Google関連企業でセクハラ被害を受けた女性が体制改革を求めて告発文を発表

GIGAZINE
2022年03月31日 15時00分
メモ



Googleの姉妹会社であるDeepMindは、自動プログラミングAI「AlphaCode」や超強力ボードゲームAI「AlphaZero」など高性能なAIを次々と発表している人工知能開発企業です。そんなDeepMindに在籍していた女性が上司による性的被害を告発し、親会社のAlphabetに体制改革を求めています。

Open letter to DeepMinders and all Alphabet employees | by ConcernedDeepMinder | Mar, 2022 | Medium
https://medium.com/@concerneddeepminder/96d1a20bdb15

DeepMindおよびAlphabetの全従業員に向けられた告発文によると、被害を受けた女性はDeepMindへの在籍時に上司から数カ月間にわたって性的な嫌がらせを受けたとのこと。女性は上司のセクハラ行為について人事部に報告しましたが、明確な証拠があるにもかかわらず問題の解決には1年近くかかりました。

女性は人事部の対応について「主張を無視する」「数週間~数カ月にわたって情報を更新しない」「問い合わせへの回答が得られない」という問題点があったと指摘。また、問題の上司は最終的に解雇されたものの、女性が被害を報告しても上司がただちに停職処分を受けることはなく、問題解決までの間に上司が昇進していたことも許容できない事実として挙げています。

セクハラやイジメによる被害を受けていた従業員は女性の他にも存在し、それらのケースでも人事部が地位の高い従業員を保護する傾向があったとのこと。しかし、それらのケースは秘密保持契約(NDA)によって詳細を明らかにできないとしています。

告発文を記した女性は人事部による対応の遅さやNDAの存在を問題視し、Alphabetに対して以下の体制改革を求めています。

・苦情処理の期限を2週間以内に設定し、決して2カ月を超えないようにする
・ハラスメント被害者のNDAを廃止する
・被害者の安全を第一に考えて苦情処理を進める
・公平性を評価するために年1~2回の外部監査を実施
・監査結果を苦情件数と共に公開し、社内のオープンな場で議論する
・匿名で問題を報告できる仕組みの開発

女性は上記の内容を役員に伝えたものの、1年以上経過しても目立った改革は実施されなかったとのこと。このため、外部からの圧力に期待して告発文を公開したとのことです。

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