Proof of Stake:保有量よる承認)といった分権的な取り引きの承認を行うアルゴリズムとは異なり、バリデーター(Validator)と呼ばれる特別な権限を持つノード(ネットワークの参加者)によって承認が行われる。

 Japan Open Chainでは「日本で誰もが馴染みのある企業」がバリデーターとなる予定で、バリデーターによる顔の見えるチェーンとなるという。これによって、ブロックチェーン運営に必要十分な信頼性が担保され、PoWやPoSにおいて懸念される「51%攻撃」などの脅威の可能性が大幅に低減されるとしている。

 また、安定したバリデーターの存在により、コミュニティの都合で仕様が勝手に変更されたり、マーケットの状況変化で手数料が激変したりすることがなく、安定した状況下でブロックチェーン・ビジネスを行うことが可能になるともしている。

 パブリックチェーンであり、海外からも、また個人・法人問わず利用可能となる予定だが、ベータ版では参加者を制限するという。参加希望者は、ウェブサイトに用意されているフォームより申請を行う。

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