回転寿司の楽しみの1つに「オリジナルメニュー」がある。本格的な寿司屋には置いていないけど、回転寿司なら確実に置いてある定番メニュー。例えば「サーモン」はその代表格で、お高い寿司屋で見かけることは無いに等しい。
そういう意味で各種「あぶり寿司」も、回転寿司ならではのメニューと言えるハズ。今回はあぶり寿司の中でも特に人気が高い「あぶりサーモン」を、スシロー、はま寿司、くら寿司、かっぱ寿司で食べ比べてみたのでご報告したい。
・大人気、あぶりサーモン
大手回転寿司に慣れてしまうと忘れがちだが、その昔は回転寿司でも「フライドポテト」などあり得なかった。寿司ネタでも生ハムやカルビ、ハンバーグあたりは「大手回転寿司が普及させたネタ」と考えていいのではなかろうか?
そんな中「あぶりサーモン」は比較的昔から多くの回転寿司で見かけた……気がする。今ではシンプルな「あぶりサーモン」だけではなく、チーズやマヨネーズを加えた “進化系あぶりサーモン” も珍しくない。
・1日で食べ比べ
さて、調査方法は可能な限り正確なジャッジをするため、1日(実際は3時間程度)で4つの店舗をハシゴした。訪れた店は「かっぱ寿司」「くら寿司」「はま寿司」「スシロー」の順番である。
いまや定番中の定番で、あぶり寿司の中では不動の人気を築いている あぶりサーモン。あぶっていないシンプルな「サーモン」はそこまで大きな差は無かったが、あぶりサーモンはというと……。
・かっぱ寿司の「焼きサーモン(110円)」
生と比べるとやや薄めのカットだが、旨味も程よく「わざわざ薄くしたんだな」と伝わってきた。若干香ばしさが弱かったものの、価格に見合ったウマさだと言える、感動こそしないものの、特にガッカリすることもない標準的なあぶりサーモン。
・くら寿司の「焼きはらす(110円)」
他の店舗と比較すると、くら寿司のあぶりサーモンは全くの別物。商品名は「焼きはらす」だが、その通り焼き鮭が乗っている感覚に近い。ちょっとイメージと違い過ぎたせいか、正直なところ「ウマい!」とは思えなかった。
一方で個性は際立っていたことは事実で、ハマると他の店のあぶりサーモンでは物足りなくなる……のかもしれない。くら寿司のチャレンジ精神を強く感じつつも「普通のもあればいいのに」と思ったりして。
・はま寿司の「焼とろサーモン(110円)」
生には無い、あぶりならでは脂のウマさと香ばしさが感じられた。まさに「THE・あぶりサーモン」といった感じで、これと言ってマイナスポイントが見当たらない。まとまりの良さも含めて、これを「違う」と言う人はいないだろう。
・スシローの「焼とろサーモン(110円)」
偶然にも はま寿司と同じ商品名であったが、こちらも隙が見当たらない「THE・あぶりサーモン」である。大げさに言うと、はま寿司とスシローのあぶりサーモンを入れ替えても気付く人はほとんどいないハズ。どちらも方向性は同じで、甲乙つけ難いウマさであった。
・アグレッシブ、くら寿司
結果的に「あぶりサーモン」のオススメは、はま寿司とスシローが「どちらも同じくらい美味しい」ということになる。唯一、くら寿司だけがとんでもなく個性的な仕上がりだったことは印象的であった。攻めてるな、くら寿司。
また、特にかっぱ寿司のあぶりサーモンが悪くということでもない。総合力ではスシローとはま寿司に軍配が上がると感じたが、110円という価格を考えれば十分なクオリティではないだろうか?
というわけで、あぶりサーモンに関しては「はま寿司とスシローが同等のウマさ」と結論付けたい。次回はちょっと変化球の「フライドポテト編」をお届けする予定だ。
参考リンク:スシロー 、 はま寿司 、 くら寿司 、 かっぱ寿司
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.