Amazon創業者ジェフ・ベゾスの超巨大ヨットを出航させるために歴史ある橋をぶっ壊す計画が白紙撤回される

GIGAZINE
2022年07月01日 20時00分
メモ



Amazonを創業したジェフ・ベゾス氏が所有するヨットが巨大すぎて航行の邪魔になる橋を、一時的に解体する計画が立ちあがっていたオランダ・ロッテルダムで、住民の反発を恐れた造船会社が橋の解体計画を取り消したことを明らかにしました。

Historic Rotterdam bridge won’t be dismantled for Jeff Bezos superyacht worth €430M | NL Times
https://nltimes.nl/2022/06/30/historic-rotterdam-bridge-wont-dismantled-jeff-bezos-superyacht-worth-eu430m

ベゾス氏の依頼を受けて造船会社のOceancoにより製造されたヨット「Y721」の大きさは全長127mにもなり、2022年時点で世界第2位の大きさを誇っています。しかし、その大きさ故に海に通じる航路にかかる橋の1つをくぐり抜けることができず、Oceancoは航行の邪魔になる橋を一時解体する計画を打ち立てていました

問題の橋は地元住民から「デ・ヘフ」の愛称で親しまれる垂直昇開橋です。この橋は1878年に建造され、1940年にドイツ軍の爆撃により破壊されたものの、後に修復されました。すでに橋としては機能しておらず、オランダの国家遺産に認定されて人々に愛されているそうです。

by pvl83

そのような橋を「ヨットを通すため」に解体しようとする計画が明らかになったことで、地元住民やメディアが大きく反発。一部では「ヨットが進水したら卵を投げつけよう」という呼びかけが行われた結果、5000人近くが名を寄せたことも報じられました。なお、この呼びかけを行った地元住民のPablo Strörmann氏は「友人たちの間で冗談として始まったんですが、いつのまにか数千人が興味を示してくれました。ですが、今ではこのイベントは立ち消えになっています。風刺的なジョークが手に負えなくなってしまったことは認めざるを得ませんが、親しまれた橋が傷付けられかねないことに今でもいら立ちを覚えています」と述べています。

解体計画のリーダーを務めるマルセル・ワラヴェンス氏は2022年2月に「未完成のヨットをくぐらせて別の場所で製造するのは現実的ではない」として橋の解体計画を進め、海事都市ロッテルダムで多くの雇用を算出することなど計画の利点をアピール。ロッテルダム市長も、高度なスキルを持つ技術者に多く雇用機会が与えられることに言及していました。

しかし6月に入り、「進行中」となっていた橋の解体計画を当面の間中止することをOceancoは明らかにしました。同社は中止の理由として「この計画が社会的な不安を巻き起こしてしまい、労働者が脅威を感じたためだ」と説明しています。Oceancoがどのようにヨットを海に浮かべるのかは、まだわかっていないとのことです。


この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
あまりにもジェフ・ベゾスのヨットが巨大すぎて通れないため歴史あるロッテルダムの橋を改築へ – GIGAZINE

「ジェフ・ベゾスが所有する世界最大のヨットが完成したら腐った卵をぶつけよう」との呼びかけに5000人以上が参加表明 – GIGAZINE

Amazonのジェフ・ベゾスCEOが爆速で稼ぐのを体感できるカウンター「Bezos’ Calculator」 – GIGAZINE

Amazon創業者ジェフ・ベゾスに「宇宙から帰ってこないで」という請願に17万5000人以上が署名 – GIGAZINE

「火星都市の建設にはSpaceXのスターシップ1000隻による輸送で20年かかる」ことをイーロン・マスクCEOが明らかに – GIGAZINE

・関連コンテンツ

2022年07月01日 20時00分00秒 in Posted by log1p_kr

You can read the machine translated English article here.

Source

タイトルとURLをコピーしました