まぐろがウマイ回転寿司と言えばスシローである。そのこだわりは客目線でも伝わってくるが、スシローの中の人的にもやはりそこにプライドを持っているようだ。全国を飛び回るスシローのまぐろ仕入れ人・山上雅則さんはこう語る。「厳選したまぐろをひとりでも多くのお客様に食べていただきたい」と。
なぜ私(中澤)が仕入れ人の言葉まで知っているかと言うと試食会に行ったからだ。2022年2月23日からのキャンペーン「絶対王者スシローの鮪まつり」はまぐろのバーリトゥード。言わば、スシローのプライドであるこの祭りを全部食べてきたのでお伝えしたい。鮪の中の鮪、出てこいや!
・素直なオススメ
こだわりの天然本鮪から「まぐろのおはぎ」や「新・コク旨まぐろ醤油ラーメン」などの創作的なメニューまでラインナップされているこの祭り。まずは、素直に全部食べた総評を言うと「注文して損したなあ」と思いそうなものはない。その平均点の高さにもプライドを感じる。
そんな中で個人的にコスパの良さを感じたのは「天然インド鮪ねぎとろ」。スシローいわく、赤身以外に中とろも使用しているという。それだけにまぐろの旨みが半端じゃないのだが、それでいて価格は税抜き100円(都市型店舗は120円)だ。
本メニューはこれまで何度も登場してきたネタだが、来店した際確実にリピートするであろう安定の味と価格はさすがである。鮪の旨みが強いので個人的には塩で食べるのもオススメだ!
・本キャンペーンのオススメ
一方、本キャンペーンならではのものでコスパの良さを感じたのは「天然本鮪盛り合わせ」である。アイルランド沖の本鮪の大とろ・中とろ・中落ち2貫の盛り合わせで価格は税抜き580円(都市型店舗は600円)。
な・の・だ・が! 大とろは1貫で注文すると税抜き300円(都市型店舗は320円)、中とろは税抜き150円(都市型店舗は170円)だ。つまり、大とろ、中とろを単品注文すると450円。そこに中落ち2貫がついているのに580円なんだから、単品注文より盛り合わせの方が明らかにお得。
仕入れ人・山上雅則さん的にも、これは特にこだわりの一品のようだ。アイルランド沖で獲れる天然本鮪は、水温10℃前後の荒波で育つため、身質がきめ細かく上質な脂のりになると言われているのだとか。
・試食会を出て別のスシローへ
しかし、私は仕入れ人やまぐろのプロではないため、アイルランド産とか言われても正直ありがたみがよく分からない。そこで試食会を出て別のスシローに向かった。
いつもの大とろと比べてみたら何か掴めるかもしれないと思ったからである。というわけで、味を覚えているうちに「特ネタ大とろ(税抜き300円、都市型店舗は320円)」を食べてみたところ……
脂っこい。
いつもトロける食感に魅了されるだけの特ネタ大とろに少し脂っこさを感じた。逆に言うと、試食会の大とろはあっさりしていたのである。脂の味だけではなく、鮪の味もちゃんと感じる程度のほど良いバランス。肉で言うと脂身と霜降りのような違いを感じた。
続いて、普通の「中トロ(税抜き150円、都市型店舗は170円)」も食べてみたのだが、味がぼんやりしているように感じる。
試食会の天然本鮪中とろはもっと味にキレがあった。この辺りの違いが「上質」と言われる由縁なのかもしれない。
ちなみに、2月28日からは「大間の天然本鮪食べ比べ(税抜き300円、都市型店舗は320円)」も登場するなど赤身においても抜かりはない。
「同じ船で獲れた鮪であっても個体ごとで味が違う」と山上さん。直々に漁港へ出向き、その目で見極めた鮪が踊る今回の祭はまさにプライド・オブ・プライドと言える。私のような素人でも分かる違いのあった本キャンペーン。鮪好きなヤツ、出てこいや!
参考リンク:スシロー「絶対王者スシローの鮪まつり」
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.