新型コロナの影響で、テレワークを余儀なくされている読者も多いだろう。かく言うINTERNET Watch編集部でもそれは同じ。それぞれの住環境の中で、テレワーク環境をより改善すべく日々工夫を凝らしている。そこでこの連載では、そんなスタッフが実際に使ってオススメできると思ったテレワークグッズのレビューをリレー形式で紹介していく。
在宅勤務で、僕が悩んでいたことの一つが「印刷できないこと」。
仕事柄、「原稿を確認する」というのは必須なのだが、長いレビューや読み物を確認する場合、「全体をざっと見通す」「細部を調整する」の2つの工程が必要で、僕の場合、前者はどうしても紙じゃないと具合が悪い。
「全体を見通す」時点では、まだ粗読みなので、読んだ時の違和感を言語化できず、例えば「手書きの矢印」「気になる部分に丸」など感覚のまま記録したいのだ。在宅勤務をするようになり、紙を使わないやり方にしてみたのだが、時間にして3~4倍かかる上、結果の品質も落ちてしまった。
ツールとしては、 Wordの校閲なども試してみたものの、細部調整には便利な反面、「言語化できないものを残す」には辛い印象。実は、そういう用途にはOneNoteが便利なのだが、僕の場合「机に向かう姿勢」と「ペンを使う姿勢」が違う上、マルチディスプレイ環境(前回参照)にしてしまったので、あまりPCを動かしたくない。
となると、やっぱり「プリンタを買おう」となるわけだけど、その前にやってみたいことがあった!
「紙とペン」を「画面とペン」に変えてみた!
それが「サブ機」としてのペン対応のノートPC。
指でスクロールすれば、(紙ほどではないにせよ)感覚的に見通せるし、ペンを使えば言語化しにくい感覚もそのまま記録できる。
サブPCならいつでも自由に持ち運べるから、「歩きながら考える」も余裕だし、「詰まったら近くの公園で」というのもできなくはない。
メイン機 – サブ機のデータ転送は、メイン機でOneNoteに「印刷」するだけ。同じOfficeのアカウントを使っているので、サブ機のOneNoteもすぐに同期する。これは本当に「印刷」感覚で、とても便利。
これは、かなり気に入っている環境で、数か月使った結果、フローとしては「メイン機でOneNoteに印刷→サブ機で全体確認→そのデータをもとに言語化し、PDFまたはWordで細部を確認/必要なら校閲機能を利用する」というものになっている。
「紙とペン」を完全には代替しないが、これらのおかげで、なんとかプリンタなしでも普通に仕事ができている。
ちなみに、僕がサブPCに使っているのは、初代Surface Pro。メイン機としてはさすがに力不足だが、「OneNote専用機」なら、いまでも十分実用品。
今から買うなら、ドスパラのraytrektabや、結構値段は張るものの、Apple Pencilが使えるiPad(対応モデルのリストはこちら)とかもいいかもしれない。新モデルが発売されたE-Inkモデル、QUADERNO A4 (Gen. 2)も気になるけど、これは同期の使い勝手次第かなぁ。安くあげるなら、僚誌「中古PC Hotlline!」で中古のペン付きノートPCの特価情報が時々掲載されているようなので、こちらもぜひどうぞ(笑
個人的には、購入するメインPCを全てペン付きにして「退役したPCはどれでもサブPCになる環境」をオススメしたいが、やっぱり、そういう人は少ないと思うので(笑
「自宅ではオフィス同様にプリンタを使いこなすのは難しいそう……」と思っている方、ぜひ参考にしていただければと。