開幕の映像が相変わらずエモいんだ…。
シグマから、フルサイズミラーレス向けの超望遠ズームレンズ「150-600mm F5-6.3 DG DN OS | Sports」が発表されました。ソニーEマウントとLマウント向けで、発売日は2021年8月27日(金)、価格は税込19万8000円。
恒例のオンライン発表会「Sigma Stage Online」にて発表されたもので、Sportsラインにおいては初となるミラーレス専用の超望遠。実は、同じ焦点距離とF値をもつ一眼レフ向けレンズ(DG OS HSM)が、SportsラインとContemporaryラインにあるんです。つまり、焦点距離としては既におさえてるところではある。
それでもなぜ同じ焦点距離のレンズを(ミラーレス向けではあるけど)開発したのか。発表会内で山木社長は、さらなる画質とSportsライン基準の仕様、そしてコンパクトさを目標にしたと挙げてました。
画質については、現行の150-600mmでもユーザーからの評判は高いとしつつ、社内技術陣の「まだ上を目指せます!」との声で開発に踏み切ったとのこと。MTFチャートを比較してましたが、テレ端での性能や収差の抑えっぷりがすごいですよ…。
Sportsライン基準については、Contemporaryの150-600mmが価格や軽量さを優先したのに対し、今回のレンズは防塵防滴、前玉の撥水・防汚コートなど、厳しい環境でのタフさも重視。かつ、重量は三脚座込みで2.1Kgを実現しました。Contemporaryと0.2Kgしか違わない!
軽量化の理由について、山木社長はレンズの骨子たる固定筒を例に紹介していました。固定筒には独自のエンジニアリングプラスチックによる成形部品が使われており、これだけ大きなプラ素材をわずかなズレもなく成型するのはとても困難だそう。レンズ設計者だけでなく、金型の設計や製造といった工場の職人と協力することで実現にいたったそうです。
メカ的には、シグマ初となる「ズームトルクスイッチ」を搭載。STLの3モードが切替可能で、Sはスムーズ、Tはややトルク重め、Lはロック。基本はSで運用して、Tはレンズを上に向けるようなズームがずり落ちそうなシーンで活用できるとのこと。
各マウントの画角のカバー具合を見てみると、ソニーFEマウントには純正の「FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS SEL200600G」、タムロンの「150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD (Model A057)」があります。600mmの候補がさらに増えたかたち。
一方、Lマウントでは「LUMIX S 70-300mm F4.5-5.6 MACRO O.I.S. S-R70300」がもっとも望遠域をカバーしていたので、今回の150-600mmという焦点距離は待望のゾーン。さらにLマウントであれば1.4倍、2.0倍のテレコンにも対応しているので、本気を出せば手持ちで使える1200mmが手に入ってしまう…おそろしや…。
ということで今回の「150-600mm F5-6.3 DG DN OS | Sports」をまとめるなら、Comtemporary並みの小型さと、Sportsシリーズ並みの堅牢さと、妥協なき光学性能を併せ持った超望遠レンズ、ということ。お見事、ほんとお見事です、シグマ!
そしてこちらも恒例、発表時に山木社長が着用していた「150-600mm F5-6.3 DG DN OS | Sports」のレンズ構成図Tシャツも発売あります。レンズの発売日と同じ8月27日(金)から、シグマのオンラインストアにて発売予定。15群25枚をいざ纏わん。
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