自衛隊員が愛用するという「100㎞行軍用」「40㎞行軍用」な靴下をガチに試してみた / 「ガッツマン」の靴下の実力がヤバい

ロケットニュース24

ネットサーフィンをしていたところ、何やら凄そうな靴下を見つけた。ガッツマンというブランドの靴下だ。公式HPによると、自衛隊の演習や行軍向けに開発されたものらしい。

商品のラインアップには、100キロ行軍用や40キロ行軍用など、ハイスペックさをうかがわせるものが並んでいる。面白そうなので、実際に買って試してみたのだが……その結果が凄かった!

・100㎞行軍用

ということで、Amazonにて購入したのがこちら。


お値段については、メーカー公式HPだと100㎞行軍用となっていたものが1足組で1144円。40㎞行軍用となっていたものは1足で1430円だ。


正式には「FS-01」というらしい「100キロ行軍用」は、靴下についてきた包み紙的なものにも「100㎞行軍にも耐える」との記述が。吸水速乾と抗菌防臭にも秀でているようだ。


実際に生地はブ厚く硬い感じがあり、非常にしっかりしているのがわかる。筆者が普段着用している、数足セットで1000円とかの安いヤツとは明らかに別物。


・40㎞行軍用

対して正式名称が「FS-V-01」な、HPにて40㎞行軍用とされていたものは、靴下についてきた包み紙的なものでの性能アピールが控えめだった。こちらには40㎞行軍に関する記述は見当たらない。


その辺の靴下よりも厚みがあるような気もするが、100㎞行軍用ほどの特殊な感じは無い気がする。ぶっちゃけ、この程度ならその辺にも売ってそうな気がしなくもない触り心地だが、どうなのだろう。


・ガチに試してみた

まあ、ちょっと手で触った程度でわかることなど限られているかもしれない。ここは実際に履いて性能を試してみるのが一番だ。ということで限界まで歩いてみることに。

本当であれば100㎞行軍を実施してみたい。しかし筆者は運動など全くしない超インドア派のアラフォーおじさん。日々の運動と言えば、家から駅かコンビニまで歩くくらい。人生で最も運動するのはコミケである

コロナ禍になってからはいよいよ家から出ないため、運動不足が極まっている。100㎞歩くのは不可能だろう。とはいえ自分の限界もよくわからないので、とりあえず可能な限り歩いてみることにした。

ということでやってきたのは昼過ぎの日本橋。距離がわかりやすいように、ここから旧東海道を限界まで歩いてみようと思う


一応どのような服装で挑んだかも記しておこう。まず、右足には100㎞行軍用の靴下を、そして左足には40㎞行軍用の靴下を装備してある。両方の耐久性や履き心地を一度に試すためだ。


靴はかつて紹介したワークマンの1900円のスニーカー。服装は昔ユニクロだかGUだかで買った、よくあるデニムとシャツで、高機能なスポーツウェア的なものではない。


こうしてスタートし、限界を迎えたのは翌朝。神奈川県は藤沢宿跡だ。距離にして約50キロ。全く運動しないメタボ気味なアラフォーのおっさんにしては、よくやったと思う。


・グリップ感と蒸れ

それでは結果を述べていこう。まず靴下の状態だが、100㎞行軍用も40㎞行軍用も、持ち帰って洗濯機にブチ込み、洗ったのちも全くピンピンしている。新品だった頃よりも、少し型崩れした程度。


ただし、歩いている時の履き心地から性能の差がはっきりと感じられた。まず40㎞行軍用なのだが、こちらは戸塚から藤沢の間あたりでグリップ感が失われ、左足だけ靴の中で滑るようになった。

その時点で日本橋から40㎞以上歩いているため、40㎞行軍用という点では十分にスペック通りだと思う。そして、蒸れた感じも40㎞行軍用は途中から顕著となった。蒸れて靴の中で滑る感じ

似たような状態は、普通の靴下で夏にコミケ取材を行っている時に感じたことがある。きっと皆さんもそれぞれの状況で、似たような経験があるのでは。

対して100㎞行軍用は最後まで不快感が全く無かった。何も問題が起きないので、筋肉痛を除けばに特に足回りに問題は感じなかったのだ。したがって、足に意識がいく機会が無いため、感想自体も特にないという感じ。


・水膨れ

このように間違いなく両者に差はあるのだが、共通して素晴らしかったことが1つ。いきなり50㎞歩いたにもかかわらず、左右共に足に水膨れ等が一切できなかったのだ。

筆者の経験だと、コミケ取材の後には毎回足の指の先端部分や、小指の外側、親指等に水膨れができている。靴なり靴下と擦れるのが原因だろう。別の記事にて、一晩で河口湖周辺を約10㎞ほど歩いたことがあったが、この時も水膨れはできていた。

それが今回はマジで皆無。約50㎞歩き続けたのに、足に水膨れがゼロ。筆者が実感できた、その辺の靴下との最大の違いはこれだ。

もちろん足がどうなるかは、履く靴の種類や歩き方の癖にもよると思う。ただ、少なくとも筆者の場合、従来のコミケや河口湖での10キロ程度のウォーキングで毎回苦しんでいた水膨れが、約50㎞歩いても皆無だったのはガチだ。

もしこれにテーピング等を合わせれば、さらなる高みも目指せるかもしれない。自衛隊員も愛用するというガッツマンの靴下。その性能は本当に凄かったと結論付けたい

特に100キロ行軍用の「FS-V-01」は凄い。40キロ行軍用も凄いが、100キロ用と比べてしまうとやや霞んでしまう。お値段は少々するが、しかしいざという時のために1足持っておいても損はしないと思う。

参考リンク:ガッツマン
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.

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