「アベノマスク」と呼ばれた全世帯向けや福祉施設などに配るために国が調達した布製マスクについて、会計検査院が調べたところ、今年3月時点で、約8300万枚(約115億円相当)が、配布されずに倉庫で保管されていたことがわかりました。
調達量の3割近くに相当し、昨年8月~今年3月までの保管費は、約6億円に上っています。
当時の安倍首相の肝いり政策として、感染拡大に伴うマスク不足を受けて2020年4月以降、全世帯向けの布製マスク約1億3千万枚を調達して配布しました。
また、3~9月には、介護施設など福祉施設や妊婦向けに計1億6千万枚を調達して配りました。
購入や配布には、計約497億円がかかっています。
このうち、福祉施設など向けの約7900万枚と全世帯向け約400万枚が保管されていました。
所管する厚労省によると、施設向けは、マスクの品薄状態が解消された後、希望する施設のみへの配布に方針を切り替えた、とのことです。
そもそもアベノマスクを全世帯に1人2枚ずつ配ったりすることに、それだけの金額をつぎ込む意味は、あまりなかったと思います。
品薄が解消した頃に配られても、小さいサイズでしたし、そのうちに不織布マスクでないと予防効果が少ないこともわかり、必要とされなくなったのだと思います。
私は、配られたマスクは、必要な人に譲るため、町役場の回収箱に入れました。
今も保管には費用がかかっているわけで、早急に配布を終えてほしいと思いますし、財源の使い方として正しかったのかどうかも精査してもらいたいものです。