月に1度、総集編として、先月人気だったライターへのインタビューと、人気記事のランキングをお送りしております。
この記事では、まいしろさんにインタビュー。
7月は「ダビデ像はどれくらいマッチョなのかジムトレーナーに聞いてみる」が大好評でした。
インタビュアーは編集部・石川です。
※最後に超重要告知があります!イベントやります!
ピックアップ記事
ジムはもう行ってないんです
石川:
10月のランキングでトップがこれでした。
まいしろ:
ありがとうございます!
石川:
最近まいしろさんがすごい筋肉づいてるなと思って。
まいしろ:
肋木のころにちょうどジムに通ってて、筋肉ブームが来てたんです。
ただ、今はちょっとフェードアウトしつつあって。
石川:
そうなんだ。ジムは最近どうですか?
まいしろ:
もう行ってないんです……
石川:
えっ!
まいしろ:
やめたわけじゃなくて、もともと短期のやつだったんです。
この記事の野田さんが私のトレーナーだったんですけど、取材の前に全部終わって。
「ありがとうございました。あと記事だけよろしくお願いします!」みたいな。
石川:
「ジム通ってるって聞いてますけどどうですか」って話を今日じっくり聞こうかなと思ったら!
まいしろ:
あの記事がわたしの筋トレの集大成でした。
「骨が喜んでますねっ」
まいしろ:
その前からリングフィットやってたんですよずっと。週一くらいで。
週一で運動してる自分めちゃえらいなと思って
石川:
え、リングフィット週一って少なくないですか!?
まいしろ:
いやいやいや…それなんかちょいちょい言われるんですけど。
でも、それはそうで。去年の4月くらいに買って、まだクリアしてないですもん
石川:
それがなんでジムに?
まいしろ:
週一で運動してる自分がえらすぎる!と思って、勢い余って、2ヶ月の短期コースに入ったんです。
石川:
頻度は?
まいしろ:
週1~2回、1回50分で。
石川:
50分って長くないですか?
まいしろ:
そうなんですよ
けっこうきついんですけど、トレーナーの野田さんがいるから。
隣からすごいいろんなほめ言葉を駆使してきて
石川:
リングフィットも、あの輪っかがほめてくれますよね。一緒だ。
まいしろ:
骨とかパキパキいったりした時に、「骨が喜んでますねっ」みたいな。
石川:
あははは
まいしろ:
今まで褒められたことがない褒められ方するから、自己肯定力はめっちゃ上がりました。
「骨喜んでるな!」みたいな。
石川:
面白そうですね、ジム。
まいしろ:
面白いですよ。
知らないワードめっちゃ出てくるんで。
「骨盤立ててください」とか、考えたことないこと言われて。
石川:
どうしていいか全然わかんない。
まいしろ:
そうです。これ骨盤立ってる状態ですか!?って言いながら。
トレーニング嫌いな人の気持ちがめちゃめちゃ分かっている
石川:
野田さんが、1日1時間を1年やればダビデになれるって言ってたじゃないですか。
まいしろ:
いや週1.5時間やってた身からすると、毎日1時間やるの絶対に嫌だなって思います。
石川:
体力的に?
まいしろ:
体力もそうですけど、毎日ジムがあるっていうそのストレス?
石川:
ストレスなんだ
まいしろ:
精神的負荷が強すぎる。
終わった後は、最高!って気持ちなんですよ。
運動して骨まで喜ばせた自分すごい!って。
石川:
いいじゃないですか。
まいしろ:
でも行く前がやっぱり、「今日ジムか……。」って。
石川:
辛いから?
まいしろ:
辛い。
ジム側もそれをすごいわかってるんで、私が行ってたジムはどこにも時計がないんです。
石川:
はー。あと何分っていうのを感じさせないように。
まいしろ:
やってる時に「あと何回です」っていうのも、あと3回ぐらいになるまで絶対言わなくて。
石川:
へー。
まいしろ:
最初に体験入会でいくと、そのときはちょっと軽めのやらされると思うんですよ。
それで次の1、2回も軽めのくじけないメニューをやらせてくれるんですけど、3回目ぐらいからなんか思ってたのと違うやつ入ってきて。
石川:
あはは、きついやつが。
まいしろ:
なんか知らない動きだな!みたいなやつ来て。
石川:
あははは
まいしろ:
フェードアウトする人も多いんじゃないかと思うんですよね。
だから最初に全部の予約取るんですよ。
石川:
ああなるほど。終わったら次回を決めるんじゃなくて、2カ月分の予約を最初に全部。
まいしろ:
最初に全部とって、でこの日に来てくださいって。
そうなると動かしづらいじゃないですかこっちも。
石川:
はいはい
まいしろ:
筋トレ嫌いな人の気持ちめちゃめちゃわかってるなって。
石川:
それもね、含めてプロですもんね。
まいしろ:
本当に全部見切られてるんです。プロだから。
※ちなみに今回のインタビューは、配信「樹液でも飲みながら記事を振り返る「記事の森」#007(ゲスト:まいしろさん)」を再構成したものです。
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インタビューは切れば切るほどいい
石川:
インタビューについての話も聞きたいなと思って。
これ取材のとき2時間くらい話してましたよね。話が面白くて。
でも原稿受け取ったら短いうえに面白かった話が全部入ってて。
なんていうか、この圧縮のアルゴリズムはすごいなあと思って
まいしろ:
アルゴリズムっていうのは初めて言われました(笑)
石川:
まいしろさんめちゃくちゃうまいんですよ。どうやってインタビューまとめてるんですか?
まいしろ:
いったん全部文字に起こすんですよ。
そのあと面白そうなところにマーカーで色をつけていきます。
それでその色つけたところと、それを説明するために必要な話だけ残して、あとは切るみたいな。
石川:
へー、マーカーで色付けるのいいですね!それで最低限だけ残すと。
まいしろ:
基本的に切れば切るほどいいって思ってる節があります。
サビだけ残せばいいやって思いながら、やってる。
石川:
それはホントそうですよ。
あんまり経験ない人って、切れないんですよね。
まいしろ:
何本も書くうちに切ることに対する胆力がついて、切りまくれるようになりました。
石川:
切れる強さだ
まいしろ:
インタビューって、話しながら内心「ここ切るなー」って思いながら話してることあるじゃないですか
石川:
あははは
わかる
まいしろ:
逆に話してるときに「ここサビだなー!」みたいなところがある。
で後から読み直して、自分では気づかなかったサビをさらに見つけて、入れるみたいな
石川:
なるほどー。サビ中心で。
インタビューライターとして入ってきて
石川:
まいしろさん最初からうまいじゃないですか、どうぶつの森の時から。
まいしろ:
ほんとですか、ありがとうございます。
インタビュー部門で入ってますからね。
石川:
まいしろさんは去年の新人賞でデイリーに入ってもらったんですけど
記事部門と別にインタビュー部門っていうのがあって……。
まいしろ:
そうです。
記事部門の方はめっちゃ盛り上がってるのに、インタビュー部門で入賞は二本だけで、もしかして応募2通なのかなっていう。
石川:
いやいやいや、応募がなかったわけじゃないですよ!
記事に比べると少なかっただけで。
まいしろ:
でも競争率低くて得したなって。
石川:
すごい良かったんですよ、あつ森の記事が。
いや今フォローで言ってるみたいな流れになっちゃってますけど。ほんとに。
まいしろ:
あはは
石川:
で、それがきっかけでデイリーで書いてもらって、1本目からインタビュー記事。
石川:
で、次が今回の記事。
よく考えたらインタビューライターとして入ってきて、最初に一本書いてそれ以来インタビューをやってなかったという
まいしろ:
そうですね。
なんかそういう詐欺みたいな感じになってますね
石川:
あははは
文字起こしは自分反省会
石川:
文字起こし全部起こすって言ってましたけど、嫌いではないんですか?
まいしろ:
嫌いですよ!好きな人間この世にいないと思うんですけど。
石川:
僕もほんとやりたくないです。
1時間のインタビューを起こすと下手すると3~4時間かかるじゃないですか。
まいしろ:
時間もかかるし、文字起こしって、自分の言葉きかないといけなくて。
ききながら「お前何言ってんだよ」って自分に対して思うことがめっちゃあるんです。
石川:
そうそうそう!
「その理屈はおかしいだろ」みたいな。
まいしろ:
相槌とか、そのタイミングじゃないだろう!って。
石川:
「ハイを2回言うな!」
まいしろ:
いやありますよねー。
なんなら「ちょっと空気悪くなってるぞ」みたいな。
石川:
あるある。すげえある。
まいしろ:
あの反省会みたいなの嫌なんですよねー。
石川:
あはは、反省会。
できるだけ文字起こしは人にやってほしい。
まいしろ:
おたがいやって回してく方がいいですよね。
ライター間で交換して。
石川:
あーそれはいいですね。
そういう組合。
まいしろ:
そしたら、あーこの人はこうやって取材するんだーみたいなのもわかって。
石川:
たまにほかの媒体でインタビュー記事書かせてもらったときに、
文字起こしを編集部でやってくれることありません?
まいしろ:
メディアによっては、編集部でやるの当たり前で、むしろ「遅くなってすみませんでした」みたいになってる人もいて。
この人ぜったいに来世はいいものに生まれ変わるなって。
石川:
あははは
来世はアルパカとかにね。
まいしろ:
ほんとですよ。幸せのアルパカに生まれ変わりますよ。
石川:
ほんとそれはそう。
すいませんデイリーはそのリソースの準備がなくて。
まいしろ:
いやー、そんなにインタビュー書いてないので。
石川:
(苦笑)
まいしろ:
大丈夫ですよ
石川:
これからインタビューをいっぱいお願いしようって話を編集部でしてたところなんですよ
まいしろ:
あはは、全然いいんですけど
(両者、目が笑ってない)
この記事は圧力がかかっています
(インタビューのやり方の話が続く)
まいしろ:
わたし、インタビューで話した順番と記事の順番が全く違うんですよ
話が行ったり来たりしないように整理するから。
その作業がすごい頭使いますね。
石川:
頭使うけど、パズル的でおもしろいですよね。
まいしろ:
たのしいんですけど、そこの構成のときにイマイチなの作るとあとで取り返せないっていうのがあるじゃないですか。
石川:
あははは
まいしろ:
それがすべてみたいな。
石川:
ありますね。
……なんか、今日かなりインタビューのいい話を聞けた気がするんですけど、聞けば聞くほど記事化にあたってのプレッシャーを感じます。
※この記事は、配信「樹液でも飲みながら記事を振り返る「記事の森」#007(ゲスト:まいしろさん)」を再構成したものです。
構成が大事だ、みたいな話をした後に、ボロッボロの構成の記事を出せないじゃないですか。
まいしろ:
あははは
確かに
石川:
いまその圧がどんどん高まってきてるので。
まいしろ:
あはは。
じゃあ楽しみにしてます。
お知らせ イベントやります!
石川:
あと実はこれ、なんとイベントをやろうという話を今してまして。
野田さんも来ていただいて、こういう筋肉についてのトークイベントをやります。
カルカルで、日程とかはこれからですが。
まいしろ:
イベントで話し相手になる私と石川さんが
どちらも筋肉についてすごく浅いっていう
石川:
あはは
めちゃめちゃ浅いですよ
まいしろ:
二人とも肋木できない側なんで
石川:
懸垂が1回もできない二人がお送りする筋肉イベント。続報はデイリーポータルZのほか、Twitter等でもお知らせします。
告知2
石川:
告知とかあります?
他のメディアでも。
まいしろ:
わたしYahoo!ニュース 個人のオーサーなんですけど、Yahoo!の編集の方から、まさかデイリーポータルに書いてる人がくるとは思いませんでしたって言われて。
石川:
あはは
まいしろ:
おもしろ系メディアとYahoo!を兼任するのは異例らしくて、Yahoo!の方には「ダイバシティを守る存在」って言われてます。
石川:
あはは。
多様性の一番端っこのところにね、まいしろさんが。
じゃあYahoo!ニュース 個人の方もぜひお願いしますということで