冬が本気を出してきている。
毎年冬になると「暑い方が耐えられるのに……」と思い、夏になると「寒い方が耐えられるな……」と思う。今は夏が恋しい。なるべく寒さを感じたくない。
先日、「寒さに打ち勝つライフハック」として今日からすぐできる防寒法を募ったところ、たくさんのノウハウが集まった。(ご協力いただいた皆様、ありがとうございました!)
いただいたご意見の中から、私にもすぐできて効果的だったものを紹介したい。
入浴前に壁と床にお湯をかける
まず、例と見せかけて筆者手持ちのライフハックを啓蒙させていただこう。
冬のお風呂ってちょっとイラッとするくらい寒いですよね。
暖房がついてるお風呂なんかもあるだろうが、そんなものうちにはない。
そこでおすすめなのが、「体を濡らす前に、床と壁にお湯をかける」です。
こうすることで周りから温められるので、快適に体を洗うことができる。
その昔、友人から教えてもらって以来、やらずにはいられない。
本当に今日からできるので、是非試してみてほしい。本当にあったかいから。
と、まあこんな感じで、ここからはみなさまからの防寒法を共有いたします。
お風呂に塩を一掴み入れる
続いて、はげます会の会員様よりいただいたのがこちら(※編集部より 「はげます会」とはサイトをささえる読者の集いです)
励ます会員さん:
クナイプが高いので、食塩ではどうかと試してみたら、全く湯冷めしなかった。一度暖まり、後は靴下を洗ったり、身体を洗うついでにお風呂の掃除をしても、全く寒くない。冬の定番になりました。
これね、同じことをわたしもしていました。
我が家のクナイプの空容器には食塩が入っている。
あるとき一週間に間違えて塩を重複して購入する事案が発生し、いっとき我が家で塩インフレを起こしていた。
そんなときちょうどバスソルトが切れたのでエイヤと使ってみたところ、なかなかによかったのだった。
個人的にはめちゃくちゃ効果がある!というよりも「今日お風呂に塩入れたしな」という気持ちで心なしかあたたかいような気がする、という感じだ。
また、「お風呂に塩入れたし、ちゃんと靴下はいて寝よう」といつもよりも積極的に体を冷やさない努力しようという気にさせられる。
エナジードリンク飲んだから気合入れて仕事するみたいなスイッチ的効果があるのかもしれない。
大抵のお家には塩があるはずなので、今すぐにでも試せるのも大変にいい。
<お風呂に塩>
あたたかさ度:★★★☆☆
やる気スイッチ度:★★★★★
お手軽さ度:★★★★★
足首はちゃんと温めた方がいい レッグウォーマー
「首」とつくものは冷やすな、という言説はどこかで聞いたことがある。
足首は靴下で十分だろうと思い、必要性を感じてこなかったが、レッグウォーマーがいいというご意見を複数いただいた。
ヨモギさん:
レッグウォーマーを信頼している。寝る時にも使う。
靴下の上から足首に貼るカイロを貼る(その上からレッグウォーマーを着用)
みわきちさん:
末端の冷えにとてもいいです…
今すぐに手に入れたいという思いから、翌日来るとはいえどもアマゾンには頼らず、近所の商業施設で探すことにした。
しかしよく考えたらレッグウォーマーをピンポイントで買おうと思ったことがないのでどこに行けばいいかわからない。レッグウォーマー屋さんはありませんか。
「正直足首をあたためたところで……」という気持ちがあった。
半信半疑でレッグウォーマーとブーツを履き、同僚とクリスマスマーケットに出かけたのだが、同僚が寒い寒いとこぼす中、不思議と全然寒くない。
レッグウォーマーとブーツで冷気が完全にシャットダウンされている。これだけでこんなにも違うのか。
レッグウォーマー侮れない。中にはこんな声も。
とみさん:
登山用のレッグウォーマーを使ってます。登山はしないので普通の外出時に使用してます。これさえあれば、だいたいの寒さは気になりません。
300円のレッグウォーマーでかなりの効果を感じているのだから、いわんや登山用をや。
マリオでいう、スターをゲットした時と同じくらい無敵だ。ビールどころかかき氷でも食べられるんじゃないか。
来る2月に備えて購入を検討したい。
<レッグウォーマー>
あたたかさ度:★★★★★
無敵状態度:★★★★★
お手軽さ度:★★★☆☆
お天気アプリで気持ちからあたたまる
愛犬を抱く(むすすさん)
アニマル浜口の「気合いだ!」をやる(庭氏さん)
太る(伊豆伊豆さん)
↑のようにとんちの効いた、デイリーポータルZの読者さんだな~と感じる回答もいくつかあるなか、ひときわ目を引いたのがこちら。
ししくらさん:
天気アプリの現在地を、札幌など今住んでいるところより寒そうな地域にしておく。今住んでいるところの気温を調べ直した時に、相対的にあたたかく感じる
天才か……!
たしかに自分が今いるところよりも寒い場所があると思えばやり過ごせるかもしれない。
恐れながら、iOSデフォルトの天気アプリで現在地を変える術を心得ていなかったので、寒そうなエリアを登録して並べることにした。
こちとらそもそも日本最低レベルに寒い地域に住んでるんだよ!という方、安心してください。海外エリアの登録もできます。
「オイミャコン」と検索してみてください。
ロシアの中でも一番寒い地域と呼ばれている村だ。
快晴とか言われても……となってしまう。そして日の出の時間に驚く。
寒いものは寒いが、気持ちで乗り切ろうというときにはいいかもしれない。
また、寒い地域を探すという遊びに没頭して寒さを忘れることができるという利点もある。
<天気アプリで寒い地域を見る>
あたたかさ度:★★☆☆☆
とんち度:★★★★★
お手軽さ:★★★★★
空気の循環をよくしろは本当 サーキュレーター
レッグウォーマー同様、「そうはいっても大差ないでしょ~?」と思い、やってこなかったやつだ。
むすすさん:
エアコンが使う時はサーキュレーターを併用する!部屋が温まるのが早いし、足元も暖かくなる!
あたたかい空気は上に行くから~というのは何回も聞いたことあるし、理科の実験でもやったはずだ。でもそんなたいしたことないだろうと思っていた。
せっかくの機会だ。お手並み拝見と行こうじゃないか。
エアコンに向けてサーキュレーターを回す。
しばらくすると、ほ、ほんとだ~~~!!あったか~~~~!!!
ほんとに空気の巡りをよくするのって大事だったんだ。すごい。
めちゃくちゃあたたかい。全人類にやってほしい。
知ってる人は少なくはないかもしれないが、筆者のように信じずやってない人が一定数いると思ってお伝えします。
変えるべきはエアコンの設定温度じゃなくて、空気の巡りです。
今からできる。すぐに扇風機を出してきてください。
<サーキュレーター>
あたたかさ度:★★★★★
感動度:★★★★★
お手軽さ度:★★★★★
暑がりは掛け布団の下にひざかけを入れろ
最後に、個人的に一番よかったライフハックをご紹介。
たえすけさん:
布団の一番下(体に直接あたるところ)に、アクリルのひざ掛けをかける。
実験の結果、知りました。
冬の冷たい布団問題では長年悩んできました。冷たい布団に入ると、布団が暖まるまで目が冴えて寝られないのです。
寒いからと靴下をはいたり、厚い毛布やパジャマにしたりすると、夜中に今度は暑くて目が覚めてしまいます。
そのうち、布団に入る瞬間の冷たさが苦手だと気づきました。
そこで、アクリルのひざ掛けをかけて寝てみたところ、最初の「ひやっ!」がなくてとてもおすすめできます。
いわゆるひざ掛けスタイル(?)ではなく、体に沿わせて縦に掛けます。
「夜中に暑くなる問題」も、ひざ掛けが寝返りにあわせて適当にどこかへ行ってしまうので暑くなりすぎなくてちょうどよいです。
暑がりの冷え症である筆者はこれをみて唸った。
足元をあたためるといい、ということがわかったので靴下と、たまにレッグウォーマーを履いて寝るようになった。
寝ている間暑くなると脱ぐのだが、靴下は寝ながらでも勝手に脱げている。
しかし、レッグウォーマーとなると寝ながら脱ぐのは難しいらしく、結果暑さで起きてしまうことに悩んでいた。
ひざかけを使えばいいわけだ。目から鱗だ。
スリーコインズで買ったポリエステルのひざかけで代用する。
着る毛布のまま寝ると朝まで寒くないという声もあったが、寒がりで暑がりというわがままボディの筆者には勝手に脱げてくれるこれがちょうどよかった。
最高だ。お布団に入った時も冷たくない。
また、このスリーコインズのひざかけがもこもこでいい。
家の中で毛糸のスカートを履く(よはねさん)というライフハックも、これを腰に巻くことで実行できた。快適だ。
<掛け布団にひざかけを入れる>
あたたかさ度:★★★★☆
ちょうどいい度:★★★★★
お手軽さ度:★★★★☆
あずきのチカラを信じる
最後に、編集部の古賀さん推薦の「あずきのチカラ」。いただいたコメントはこちら。
「あずきのちから」がやばいです。レンジであたためてお腹に乗せるだけでかなり芯からあたたまります!
以前、ライターの爲房さんが「あずきのチカラ おなか用」を推す記事を書かれていて、そこで知ったとのこと。
筆者が選んだのはアイマスクタイプ。いろんな形状のあずきのチカラがあるようだ。
レンジでチンすると、アツアツというよりはじんわりとゆっくりとあたたかさを放つ。
目に当てるとそのまま眠りに落ちそうだ。首の後ろに置いてもよさそう。
ドラッグストアですぐに買えるという点も、ポイントが高い。
なによりあずきの香りがやさしい。おばあちゃんを思い出して安心する。別にあずきを炊いてもらったこともないのに。
<あずきのチカラ>
あたたかさ度:★★★★☆
やさしさ度:★★★★★
お手軽さ度:★★★☆☆
家の寒さから身を守る
さまざまな知恵が集まる中、興味深かったのが、傾向として「室内にいるときに感じる寒さ」に対策を講じる案が多かったことだ。
外が寒いのは当たり前だからある程度覚悟はできているけど、お家でリラックスしているときにふと感じる寒さは許しがたいものがある。そう感じているのは筆者だけじゃないという表れかもしれない。
冬も折り返し頃とはいえ、寒さの本番は1月末~2月頭。
おうち時間をあたたかく、健やかに過ごして乗り切るぞ。