夏の流星群といえば、毎年1番盛り上がるのは8月にピークを迎えるペルセウス座流星群。しかし流星群はそれだけではない。2021年7月30日に、みずがめ座δ南流星群とやぎ座α流星群がピークを迎える。
それぞれの流星群の特徴や、観測のコツ、そして各地の天気予報などをまとめてみたぞ。
・みずがめ座δ南流星群
活動がピークになるのは日本だと15時ごろ。もちろんその時間は星など見えないので、見ごろとなるのは放射点が高く昇る深夜以降。放射点はその名の通りみずがめ座付近にある。
みずがめ座付近と言われても中々ピンと来ないと思うが、今夜は木星が目印になってくれる。21時頃に東の空の低いところに木星が見え始めると思うが、その木星のやや左下あたりが放射点。
・やぎ座α流星群
今夜あたりにもう1つピークを迎えるのがやぎ座α流星群。もとよりあまり活発に活動するものではなく、米国流星学会によれば大体1時間に5個程度が普通とのこと。
ただし、その少ない流星の数に対して、明るい火球が発生する確率は高いという特徴があるそうだ。放射点はやぎ座付近で、目印となるのは土星。先述のみずがめ座δ南流星群の放射点もすぐ近くなので、どちら由来の流星なのか見分けるのは難しいと思う。
なんとなく「土星と木星のあたりを中心に、流れ星が出てくるんだな」くらいのフワッとしたイメージで十分だと思う。とはいえ、流星群はあくまで見かけ上の中心で、実際には夜空全体に流れる。
観測に適しているのは、やぎ座とみずがめ座の両方が空の高いところに来る深夜1時ごろ以降だろう。それくらいの時間から、より暗いエリアを広く眺めるのがコツだ!
・月が明るい
しかし放射点が高くなるのと同じくらいのタイミングで、今夜は月が東の空に見えてくる。まだ下弦前の比較的明るい状態なため、流星観測的にはあまりいい条件とは言えない。
そして、月は明け方ごろに南中する……つまり、深夜から夜明けまでずっと出ている。したがって流れ星を探すなら西の空がおススメとなるため、観測する場合は西の方向に街灯りなどが無い開けたスポットを見繕っておくのがイイかもしれない。日本海側の海辺とか良さそう。
・天気は
最後に気になるのが今夜の天気。気象庁によると、今夜晴れそうなのは九州から富山あたりまでと、北海道の日本海側。太平洋側は北海道から愛知あたりまでは曇りとなっている。太平洋側でも、四国から九州にかけては晴れるもよう。
残念ながら筆者の住む関東は全くダメそうだが、晴れる地域にお住まいの皆さんは是非とも流星観測に勤しんでみてくれ! 屋外で観測する方は、虫よけスプレーなどをお忘れなく。
参考リンク:国立天文台、AMS、気象庁
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
Schreenshots:気象庁