これは……ワラジ? コストコのデリカコーナーで『フィッシュ & チップス』を発見した私、P.K.サンジュンはそう思わざるを得なかった。それほどまでに、過去に目にしてきた『フィッシュ & チップス』とはサイズ感がまるで違う。
正直に申し上げて、あまりにもデカすぎるため「美味しそうだな」とは思えなかったが、それでもこんなもん買うっきゃねえ! というわけで『フィッシュ & チップス』を購入したところ、味とのギャップがまたヤバかったのでご報告しよう。
・常軌を逸したデカさ
一般的に『フィッシュ & チップス』はイギリス料理として知られている。日本でもバーやアイリッシュパブの定番メニューだから、もしかしたら最もポピュラーなイギリス料理と言えるかもしれない。
だがしかし、おそらくコストコの『フィッシュ & チップス』は、あなたがご存じの『フィッシュ & チップス』の3倍くらいは大きい。いや、単純な重量だけなら5倍くらいはあるだろうか?
なにせコストコの『フィッシュ & チップス』は1枚およそ220グラム! 個体差はあるにせよ、これはちょっとしたステーキサイズである。縦の長さは500mlのペットボトルと同等で、それが3枚入っていた。
・原材料はあの魚
さて、とにかくデカいことはわかったが、何より大切なのは味。ぶっちゃけ「どうせ大味なんざましょ?」と思ったが、結果的にはそういうワケでもなかった。最大の理由は原材料が「パンガシウス」であるためだ。
パンガシウスとは主に東南アジアに生息する淡水魚で、簡単に言うとナマズの一種のこと。コストコではパンガシウスが大々的に取り扱われており「クセがない代わりに旨味も少ない魚」と以前の記事でご紹介している。
そう、ここで結論を申し上げてしまうとコストコの『フィッシュ & チップス』は「激ウマでも激マズでもない不思議なフィッシュ & チップス」という感じであった。あれ……? 予想してた味と全然違うんですけど……。
・主役は魚じゃない
スケソウダラの『フィッシュ & チップス』のような魚の脂や旨味はほぼない一方で、生臭さや泥臭さも感じない。感じるのは衣のサクサク感と肉厚な魚の食感、そして何より「タルタルソース」の主張である。
このタルタルソースは巨大な『フィッシュ & チップス』に負けないくらいの大容量が詰め込まれており、ピクルスの酸味が効いてかなりウマい! 純粋にタルタルソースだけ単品で売り出してもいいレベルの完成度だ。
要するにコストコの『フィッシュ & チップス』は、フィッシュが主役かと見せかけて「タルタルソース」が主役のデリカなのではないだろうか? 商品名に「タルタルソース」は出てこないが、主役は紛れもなくタルタルソースであると感じた次第だ。
・タルタルソースを食べる料理
試しにタルタルソースを付けずに『フィッシュ & チップス』を食べてみたところ、そこは完全に無の世界──。まあ、無というのは大げさだが、それくらい主張はほぼゼロ。良くも悪くもタルタルソースの味しかしない。
なのでコストコの『フィッシュ & チップス』を購入される際は、あくまで「タルタルソースありき」で考えるといいだろう。フライにタルタルソースを付けるんじゃない、タルタルソースを食べるためにフライがあるんだ。
なお、価格は100gあたり130円。私が購入した『フィッシュ & チップス』は1362円であった。確かにボリュームはとんでもないけど、他のデリカと比較するとコスパ的には……どうなんでしょ?
オススメ度(☆5中): ☆☆☆(タルタルソースが好きなら)
また買う度(☆5中): ☆☆(家庭では持て余す可能性も)
オススメシチュエーション: パーティなどでは重宝しそう。