PC用ディスプレイに30型以上といった大型化の波が来ている。要因は様々あるが、液晶パネルの低価格化で大型の製品も手に入れやすい価格になってきたのが何より大きい。
またコンテンツ側の高解像度化も一因にある。PCのみならずゲーム機や動画配信サービスなど、様々なコンテンツが4Kなどの高解像度に対応し始めている。ディスプレイが高解像度になれば、合わせてパネルサイズも大きくなるのは必然だ。
家庭用のTVも大画面化・低価格化が進んでおり、PC用のディスプレイも大型化したくなる、という気持ちの変化もあるだろう。コロナ禍におけるテレワーク関連の需要とも重なり、注目度が高まっているのは間違いない。
そこで本稿では、30型以上の大型ディスプレイの中から、いま注目したい10製品をチョイスした。パネルサイズのほか、価格、性能など様々な視点で特色ある製品を選んでみたので、大型ディスプレイに興味がある方は現状を俯瞰する意味でもぜひご一読いただきたい。
- 安価な240Hz超高リフレッシュレートAOC「C32G2ZE/11」
- 最廉価ながら性能も十分LG「32MP60G-B」
- 高曲率&165HzのWQHDパネル搭載MSI「MPG ARTYMIS 323CQR」
- 有線LANも繋がる多機能USB Type-C端子が魅力デル「P3222QE」
- HDMI 2.1を2基搭載した最新ゲーミングディスプレイASUS「ROG Swift PG32UQ」
- 34型160Hzの3.5KウルトラワイドLG「34WP65C-B」
- 湾曲ウルトラワイド&超多機能EIZO「FlexScan EV3895」
- 43型でHDMI 2.1搭載の大型ゲーミングディスプレイASUS「ROG Strix XG43UQ」
- 47.5型の大型有機ELパネル、HDMI 2.1も搭載GIGABYTE「AORUS FO48U」
- 48.5型で約6万円アイ・オー・データ機器「EX-LD4K492DB」
安価な240Hz超高リフレッシュレートAOC「C32G2ZE/11」
31.5型のフルHD。30型以上の大型ディスプレイでは珍しく、最高240Hzの超高リフレッシュレートに対応する。VAパネルは曲率1500Rの湾曲パネルとなっている。
応答速度0.5ms、HDR対応、FreeSync対応など、ゲーミングディスプレイとしての性能も高い。価格もゲーミングディスプレイとしては比較的安価で、解像度よりリフレッシュレートや応答速度を優先したいゲーマー向けと言える。ただしスピーカーは搭載していない。
最廉価ながら性能も十分LG「32MP60G-B」
31.5型のフルHD(1,920×1,080ドット)。30型以上のディスプレイの中では最も安価な製品の1つながら、IPSパネルでsRGB 99%以上と基本的な性能は高い。さらに黒画面を挿入して残像感を減らす「1ms Motion Blur Reduction」やFreeSync対応など、ゲーミング向け機能も搭載している。
高曲率&165HzのWQHDパネル搭載MSI「MPG ARTYMIS 323CQR」
31.5型のWQHD(2,560×1,440ドット)。人間の視野と同じという1,000Rの高曲率VAパネルを採用。最高165Hzの高リフレッシュレート(DisplayPort接続時。HDMI接続時は最高144Hz)やDisplayHDR 400にも対応する。
HDMIやDisplayPortのほか、USB Type-Cでの映像入力にも対応。15Wの給電機能も有する。
KVMスイッチも搭載し、2台のPC間でキーボードやマウスの操作を切り替えられる。
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有線LANも繋がる多機能USB Type-C端子が魅力デル「P3222QE」
31.5型の4K(3,840×2,160ドット)。HDMIとDisplayPortに加え、USB Type-Cでの映像入力に対応している。このUSB Type-Cポートは、USB PDによる65W出力も備えており、接続されたノートPCなどを充電できる。
さらにGigabit Ethernetも搭載。有線LANを接続しておくと、USB Type-Cで接続したノートPCに映像出力と有線LAN接続、電源供給、さらにUSB Type-A×4のHub機能が提供される。USB Type-Cで接続できるノートPCがあれば、ディスプレイ兼USB Type-Cドックとして活用できる。
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HDMI 2.1を2基搭載した最新ゲーミングディスプレイASUS「ROG Swift PG32UQ」
32型の4K。HDMI 2.1端子を2基搭載し、4Kで144Hzの表示が可能。IPSパネルで応答速度は1ms。ピーク輝度は600cd/平方mに達し、HDR10、DisplayHDR 600に対応する。
PlayStation 5やXbox Series Xでの4K/120Hz接続にも対応。5W+5Wのステレオスピーカー内蔵で、G-SYNC Compatibleにも対応。PCとゲーム機の双方で最適な4Kゲーミング環境を構築できる。
34型160Hzの3.5KウルトラワイドLG「34WP65C-B」
34型の3.5K(3,440×1,440ドット)。湾曲のVAパネルを採用した21:9のウルトラワイドディスプレイで、最高160Hzの高リフレッシュレートにも対応する。HDR10、FreeSync Premiumにも対応する。
7W+7Wのステレオスピーカーも搭載。特殊な解像度なので、ゲーム機よりもゲーミングPCでの利用に適する。なお160Hzの入力はDisplayPort接続時のみ対応する(HDMI接続時は最高85Hz)。
湾曲ウルトラワイド&超多機能EIZO「FlexScan EV3895」
37.5型のUWQHD+(3,840×1,600ドット)。4Kよりやや縦に狭い解像度で、縦横比2.4:1のウルトラワイド。ディスプレイ部は湾曲になっており、広いディスプレイでも視野角の問題が起きにくくなっている。
Gigabit Ethernetも搭載し、USB Type-C接続時には、映像出力と最大85Wの給電、有線LAN接続を提供する。さらに最大3台の入力を同時に表示できる上、KVMスイッチ搭載で本機のUSB Type-Aポートに搭載したマウスやキーボードを切り替えて使用できる。
43型でHDMI 2.1搭載の大型ゲーミングディスプレイASUS「ROG Strix XG43UQ」
43型の4K。HDMI 2.1端子を2基搭載し、4Kで144Hzの表示が可能。最新ゲーム機での4K/120Hz出力にも対応する。VAパネルで応答速度は1ms。ピーク輝度は1,000cd/平方mで、HDR10、DisplayHDR 1000に対応する。
さらにHDMI 2.0を2基、DisplayPortを1基と入力端子が豊富。FreeSync Premium Pro対応、10W+10Wの大出力スピーカーも内蔵する。遠距離からディスプレイを調整できるリモコンも付属する。
47.5型の大型有機ELパネル、HDMI 2.1も搭載GIGABYTE「AORUS FO48U」
47.5型の4K。有機ELパネルを採用し、DCI-P3 98%の広色域や135,000:1の高コントラストを実現。輝度もピーク時で800~900cd/平方mに達し、HDR10にも対応する。
HDMI 2.1端子を2基搭載し、最新ゲーム機での4K/120Hz(4:2:0)出力にも対応する。FreeSync Premium対応。15W+15W+20Wの大出力スピーカーも内蔵する。さらにKVM機能も搭載し、1組のキーボードとマウスで複数のPCを操作できる。
48.5型で約6万円アイ・オー・データ機器「EX-LD4K492DB」
48.5型の4K。ほぼ50インチという巨大な製品のわりに6万円程度と安価。高視野角のADSパネルを採用し、HDR10にも対応している。さらに低解像度の映像入力では、超解像技術で映像をクリアに表示する機能も搭載している。
HDMIが3基あるなど端子類も豊富で、スピーカーも内蔵している。なおHDMI端子のうち、4K/60Hzで入力できるのは1基のみとなっている。
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