【韓国発】「最近のプリクラは加工がキツすぎて…」と遠ざかっていた中年たちに朗報! 今 “加工なしプリクラ” が逆にブームらしいぞ!

ロケットニュース24

私(30代後半)はプリクラ初号機こと『プリント倶楽部』の登場をリアルタイムで見てきた世代。中学・高校時代はトレードしたプリクラを貼る『プリクラ帳』の作成に明け暮れたものである……しかしながら10年ほど前から、全くプリクラを撮らなくなってしまった。

もちろん年齢的なものもあるが、プリクラ離れの一番の理由は “最近のプリクラ機の顔面加工が狂気的すぎる” ことだ。一体なぜ頼んでもいないのに、あれほど顔面をイジるのだろう? 「盛れ」などという曖昧な言葉で、我々昭和生まれを納得させようというのか?

そんなある日のこと。年下の友人より気になる情報が寄せられた。なんでも最近「加工なしのプリクラが流行っている」のだとか……逆に!?

・韓国から来たプリクラ機

ってことで、さっそく当サイトの原田記者を引き連れ、問題のプリクラ『人生4カット』を体験してみることにした。このプリクラ機は韓国が発祥。現在は新大久保など韓国好きの若者が集まる街を中心に設置されている。

おおよそプリクラ向きの素材とは言えない我々だが、まぁ気にするな。

と、その前に。まずは一般的な最新プリクラ機から体験してみよう。最近のプリクラの相場は1回500円ほど。昔に比べれば高いが、筐体はずいぶん立派になったよね〜! 外側の投入口にお金を入れ、いざ撮影コーナーへ。

ところが……待てど暮らせど「受付ブースから始めてね」という表示が消えない。そもそも “受付” って何? 裏側の落書きコーナーへ行けばいいの?

こっちも違うみたいだな……。


・狂気的なフェイス

ブースのまわりをグルグル回ってみるも、ついに次の手順を見つけられなかった我々。仕方なく店員さんに助けを求め、よく分からないうちに撮影は終了した。いくら若い子向けったって、ちょっと手順が複雑すぎやしないだろうか? ブツブツ言いながら落書きコーナーへ。


う、うわぁぁぁ……!


覚悟はしていたけど……スゴイ!! 我ながら世界ビックリ人間みたいな顔だ。念のためお断りしておくが、この顔面に関して私は一切の操作を行っていない。最近のプリクラ機は自動でこのレベルの加工が施されてしまうのだ。

この期に及んで画面には「レタッチしたいパーツをタッチしてね」との表示が。時代とともに美的感覚が変化することは重々承知しているが、一体これ以上どこを加工するというのか。

気を取り直して、昔の勘を頼りに必死で落書きを行う私。ほどなくしてコトン! と排出されるシール。


落書きが無ぇ…………!!!


もう何が何だか分からないし、とても疲れたので少し眠りたい。が、検証のため別の機種でも撮影してみよう。

やはり出てきたシールには、必死に書いた落書きがない。そもそも、なぜこのショットが印刷されたのだろう? もっとたくさん撮影したハズなのに……。


・ニーズの変化を痛感

撮影後に判明したところによると、落書きをした画像は後ほどスマホからダウンロードできるシステム。

なるほど、今の若者にとって「重要なのはシールではなく画像」ということか。いわばプリクラ機は “いい感じに撮影してくれる自撮りカメラ” 的なポジションへと、その役割を変化させていたのであった。

なお今回撮影した2機種に関しては、そのどちらも「無料でダウンロードできるショットは1枚だけ」。その他の画像は “有料で会員登録” を行って初めて入手できる、ということのようだ。先に教えて欲しかった……。

さらにダウンロード方法は不慣れな者にとってなかなか複雑。一連の流れで疲れ切った我々は、順番を待つ女子高生たちを尻目に無言でその場を後にしたのだった。とにかく操作方法が難解すぎる最新プリクラ機。中年層のプリクラ離れもやむなし、というところだろう。


・話題のプリクラに初挑戦

前置きが大変長くなってしまった。それでは改めて、話題のプリクラ『人生4カット』に初挑戦!

シンプルな小さい筐体は初期プリクラを彷彿とさせる。

お金(500円)を入れ枚数、背景と選べば速攻で撮影スタート! 展開が早すぎてキメ顔を作るヒマもなかった。おまけになんと、落書き機能もナシ! 逆に斬新!


待つこと10数秒……


おおおおお!!!! シンプルでいい! 妙な加工がない反面、光のバランスが絶妙なため自撮りより綺麗だ。ダウンロード方法も簡単で、全てのショットをデータで入手することができる(追加料金なし)。こういうことならプリクラ、ちょくちょく撮ってもイイかもしんない!

これ以上コメントも無いほどシンプル設計な『人生4カット』は、我々に「盛れる」という言葉の本来の意味を思い出させてくれる優れものだった。若年層はもちろん、長くプリクラから離れていた中高年にこそ体験してみてほしい!

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

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