サムスンは折り畳み式デバイスの新製品を発表する準備を整えたようだ。同社は米国時間7月20日、製品発表イベント「Galaxy Unpacked」を8月11日にオンライン開催することを告知した。折り畳み式デバイスをこれまでのニッチな位置から押し上げるため、より安価な製品を発表するとみられる。
サムスンは今回のUnpackedで新型折り畳み式スマートフォンを発表するようだ。
提供:Angela Lang/CNET
サムスンは報道関係者に招待状を送り、オンラインの基調講演を東部標準時の8月11日午前10時に開始すると伝えた。新型コロナウイルスの影響もあり、IT企業はまだ対面での製品発表会を開催していない。招待状には「Get ready to unfold」と書かれている。
サムスンは8月11日にUnpackedを開催する。
提供:サムスン
サムスンは当日発表する製品について詳細を明らかにしていないが、「Galaxy」シリーズのファンに向けて、未発表の製品用の事前予約ページを立ち上げている。事前予約をした顧客は端末の下取りの際のキャッシュバックが増額されるほか、12カ月間「Samsung Care+」を利用できる。
今回のイベントは2021年で3回目のUnpackedだが、これまでと同様の方針、つまり、より安いデバイスを投入する方針を維持するとみられている。1月のUnpackedでは「Galaxy S21」が発表されたが、これは「Galaxy S20」より200ドル(約2万2000円)価格が抑えられていた。その後3月のUnpackedでは安価な「Galaxy A」シリーズが発表されている。
サムスンのモバイル部門のトップを務めるTM Roh氏は2020年12月の公式ブログで、自社が折り畳み式デバイスのラインナップを拡大し、それらを「アクセスしやすく」する予定だと投稿している。より安価という意味だとみられる。
サムスンがデバイスをさらに安価にしようとしているのは、人々の生活の現状を考慮してのものだ。消費者はより長くデバイスを保持するようになっており、米国では、過去のスマホの平均使用年数は約2年だったが、最近では約3年となっている。また、新型コロナウイルスによって多数の人々が経済的な打撃を受けた。ハイエンドのスペックや最先端の機能は人々の注意を引き付け、話題になるが、人々は支出の方にも気を使っている。
サムスンの最初の「Galaxy Fold」は折り目を開くとスマートフォンからタブレットになる外折りのスマートフォンで、初期バージョンをテストしたほとんどの人に感銘を与えた。しかし、折り畳み式スマートフォンは主流の購入者にとっては高額すぎて、現在のところニッチな製品という立ち位置になっている。
今回、サムスンは新しい「Galaxy Z Fold3」と更新された「Galaxy Z Flip3」を発表すると予想されている。Z Fold3の方は画面の下に埋め込まれた前面カメラ、洗練された背面カメラ、および「Sペン」の特別バージョンに対応していると予想されている。Sペンは当初「Galaxy Note」シリーズの用の機器だったが、徐々にその対応機器を拡大している。Z Flip3は、新しいツートンカラーの配色と、折り畳んで閉じたときのためのより大きな外部画面を搭載する可能性がある。
折り畳み式のデバイスに加えて、Unpackedでは安価な「FE」シリーズの第2弾として、「Galaxy S21 FE 5G」も発表が予想されている。「Galaxy S20 FE」は2020年9月にGalaxy S20より300ドル(約3万3000円)低い価格で発売された。米CNETがサムスンの幹部に取材した際、FEシリーズでも新製品を出す予定だと回答があった。
発表会では、スマートウォッチの「Galaxy Watch 4」、「Galaxy Watch 4 Classic」、ワイヤレスイヤホンの「Galaxy Buds 2」も発表されるとみられている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。