数年前、コロナ禍に入るぎりぎり前の夏休みに長野県の蓼科に行った。
そこで見た急な応接室のことは、今でも夢じゃないかと思い出す。
蓼科牧場ゴンドラリフトというやつに乗ったんだ
高原の避暑地というのがそもそもそういうものなのかもしれないが、蓼科にはやたらにロープウェイやゴンドラがあった。
車でふもと(といってもその時点ですでに標高は高い)まで行くとロープづたいにさらにその上まで乗せていってもらえる。
一気に標高が上がって降りるとぐっと寒いのがおもしろい。
蓼科牧場ゴンドラリフトもそのひとつで、ビーナスラインというドライブ道の途中にあった。
そもそもは頂上にある御泉水自然園の原生林がすごいぞと噂に聞いて、そちらに興味があって乗たのだ。
実際めちゃくちゃかっこよくて大興奮だったのだが、それにも勝る勢いが応接室にはあった。
大眺望にたたずむ応接室
まず言って、大眺望である。本企画の趣旨「身近な絶景」に反する、これは「普通に絶景」だ。
雲がかかってはいるが、向こうには北アルプス、手前には女神湖。長野が本気出したときの、静寂とクールさを感じさせる完璧な景色だと思う。
しかし、しかしなんだ。そこに、しっかりとした応接セットがあるんだ。
老舗の企業にあるタイプのやつだ。「会議室」ではない、「応接室」の方の調度である。椅子にかければもはや茶たくに乗ったお茶、待ったなしである。
壮大雄大な景色に合わせ、目を閉じればふしぎとかかげられた社訓や先代社長の肖像、壺(油絵、生けた洋花でも良い)が見えてくる。
「女神のテラス1830」というスポットです
こちらは2018年にオープンした女神のテラス1830という名前のスポットだそうだ。1830というのは、標高1830mの意味である。
応接セットだ応接セットだと騒いだが、ハンモックなどもあり景色を眺めながらゆっくりくつろいで楽しんでいる方々がたくさんいた。
晴れの日には日よけのパラソルも出るそうで、こんな贅沢なことはない。
何よりも、こうして記事を書くためにあれは何だったのか調べ、今も元気に人気の観光スポットとして存在しているのを知れて良かった。
夢ではなかったのだ。
2022GW特集! 身近な絶景
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