「聴覚障害者だけの利用禁止」は差別? ロープウェイ対応めぐり議論…運営会社「早急に対策を」

J-CASTニュース

   横浜・みなとみらい地区に誕生したロープウェイが、「聴覚障害者だけでは搭乗できない」と伝えているとして、対応を疑問視する投稿がSNS上に寄せられた。

   ロープウェイの運営会社は、緊急時に音声で案内を伝えられないためだと、搭乗禁止の理由を説明した。差別とは考えておらず、障害者だけで乗る要望があるため早急に対策を行いたいとしている。

  • 横浜・みなとみらい地区に誕生したロープウェイ

    横浜・みなとみらい地区に誕生したロープウェイ

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「スタッフが同乗することで搭乗はできる」とも説明

   このロープウェイ「YOKOHAMA AIR CABIN」は、日本初の都市型循環式をうたい、2021年4月22日に開業した。JR根岸線・桜木町駅前と赤レンガ倉庫などがある新港地区の運河パークを結んでいる。

   投稿は、2021年9月28日にツイッターなどに寄せられ、聴覚障害者がロープウェイに行ったとき、「耳の不自由なお客様へ」と題する資料があったとした。

   この資料では、ロープウェイが緊急停止したときは、客が乗る各キャビンに音声のみで案内しているため、聴覚障害者だけでの搭乗は遠慮してもらっているとあった。ただ、スタッフが同乗することで搭乗はできるので、希望があれば窓口の筆談で応じるとして、理解を求めている。

   これに対し、ツイッター上などでは、聴覚障害者とみられる人たちから、「こういうことを突然、でかけ先で知ることはショック」「スキー場のゴンドラやリフトは乗れるのに」「でも、これは差別だよね」などとロープウェイ側に疑問や批判が相次いだ。緊急時の案内についても、キャビン内に電光掲示板を設置したり、スマホなどで客に知らせたりできるのではないか、との意見も出ていた。

   聴覚障害者用の資料について、ロープウェイを運営する泉陽興業(大阪市)は30日、東京支社の担当者がJ-CASTニュースの取材にこう説明した。

「何らかのアクシデントでロープウェイが途中で停止して救助に向かうとき、コントロールセンターの監視室と各キャビンとは無線による双方向通信でやり取りして、お客様の不安を取り除くことにしています。やり取りが伝わらなければいけませんので、スタッフが資料をお見せしてご案内しています」

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