800g台なのにこんなにパワフルなの? インテル® Evo™ プラットフォーム準拠の超軽量ノートPCで「メタバース」を体験

GIZMODO

信頼のスペックが、あらゆるPC作業を支えてくれる。

世界的な感染症の影響により、物理的な接触が制限されるようになってきた昨今。次世代のコミュニケーションのひとつとして仮想空間「メタバース」が話題になっています。でもメタバースを活用して〜とか、これからはメタバースが来る〜とか、あちらこちらで聞こえてきますけど…結局のところ、メタバースってなんぞ?

わからないことは、スペシャリストに聞くのが一番。というわけで、VR/MRコンテンツの第一線で活躍しているアーティスト・ゴッドスコーピオン/God Scorpionさんに、メタバースについて伺いつつ、メタバースを体験できるツアーを組んでもらいました。

メタバース空間を体験するには、もちろん機材も必要。今回はインテルのEvo(イーヴォ)™ プラットフォーム準拠の富士通パソコン FMV「LIFEBOOK UH90/F3」を使いました。重量800g台の超軽量ノートなんですけど、一般的な用途はもちろん、動画・画像編集やVRコンテンツも動かせるほどパワフルなんです。

インテル® Evo™ プラットフォームってナニ?

一言でいうと、強いPCの証。高性能なCPU、ロングライフバッテリー、美しいディスプレイなど、「このPCは快適に動作しますよ」と、インテルが認めたPCに与えられる称号。消費者的には、スペックを細かくチェックせずとも優れたPCであることがわかります。

主な要件は以下の通り:

第11世代インテル® Core™プロセッサー・ファミリー搭載(現在は第12世代インテル® Core™ プロセッサーを搭載した商品も)

インテル® Iris® Xe グラフィックス搭載

長時間のバッテリー性能(9時間以上のバッテリー持ち)

高速充電に対応(約30分で4時間分のバッテリーをチャージ)

Wi-Fi 6に対応

Thunderbolt 4に対応

など

どこに行くかではなく、自分にとってどう見えているか

Photo: 小原啓樹
ゴッドスコーピオン プロフィール: メディアアーティスト。AR/MR//VRを「現代魔術」と標榜し、独特な世界観の作品を発表している。また、2014 年より XR にまつわる事業を行なう「Psychic VR Lab」立ち上げメンバー。 XR のクリエイティブフラットフォーム「STYLY」を開発・運営している。

実際にVR空間に飛び込む前に、メタバースとは何かをゴッドスコーピオンさんに教えてもらいます。

──メタバースっていろんな方面からの解釈がありますが、ゴッドスコーピオンさんはメタバースをどう捉えていますか?

ゴッドスコーピオン(以下、ゴスピ):ちょっと質問からはズレてしまうかもしれないんですけど、先日会社の社長がメタバースという言葉を各言語毎のWikiで調べてきたんです。そしたら、それぞれの言語によって説明がまるで違うんですよ。日本の場合はバーチャル空間の一種かつ商業的な意味合いを持っているものが、メタバースと呼称されてるみたいです。でも、そうじゃない国もある。

──国や文化観ごとにメタバースの認識がそもそも異なっている、と。新しい価値観ですから違いが出るのはわかりますが、それぞれの文化圏でどんな要素を重要視しているのかが見えて、とても興味深いですね。

ゴスピ:日本はIPやキャラクター文化が強いので、そこを軸にメタバースが認識されているのかもしれません。他の国からすると、メタバースは分散型の情報ネットワークの話であって、空間であることはそれほど重要視されていなかったりもします

──ゴスピさん個人としては、メタバースはどのように認識していますか?

ゴスピ:ドイツの理論生物学者であるヤーコプ・フォン・ユクスキュルが提唱している、環世界という言葉があります。生物が認知し合う世界の総体のことなんですけど、人間も感覚器=五感を通して世界に相互作用を及ぼしています。アプリケーションやVR/MRによる情報は、人間の行動や能力を拡張しますし、これは感覚器の拡張ともとれますよね。メタバース=別の空間、というイメージがあるかもしれませんが、環世界の定義に従ってみると、テクノロジーによって新たな知覚や経験を獲得できるような、主体的に世界を構築できるものがメタバースなんじゃないかなと思っています。

──産業用ゴーグルなどは現実の視界に対して半透明の映像を重ねて情報を表示してくれますが、あれも機能拡張のようなものですし、かつ空間に制限されるものではありませんものね。

ゴスピ自身の場所性の制限を拡張し、自分が世界をどう認知し得るかが大事になってくる。これが、これからのメタバースになっていくと考えています。

いざ、ゴスピ流メタバースツアーへ

Photo: 小原啓樹
使用機材:富士通パソコン FMV「LIFEBOOK UH90/F3」、ヘッドセット「Windows Mixed Reality Headset」(販売終了品)

それでは仮想空間への気持ちを高めたところで、実際にVRヘッドセットを装着して、ゴスピさんにVR空間を案内してもらいます。機材には、富士通のパソコン「LIFEBOOK UH90/F3」を使用。どのシーンもゴスピさんが制作されたものです。

Image: STYLY

まず訪れたのは「Human Ergonomics User Interface Guideline」。ここはVR空間やXR体験におけるUIを考察した空間で、いわばVRものさしのような世界。というかこれほど薄型なPCなのに、しっかりVR体験できちゃうのが驚き。

ゴスピ:ここは僕が普段の制作で活用してるシーンなんですけど、人の視野角や首の可動域などに対して、オブジェクトをどこに置くべきかをガイドしたものです。ARやMRで展示することも多いのですが、VRは空間を無限に使えちゃうので、いざ制作をするとなったらUIや情報空間の最適化が未知数なんですよね。こうした身体性への最適なテンプレートやガイドラインも、これから成熟していくのかなと思います。

Image: STYLY

NEWVIEW GALLERY」は、3次元空間でのクリエイティブ表現と体験のデザインを、開拓・拡張していく、世界同時多発の実験的プロジェクト「NEWVIEW」コミュニティに属するアーティストの作品を展示したバーチャルなギャラリー。とても多くのコンテンツがあるため、今回のツアーではもっともPC負荷が高い世界でもあります。でも、さすがインテル® Evo™ プラットフォーム。動いてますよ。

ゴスピ:世界各国のNEWVIEWコミュニティのアーティストの作品を取りまとめた4つの展示空間からなるバーチャールギャラリーです。空間設計をしたのはDiscontというPsychic VR Labのアーティストで、ギャラリー空間自体の構成も圧巻です。

Image: STYLY

作曲家/パフォーマーの山中カメラさんと共作されたという、「BONDANCE」。その名(?)の通り、盆踊りを仮想空間内で体験できるオンリーワンな世界となっています。櫓の奥に掲げられた提灯には、なんと歌詞も表示されている。

ゴスピ:本作品は、国際芸術祭「東京ビエンナーレ2020」で上演されたものです。山中カメラさんは各土地を訪れては各地のオリジナルの音頭を作る作家さんなんですが、昨今の情勢から現実に集まって盆踊りをするのが難しかったため、VRでの開催となりました。山中カメラさんをはじめ、多くの参加者が空間内に集まって一緒に盆踊りを行ないました。

たった数分で、いろんな世界を味わえる。

Photo: 小原啓樹

メタバースの世界を案内してくれたゴスピさんと、今回の体験について振り返ってみました。やはりVRに詳しい人に案内してもらえると、シーンの意図がかなり理解しやすくなりますね。

──今回のVRツアーはどのような観点で組んでいただいたのでしょうか?

ゴスピ:主に自分の制作物の紹介になりましたが、VR=ゲームだけでなく、イベント会場やギャラリー、瞑想やUI空間など、コンテンツの振り幅があることをお伝えできればなと考えました。

──今回はインテル® Evo™ プラットフォーム準拠PCを使っての体験でしたが、ツアーに使用したSTYLYやUnityなどアプリの動作はいかがだったでしょうか?

ゴスピ:全然問題なく動きましたね。デスクトップでゴリゴリ使うPCとは別に、そこそこハイスペックで持ち出しやすいPCはいつだって欲しいですから。むしろ今回の「LIFEBOOK UH90/F3」は、スペック良いのにめちゃくちゃ軽くてヤバイですね(笑)。この軽さはすごく魅力ですし、マシンパワーをそこまで要求しない制作ならスペック的にも充分だと思います。

Photo: 小原啓樹

──インテル® Evo™ プラットフォーム準拠PCでVRコンテンツの制作は可能ですか?

ゴスピ:可能ですね。インテル® Evo™ プラットフォームのPCにもいろいろなモデルがあるし、コンテンツにもいろいろあるのですが、HDRP環境下(Unityが提供する高品質のグラフィックスを実現する計算処理方法)のUnityも問題なく動きます。たとえば「LIFEBOOK UH90/F3」でコンテンツを作って、他のスタンドアローン系VRヘッドセットで視聴する場合などはGPUもそれほど要求されませんから。ARコンテンツも製作可能だと思います。

──インテル® Evo™ プラットフォーム準拠PCはCPU搭載のインテル® Iris® Xe グラフィックスを搭載してますが、グラフィックス面はいかがでしょうか?

ゴスピ:僕の制作スタイルなら、グラフィックはもうちょっと強い方がありがたいのが正直なところですね。とはいえ今回のツアーでも、一番負荷がかかる「NEWVIEW GALLERY」を表示できたのは驚きました。もっと強いGPUなら動作の快適性も増すと思いますが、軽い世界は快適に動けましたね。

インテル® Evo™ プラットフォーム準拠のPCで、メタバースの扉を開こう

Photo: 小原啓樹

ゴッドスコーピオンさんはPCの軽さに驚いてましたが、実際に僕も「これだけ軽量なノートPCで、ここまでガッツリVRを体験できるの!?」と、良い意味で裏切られました。ノートPCでVRを体験するにはゲーミングPCクラスが必要、もはやそんな時代ではないのですね…。

1kgを切る軽量なボディに、さまざまなVR世界を探訪できるパワフルなスペック。インテル® Evo™ プラットフォームに準拠したPCなら、一般的な用途はもちろん、ゲームやメタバース体験もお手の物だということがわかりました。PCでできることが多いほど、ユーザーの視野・可能性は広がります。インテル® Evo™ プラットフォーム準拠PCは、ビジネスマンからクリエイターまで、あらゆるユーザーの強い味方になってくれるでしょう。

Source: Intel