冒頭から結論を申し上げてしまうが、大型会員制スーパー「コストコ」の新メニュー『TSOチキンヌードル』は「激ウマ!」だとか「メチャメチャ美味しい!」などと言える商品ではない。決してマズいワケではないが、特に日本だと苦手な人が多いことだろう。
だがしかし、私、P.K.サンジュン的には「嫌いじゃない」そして「みんなも1回くらい食べてみてもいいのでは?」と考えている。大して美味しくはない『TSOチキンヌードル』をオススメする理由はズバリ……!
・アメリカンチャイニーズ
コストコの総菜コーナーで定期的に登場する新メニュー。2021年9月中旬「台湾まぜそば」や「麻辣まぜそば」などと同じ “麺コーナー” で発見したのが『TSOチキンヌードル』である。重さはおよそ1.2kg、価格は1480円であった。
日本人にはあまり馴染みのない『TSOチキンヌードル』とはどんな麺料理なのか? 売り場には以下のような貼り紙がしてあった。
「TSOヌードルは中華料理の影響を受けてアメリカで発展したアメリカンチャイニーズの1つです。醬油の風味に甘み、辛みが合わさった異国情緒あふれるやきそばです」
要するに「パンダエクスプレス」に代表される “アメリカンチャイニーズ” の1種で、TSOとはかつて実在した「GENERAL TSO(ツォ将軍)」に由来しているという。日本では「左宗棠(さそうとう)」の名で知られる……とWikipediaに書いてあった。
・日本の中華料理とは違う
それはさておき、アメリカで中華料理を召し上がったことがある方ならお分かりかと思うが、いわゆるアメリカンチャイニーズは日本の中華料理と結構違う。中には似たような料理も存在するが、全般的に甘めの味付けが多いことが特徴だ。
コストコの『TSOチキンヌードル』も具材には、カリフラワー・赤ピーマン・スナップエンドウが使用されるなど、日本の中華料理とは一線を画している。逆にどんな味か気になる……というわけで『TSOチキンヌードル』を購入することにした。
・ウマくはないけれど
調理方法は簡単で、基本的にはレンジで温めるだけ。1.2kgを一気に食べる場合は、容器ごとレンチンしてもOKだ。また賞味期限は2日間だから、食べ切れない分は冷凍庫で保存するとイイだろう。
で、気になるお味は冒頭でもお伝えした通り「ウマい!」とはお世辞にも言えない。全然マズいわけではないが、予測を裏切らない甘い焼きそばなので「ちょっとコレは無理」という方も少なからずいらっしゃるハズだ。
また、これはコストコの麺総菜全般に言えることだが、TSOチキンヌードルの麺は究極のやわやわ。むしろ歯がいらないレベルで噛み応えはないので「麺はコシ命!」「麺はのど越し!!」などという人には向かない料理かもしれない。
逆に言うと、個人的には日本風にアレンジしていない “本場っぽさ” が非常に気に入った。かつてアメリカの空港にあるフードコートで食べたような丸出しの本場感──。「日本と違う? 知らねーわ!」と言われているかのような、圧倒的なアウェイを感じた次第だ。
別のものに例えると、機内食で出てくる名前もわからない麺料理にも近い。新型コロナウィルスの影響で、旅行もままならぬこのご時世。TSOチキンヌードルは一瞬だけアメリカ気分を味合わせてくれる希少なメニューといえるだろう。マジで現地っぽい。
というわけで、コストコの『TSOチキンヌードル』は1ミリも日本に寄せていないゴリゴリの本場メニューだから、興味がある方はぜひ1度お試しいただきたい。ウマくはない……が、嫌いじゃない。
オススメ度(☆5中): ☆☆☆ 本場っぽくて大変ヨロシ!
また買う度(☆5中): ☆☆ 1年くらい経ったら買ってもいいかな?
オススメシチュエーション: アメリカに思いを馳せながら食べてみよう。星条旗が目に浮かぶハズ。