【A】インターネットなどで通信する際に利用する「住所」です。
「IPアドレス」とは、インターネットのほか、ほとんどの家庭内LANや企業ネットワークにおいて、通信相手を識別するために使われているものです。ネットワーク上の住所と捉えればよいでしょう。
IPアドレスは「グローバルIPアドレス」と「プライベートIPアドレス」の大きく2種類に分けられます。グローバルIPアドレスは、インターネット上で利用される、世界で1つだけのIPアドレスであり、重複が発生しないように「ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)」などの団体で管理されています。
一方、プライベートIPアドレスは家庭内LANや社内ネットワークなどで自由に利用することができるIPアドレスです。ただ、プライベートIPアドレスのままではインターネットに接続することはできません。
そのため、プライベートIPアドレスが割り当てられたPCなどでインターネットを利用する場合、ブロードバンドルーターなどが備えている、プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを相互に変換する「NAT(Network Address Translation)」などと呼ばれる機能を利用する必要があります。
IPv4アドレスはすでに枯渇状態であり、今後はIPv6アドレスが主流に
このIPアドレスとして、従来使われてきたのは「192.168.1.1」などと表現される「IPv4アドレス」です。4つの数字は0~255で表わされます。
ただ、IPv4アドレスで使えるアドレスの数は約43億個しかなく、すでにほぼ全てのグローバルIPアドレスは割り当てられていて、新たに割り当てることができない状態に陥っています。
この問題を回避するために使われているのが340兆の1兆倍の1兆倍となる約340澗(かん)個(2の128乗)ものアドレスを利用することが可能である「IPv6アドレス」です。例えば「2001:0db8:1234:5678:90ab:cdef:0000:0000」などと、表記方法はIPv4アドレスと異なります。
すでに多くのインターネットサービスプロバイダーがIPv6を利用するためのサービスを提供しているほか、IPv6で利用できるサービスも着実に増加しています。今後はIPv4からIPv6への移行が進んでいくでしょう。
連載『“Wi-Fiの困った”を解決できる便利ワザ』について
スマホをWi-Fiに接続する方法は? Wi-Fiがつながらない原因と解消法は? Wi-Fiルーターの選び方は? この連載では、これからWi-Fiを導入する人や、Wi-Fiを導入しているがトラブルを抱えている人に向けて「Wi-Fiの基本」や「トラブル解消のテクニック」をQ&A形式で解説していきます。