[再]「そんなことしていいんですか!?」丸亀製麺の無料トッピングを学ぶ

デイリーポータルZ

ある日、丸亀製麺で芸術的なうどんのトッピングを目にした。

かけうどんを覆い尽くすねぎ、ねぎ、ねぎ、中央にわかめの山、頂上におろししょうが、そして雪のように舞うすりごま…うどんにはこんなドラマチックな食べ方があったのか!

思えば筆者はずっと自分の定番にとらわれ、新しい世界に踏み出せていなかった。

ここらでひとつ、丸亀製麺の新しい食べ方を学ぼうじゃないか。

わたしの知らない丸亀製麺に会いに行こう

訪れたのは、丸亀製麺北千住店。筆者愛用の店舗であり、全店舗共通の無料トッピングに加え、「わかめ」「海苔」「かつお節」もトッピングし放題という、カスタムうどんに特化した限定店舗でもある。

今日は丸亀製麺広報の宮林さんにご案内いただいて、無料トッピングの楽しみかたのすべてを教えていただけることになった。

駅の中っていう立地がまたいいんだ。おかえり〜って迎えてくれてるみたいで、ついついそのまま店内に吸い込まれてしまう
左は筆者、右が宮林さん。店頭での撮影に「初めて丸亀製麺に来たみたい!」と照れ笑い
編集部からは丸亀製麺はよく来るという石川さんと
人生三度目の丸亀製麺だという古賀さんに協力していただきました!古賀さん、ワクワクがにじみ出ている

さっそくうどんを注文するべく、宮林さんにおすすめを聞いた。

宮林さん:今の季節限定だと、「青唐おろしぶっかけうどん」にかつお節のせとかよくやりますね!

本格的な辛さで話題を呼ぶ「青唐おろしぶっかけうどん」は春夏限定とのこと!

宮林さん:無料トッピングでのカスタムを楽しむなら、一番人気はかけうどんですが、釜揚げうどんなどのつけつゆをアレンジする方ももちろん多いです。

宮林さん:決められないな〜と悩むときは、小鉢に無料トッピングをとっておいて途中で味変するのもいいですね。釜揚げうどんなら注文時に追加でつけつゆをもらって、アレンジの味比べもできますよ!

開始早々、「追加でつゆもらうなんて、そんなことしていいんですか!」と声をあげてしまった。この先一行は丸亀製麺のサービス精神を思い知ることになる。

店頭の職人さんを眺めるのも楽しい。「丸亀製麺には麺の匠と書いて『麺匠(めんしょう)』というひとがいてですね」と宮林さん。
麺匠(めんしょう)とは??!

丸亀製麺では全国で約400人の麺職人を抱えている。「麺匠」は丸亀製麺の麺の味を全国の店舗に伝え、職人を養成する、ただ一人の師範的存在なのだそうだ。

そんなロマンの塊みたいなことある …?!

黄金色に輝く誘惑ゾーン。最近始まったうどん弁当の実施店舗では、店内でも磯辺ちくわ天が食べられる

宮林さん:小鉢に無料トッピングのおろししょうがをたっぷりとって、だししょうゆをかけたのを、天ぷらにかけて食べるとおいしいんですよ〜!

三人は唸り、天ぷらをひとつずつ皿にとった。

トッピング取り分け用の小鉢があるなんて気づかなかったわよ
いったん広告です

無料トッピングはどれだけのせていいのか?という禁断の質問

さて、丸亀製麺といえば無料トッピングの充実っぷりである。

通常の店舗で使えるのは天かす・青ねぎ・おろししょうが・すりごま・生わさびの5種類。さらに北千住店含む限定店舗では、「海苔」「かつお節」「わかめ」がラインナップに加わる。

有楽町・御茶ノ水・羽田空港でも同様のサービスを実施しているそう。(今後変動する場合があります)
わかめや海苔なんて、どこいったって100円くらいするだろう。これが無料だなんて本当にいいのかしら

石川さんには、筆者が先日衝撃を受けた、ドラマチック盛りを試してもらうことに。

石川「これ(青ねぎ)どのくらいかけるんですか?」3yk「もっとです」
石川「もっとですか…?」3yk「もっとです!!」

この「ドラマチック盛り」、実際に試すと、思ってる三倍くらいに青ねぎが多い。

こんなに使っていいの?という石川さんの不安も納得だ。宮林さん、この青ねぎの使い方、コスト的に大丈夫なのでしょうか…?

宮林さん:はい、それは大丈夫です!少量をアクセントにだしを味わうもよし、ねぎがお好きな方はぜひ、思う存分お楽しみください。

そうだ、自由だ!堂々と山になりゆくうどん
こうして三者三様のトッピングうどんが揃った。これが俺たちの丸亀製麺だ!

古賀:これは優勝の予感がするな

石川:このトッピングの量、勝手にやってSNSにあげたら怒られるレベルですよね

古賀:お店の厚意をなんだと思ってんだっつってね

しかし今日、我々は丸亀製麺の赦しを得たのだ。心して味わおうじゃないか。

○サラリーマン御用達!かけうどん×青ねぎ×わかめ×生姜×すりごま

記憶の中の人はもっと葱をのせていた気もする

一口食べて、青ねぎの無邪気さに笑ってしまった。しかしすりごまのおかげか意外にも味わいはマイルドで調和が取れており、ドラマチック盛りが日々の試行錯誤に裏打ちされたものであることを感じさせる。

冷と温で葱の食感が変わるのかも…なんてメニュー表を思い浮かべたら、またあれこれ迷いたくなってきた!

○磯フィーバー!温かけうどん×わかめ×海苔×青ねぎ×おろししょうが

筆者なじみの磯トッピング。

だしの優しさを生かすべく、海苔とわかめ以外のトッピングはなるべく少なくするのがこだわりだ。

わかめのプリプリシャキシャキした食感と、だしを吸った海苔のとろとろ加減のギャップがたまらない…!

宮林さん、大人気のわかめについて聞きたいことがあります!

3yk:うどんとは別に天ぷら皿に山盛りにしたり、うどんを食べ終わってから、だしとわかめだけで食べるわかめ愛好家を見かけるんですよ。

宮林さん:はい、いらっしゃいますね

3yk:(…実は自分もこっそりやったことがあるんだけど…ゴクリ)あの、丸亀製麺さん的にはそういう食べ方ってアリなんでしょうか?

宮林さん:はい、大丈夫です!

おお……!神(丸亀製麺)はすべてをお許しになるのか……!

○爽やかな辛さと旨味の青唐おろしぶっかけうどん(冷)×お酢×かつお節

お盆を持って移動するたびに、青唐の香りがふわっと漂っていた

カッ!!目を見開く辛さと爽やかさ!!これは夏に頼みたくなるのもわかる。

青唐は単体でさくさく食べてしまえるほど旨味があり、そこにかつお節を足すと香りがより強く、味の輪郭がキリッとする。

お酢とすだちの青い香りのせいか、どこか遠くに東南アジアの風を感じる。

宮林さん:天丼用のごはんを注文して、ごはんにかつお節をたっぷりかけて、その上に、うどんの青唐辛子をちょっと分けてのせてもおいしいですよ。

○かしわ天×おろししょうが×だししょうゆ/かしわ天×だしソース

うどん以上に好みが出るのが、天ぷらチョイスではないか。

筆者はちくわ天は絶対、景気づけしたいときは、さらにかぼちゃかさつまいもを添えると幸せになる。

宮林さんいわく一番人気は「かしわ天」なんだそうだ。意外…!せっかくなので、おすすめの食べ方で試してみよう。

薬味のおろししょうがに、だししょうゆをあわせたのと、
関西ではメジャーだというだしソース。
天ぷらは塩派のみなさん、これは事件です!

だしソースの旨味掛け合わせのインパクトも強いが、だししょうゆ×おろししょうがの組み合わせがおいしすぎ…!しょうがのエキス、だししょうゆ、肉汁が渾然一体となって滲み出て、飲み込むのがもったいないほどだ。

そしてまだまだ宮林さんの秘伝テクが連発する。

宮林さん:注文口で言っていただくか、だしサーバーがあればかけだしも無料でお召し上がりいただけますよ。天丼用ごはんとかけだしでお茶漬けみたいにしていただいたり。

古賀:そんな…だしを水のように…!!

自慢のだしは鮮度が命!2時間に1回作るんだそう。

宮林:あと、意外と生わさびもいいんですよ。とろ玉うどんに合わせたり、本当におなかが空いたときは、おむすびをかけだしに入れて、わさびと、ごまを

3yk:すべての腹ペコに優しい…!

みんなの「これが俺の丸亀製麺」を教えてほしい

「無料トッピングって、使えば使うほどお店としては損ですよね」という石川さんの直球の言葉に宮林さんは優しく微笑む。

「おいしいって言って、また来てくださればそれが嬉しいんです!限定店舗はメニュー数を絞っているので、その分トッピングでお客様の選択の幅が少しでも広がるといいなと思っています。

丸亀製麺は週に1・2回通う常連さんが多いので、みなさん自分なりの丸亀製麺セットを編み出していますよね。SNSでの発信は、より多くの方に丸亀製麺を知っていただくチャンスになるので大歓迎ですよ!」

というわけで、皆さん、我々は救われました。胸を張って存分に「これが俺の丸亀製麺」を自慢していこう。そして高め合おう。

取材を終えてから天かすを食べていないことに気がついた。しまった!どなたか天かすのおすすめアレンジを教えて下さい!

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