背中ムレを空気の循環で解決! 送風マット「SOYO」は夏の夜の救世主になるか

GIZMODO

風の力で快眠を掴み取れ!

2020年の夏の北半球は、史上最も暑かったとWMOとNOAAが発表したのが約1年ほど前。世界は猛烈な勢いでヒートアップしており、今年は日本各地で猛暑日が観測されるなど、これまでにない暑さがやってきています。

まぁ夏だからね、ある程度暑いのはわかる。問題は、寝るときですよ。数年前なら暑いと言いながらもなんとか寝てたんですけど、去年や今年はなんかもう、寝ること自体が難しい。暑いし、ムシムシだし、これ健康的にやばいんでね? そんなレベル。

そう思って夏向け睡眠改善をアレコレ試している最中なんですが、アテックス社の快眠マット「SOYO」なるものを教えてもらいました。これは敷布団のように使うマットなんですけど、風を送ることで涼しくなるんですって。

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Video: ATEXmovie / YouTube

マット自体に送風機が付いていて、送風により背中のムレを防いで、寝やすくしてくれる。これ、夏の正解オフトゥンなんじゃないの? 数日間「SOYO」と過ごしてみたので、その所感をお届けします。

送風により快適な温度と湿度をキープ

そもそもどうして夏の夜は寝にくいのか。理由のひとつは暑さによる背中のムレです。人が布団に横になると、人の体温で布団自体が温まります。温まると蒸れてくるし、ただでさえ夏は湿度が高い。蒸れは汗疹やかゆみといった不快感に繋がります。これがほんっとにツラい。寝返りをあまりしない人はことさらにツラい…。

そこを「SOYO」は、温度と湿度の問題を送風によって解決。マット内には樹脂繊維で構成された三次元ファイバーが詰まっていて、内蔵されている小型ファンが常に空気を循環させます。空気が巡ることで背中に触れるマットの温度は体温以下をキープし、湿度も快眠湿度と呼ばれる50〜60%を維持。マット本体の大きさは肩〜お尻あたりをカバーできるくらいです。

サーモグラフィーを見ると、背中の温度に違いがあるのがわかりますね。つまり、背中の温度と湿度を抑える=寝汗をかきにくい=快眠、ということ。ニトリの「Nクール」のような冷感マット商品もたくさんありますが、風という“物理”を活用した、より力技なアプローチといえますね。いや力技すぎん?

ここにファンが内蔵されていて、空気や湿気を排気します。ファンは裏側のジッパーをあければ取り外しでき、マット本体はまるごと水洗いOK。マットの背面には滑り止め加工がされているので、設置時の安定感も優秀です。シーツも付属していてます。

反対側は一部メッシュになっていて、ここが空気を取り込む場所です。位置的に体や布団がかぶさることもありますが、吸気には問題ないように感じました。なんならちょっと涼しくて気持ち良いです。

操作は有線リモコンから。二段階のパワーと、6、9、12時間のタイマーが設定可能です。ファンの駆動音は「弱」だとほとんど気にならないけど、「強」だとわりと騒がしいレベル。普段は「弱」で運用して、暑さが厳しい夜は「強」を使う、という感じが良いかと。静かすぎると眠れないって人であれば、むしろ「強」のノイズ感は心地良いかも?

効果はアリ! ただし形状ゆえの難点も

で、気になる送風の効果ですが…ありますね、あります。僕は明け方くらいになると腰周りがかゆくなって目覚めてしまい、ステロイド外用剤(フルコートf)を一発塗ることが多いんですが、「SOYO」を使った日は明け方に起きることはありませんでした。背中周りの汗やムレ感が明らかに違ってましたね

リモコンの操作性も問題なく、寝る前に電源ボタンを押すだけ。デフォルトでは6時間タイマーになってますが、人間やっぱり7時間は寝たいので9時間タイマーにすると良いと思います。睡眠力が大事って水木先生も仰っている。

ただ、空気を送り込むという構造上、見ての通りマット本体がわりと分厚い。これが寝姿勢的にちょっとキツくて、反り腰気味な姿勢で寝ることになるんです。僕は腰痛持ちなので、結構気になってしまいました。

解決策は、「SOYO」と同じくらいの高さのものを足元に置くこと。座布団や折りたたんだタオルケットなどがちょうど良いかと。普段使っているベッドや布団が硬いほど「SOYO」の高さを感じるため、硬めの寝床を使っている人は気になる部分だと思います。

逆に、柔らかめの布団であれば体重で「SOYO」が沈み込むため、寝姿勢の変化はベッドよりもマシに感じました。寝る人の体重でも変わってくるかも。

使ってみて意外だったのは、掛け布団には影響がなかったという点。てっきり、背中に冷房積んでんのかいってレベルで冷えると思っていたので、掛け布団を少しぶ厚めにする必要があるのかなと思ってたんですけど、そんなことはなかったです。送風によって体温と湿度を抑えてくれるのであって、冷感性能は一般的な夏向けマットと同じですね。

あと、うつ伏せになってお腹をマット側にすると、めちゃ涼しく感じました。熱交換の原理的に体温が伝わらないって違和感なんですけど、夏には最高です。これ、マットの温度を下げるだけでは温度差による気化熱や湿度が問題になってくると思うので、送風ってアプローチは上手いと思いますよ。

「背中が暑い!」と感じている人は、これで救われるはず

数日のあいだ、「SOYO」使ったり使わなかったりで寝心地を比べてみましたが、やはり背中や腰まわりの汗がマシになったという点は間違いなかったです。明け方に起きてしまうことがなくなっただけで、とても快適!

その代わり、寝姿勢がイマイチなことによる肩こりや筋肉のこわばりが気になるようになったのはあります。これについては足元の高さや布団の柔らかさで調整できる要素ではあるので、突き詰めていけば「寝汗もかかず肩こりもない最強の夏の寝床」が完成するやもしれません。

「SOYO」は、お値段税込み1万9800円。一般的な冷感マットとは一味違う、もはや睡眠ガジェットに片足突っ込んだマットだと思います。まだまだ熱い夜は続くし、なんなら来年もきっと暑い。風で安眠を買えるなら安いものでは?

※価格など表示内容は執筆時点のものです。変更の可能性もありますので、販売ページをご確認ください。

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