2022年2月17日から3月2日までの期間限定で、全国のはま寿司にて「黒毛和牛と北海道・東北祭り」が始まった。税込み110円で黒毛和牛の握りが食べられるのが最大の目玉だろう。
また「北海道・東北祭り」の部分を担うのは北海道産の天然ぶりや、宮城県産の銀鮭だそう。こちらも110円。さっそく本フェアのウマさを見極めるべく食べてみることに。
・肉
ということで、まずはフェアのメインからいってみよう。「黒毛和牛握り(110円)」だ。
バリエーションとして、「山わさびのせ」と「炙り」もある。
正直なところ、回転寿司チェーンの肉寿司にクオリティの差を感じたことが無いというか、素材的に魚と比べてそこまで差が出づらい気がするのだが……まあ、普通に美味いと思う。
可も無く不可もなく、よくある和牛の寿司な仕上がりではなかろうか。ちょっと豪華なローストビーフ的な味わい。だいたい5貫か6貫ほど食べればちょっとした和牛丼の並盛くらいな分量になるだろうし、価格的にも良いと思う。
ノーマルより、ワサビか炙りに藻塩をかけたりすると味にメリハリが出て良い気がする。肉寿司をコスパ良く食べたい方にとって悪くない機会だと思う。
・ブリは
続いてはフェアの片割れ、北海道・東北関連のネタから要チェックだと感じたものを見ていこう。まずは北海道勢の代表格と思しき「炭火焼き 北海道産天然ぶり(110円)」だ。
周辺が焼かれているのが見た目にも明らか。
食べてみると、炭火焼きフレーバーの香ばしさは正直そこまで感じられなかった。が、ブリの持つ高いポテンシャルに助けられている。普通に美味いブリ。
しかし焼かれてこのクオリティのブリであれば、焼かずに出した方が脂のノリ具合なども程よく、もっと美味かったのではないか……と言う気がしなくもない。
個人の好みもあるかとは思うが、筆者的にブリを加熱……例えば、今回のように焼くなり、ブリしゃぶにするなりしたくなるのは、脂が乗りまくって、そのままだと少しクドい時だ。
加熱すると脂が抜け、身も縮んで味わいや歯ごたえが変わり、ちょうどよくなると思う。今回筆者が食べた分に関しては、手を加えないままの方が美味そう。この辺りは入荷されたブリの個体差も影響するだろう。
はち切れそうなくらい肥えたブリなら、この炭火焼きスタイルは美味いと思う。当たりはずれが大きそうだ。とりあえず1皿頼んでみて、イイ感じのブリが入ってそうならもう何皿か……みたいな。
・鮭は
「大粒! 青森県産蒸しほたて(110円)」は、前回のフェアからの続投なので、そちらを見て欲しい。ということで、お次は「宮城県産 大切り銀鮭(110円)」だ。
こちらもノーマルの他に、「山わさびのせ」と「炙り」Verがある。
個人的に、はま寿司の鮭はクオリティが安定していると思っている。凄まじく激ウマというのも無いが、しかし他チェーンでは引いたことがある激マズな鮭に出くわしたことも、まだ はま寿司では無い。
常に75点くらいの鮭を出してくる感じがあって信頼度が高い。今回もそんな感じだ。強いていえば、「大切り」にしては小さいということか。まあでも110円だし?
次に行く前に、「炙り」について1つ補足を。上から見ると、ガチに焼き鮭にしか見えないのだが……
焼き鮭状態なのは表面だけなので安心してほしい。
・大本命
続いては「宮城県産 大切り金華〆さば(165円)」。
食べてみると……きっとこのサバは肥えに肥えまくって砲弾みたいなボディをしていたに違いない。美味いが、ちょっとクドい。鮭よりしっかり「大切り」で1皿2貫なのもクドさを加速させてるなぁ……
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そんな時こそ「炙り」だ! 今回のエースはこいつで決まりだった。あらためて「宮城県産 大切り炙り金華〆さば(165円)」。
身から染みだした脂がヤバい。テッカテカやで。醤油をかけても弾かれて全くつかないレベル。食べてみると、生の時のクドさや特有の匂いが抑えられ、炙りの香ばしさとサバの旨味が爆発する。
これは無限に食べられる。もう握りとか面倒なので、丼に酢飯と炙った切り身をドカッと乗せて、大切り炙り金華〆さば丼にして食いたいレベル。
しかし、たぶんこれも捌(さば)かれた個体の肥え具合に左右されると思う。まずはノーマルをいってみて、入荷した鯖の脂の乗り具合を察してから、どちらを攻めるか決めた方が良いだろう。ブリに続き、鯖も自分で察するスタイル。
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.