ビックリですよ。『BASTARD‼―暗黒の破壊神―』のアニメ化が発表されました。週刊少年ジャンプで「背徳の掟編」が連載していて、その絵の美しさに魅了されたのは私(中澤)が中学生の時なので、もう25年くらい前のこと。
確かに、最近、過去のマンガ作品を掘り起こしてリメイクとかよく見ますが、まさか『BASTARD‼』が来るとは。引っ越した幼馴染への手紙に魔神コンロンを描いていた私としては胸アツです。
ただ、Twitterトレンドでバスタードという単語を見つけ、クリックした時、私は少し複雑な気持ちになりました。待ってるのはそれじゃないんだよ~!
・アニメ化は嬉しい
もちろんアニメは楽しみです。コミックスのあとがきで分かる作者・萩原一至さんの人物像から推察するにめっちゃ喜んでそうだし、Netflixだからまだ規制とかマシかもしれないし。1つ懸念点があるとすれば、フルCGだったら嫌だなということくらい。
そこはもうバスタードの世界感を損なわないように頑張ってもらうしかないとして、私のようなファンの多くはこう思ったんじゃないでしょうか。
アニメ化よりも続きを描いてくれ!
──と。そう、バスタードってまだ途中なんですよ。最新刊の27巻が出たのが2012年でそこから一切進んでません。ウルトラジャンプでもずーっと休載。
・繋がらない物語
よく一番面白いと言われるのは方舟の闘いを描く14巻~19巻くらいなんですが、その方舟編もまだ終わってません。クライマックスで話が方舟墜落後に飛ぶんです。「いつか繋がるだろう」と思っていたんですが、当時の自分に教えてあげたい。「25年経ってもまだ繋がってないよ」と。
ここで暴走する方舟なみに振り落とされた人も多いかと思いますし、ひょっとしたら萩原一至さん自身も振り落とされてしまったのかもしれないですが、私は声を大にして言いたい。『BASTARD!!』は最新刊が一番面白いと。
・先は決まってそう
その証拠に、27巻ではついに方舟に繋がるかというところ。26巻の巻末予告では、「遂に欠落した方舟ー地獄編の補完に突入!!! の予定!!!」とか「墜落寸前の飛行都市<方舟>に残されたヨーコと四天王、侍戦士達、そして魔戦将軍の運命は!!?」という煽り文句もあり、新章「魔力の刻印篇」が開始されています。な・の・に……
27巻は方舟の話までたどり着かない!!!!
嘘やろ……。あの衝撃から10年。26巻の巻末を見るに明らかに展開は決まっているのに、これだけジラされるとは思ってもみませんでした。新章始めといて……! いい加減にしろ萩原!!
・アニメに期待すること
もちろん、先生には体を大事にしてもらいたい。よって、死ぬ前に全部描いてくれさえすればOKの姿勢で待ってはいるんですが……
ひょっとしたら、本人が「もう誰も期待してないんじゃないか」と思っている可能性があるのであえて言わせていただく。「私は今も待っている」と。27巻が発売された翌日の熱度のまま続きを楽しみにしているぞ萩原!!!
ちなみに、萩原一至のTwitterアカウント(@v007hag)を見てみると、プロフィールにはこう書かれています。「マンガ描いたり、何かデザインしたり、イラスト描いたりしてます。ラノベも書きはじめました」と。ラノベ書き始めちゃった……!
とは言え、創作意欲が失われていなさそうなところは希望でもあるんだけど。アニメに触発されて続きを描く気になってくれることを願わずにはいられません。
参考リンク:Twitter「萩原一至(@v007hag)」
執筆:中澤星児
画像:©萩原一至/集英社・BASTARD!! 製作委員会