マイクロソフトとAMD、「Windows 11」のパフォーマンス低下問題に対処

CNET Japan

 Microsoftは、AMDの「Ryzen」プロセッサー搭載PCに「Windows 11」をインストールするとパフォーマンスが低下する問題を解消するアップデートについて、一般ユーザーへの提供も開始した。

 AMDとMicrosoftは先ごろ、Windows 11搭載のPCで、特にゲームなど負荷の高いワークロードを実行中に、一部のAMDプロセッサーでパフォーマンスの問題が生じることを認めていた。

 Microsoftは、この問題に「Windows 11 build 22000.282」で対応し、「Windows Insiders」プログラムの「Beta」チャネルおよび「Release Preview」チャネルでリリースしていた。

 一般ユーザーへの提供については10月末までと予告していた通り、米国時間10月21日にそのビルドを正式に公開した。

 Microsoftはこのアップデートについて、「Windows 11(オリジナルリリース)にアップグレードすると、AMD Ryzenプロセッサー搭載のデバイスで一部のアプリケーションに影響する可能性のある、L3キャッシュの問題を解消する」と説明している。

 この問題は、Ryzen搭載ハードウェアでWindows11を利用しているユーザーがゲームをプレイする際に大きく影響するが、ゲーム以外の計算負荷が高いワークロードを実行する場合にも影響がある。

 MicrosoftとAMDは10月初め、一部のAMD製プロセッサー搭載マシンにWindows 11をインストールすると、パフォーマンスが最大15%低下する可能性があることを認めていた。

 AMDの「優先コア」技術もWindows 11でうまく機能しない場合があり、ハードウェアのパフォーマンスを最適化できなかったという。

 build 22000.282では優先コアの問題に対処していないが、AMDはWindows 11のアップデートに合わせて、チップセットドライバーのバージョン「3.10.08.506」をリリースした。このバージョンはパフォーマンスの問題を修正するものだと、AMDはリリースノートに明記している。

 AMDは、「Chipset Driver 3.10.08.506」により「パフォーマンスへの影響は完全に解消する」としている。Windows 11ユーザーは、Windows 11の「設定」アプリ内の「アプリと機能」で、このドライバーまたはそれ以降のバージョンがインストールされていることを確認できる。

 AMDは、「Zen 3」「Zen+」「Zen 2」の各アーキテクチャーを採用しているPCでこの問題が修正されていることを確認する方法を以下のように説明している。

  • Zen 3アーキテクチャーのAMDプロセッサーの場合:AMD Chipset Driver 3.10.08.506(またはそれ以降)で構成されたシステムでは、Windows 11プロビジョニングパッケージのインターフェースで「AMD.Power.Processor.Settings」項目のバージョンが7.0.3.5(またはそれ以降)と表示されている必要がある。
  • Zen+またはZen 2アーキテクチャーのAMDプロセッサーの場合:AMD Chipset Driver 3.10.08.506(またはそれ以降)で構成されたシステムでは、「コントロールパネル」>「電源オプション」のインターフェースで「AMD Ryzen Balanced」の電源プランが選択され、有効になっている必要がある。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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