アフリカ初の中央銀行デジタル通貨・eNairaをナイジェリアが正式導入

GIGAZINE
2021年10月26日 22時30分
メモ


by Shardayyy Photography

アフリカ1位のGDPを誇るナイジェリア連邦共和国で、中央銀行デジタル通貨(CBDC)・eNairaの正式導入が決まりました。CBDCは2020年10月にバハマで導入された「Sand Dollar」が世界初の事例で、eNairaはアフリカでは初のCBDCとなります。

Bitt Develops Africa’s First CBDC
https://www.prnewswire.com/news-releases/bitt-develops-africas-first-cbdc-301406975.html


Nigeria to launch digital currency on Monday, central bank says | Reuters
https://www.reuters.com/business/finance/nigeria-launch-digital-currency-monday-central-bank-says-2021-10-24/

「中央銀行デジタル通貨」とは、各国の中央銀行が発行している銀行券をデジタル化したもの。eNaira(eナイラ)は、ナイジェリアの通貨・ナイラをデジタル化したもので、開発は中米6カ国の国営金融機関でデジタル通貨管理システムのライセンスを取得しているBittが行いました。

eNairaの正式導入により、ナイジェリアではデジタル通貨を日常の金融取引で利用することが可能となります。

Bittのブライアン・ポペルカCEOは「eNairaの通貨インフラを、記録的な早さで開発・テスト・導入することができ、大変うれしく思っています。本日のローンチは、ナイジェリア中央銀行とBittの双方にとって非常に素晴らしい成果です。我々は、CBDCを展開していく上でパートナーシップを継続し、すべてのナイジェリア人にeNairaの価値を広げるための追加機能を提供するのを楽しみにしています」と述べました。

ナイジェリアはアフリカ最大の人口を抱える国で、GDPもアフリカ1位ですが、若年層の貧困率も世界トップクラスです。このため、若い人たちを中心として暗号資産の人気が高く、中央銀行が暗号資産の取引を禁止したほどです。

取引が禁止されたはずのナイジェリアでなぜ暗号資産の人気が高まっているのか? – GIGAZINE


しかし、禁止したからといって取引を食い止められるわけではなく、政府も暗号資産の取引を止めるのは現実的ではないと認識を改め、むしろ暗号資産人気をデジタル通貨導入に利用したというわけです。

CBDC導入はこれで6カ国目だとのことで、ほかには西アフリカのガーナでも導入が検討されています。

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