今週は第2節が行なわれている「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2021(以下SFL 2021)」。Day2 1試合目はMildom Beast VS コミュファDetonatioN、2試合目はGood 8 Squad VS 忍ism Gaming。本日の実況は大和周平氏、解説はハメコ。氏。
本日の気になるポイントはやはり現在リーグ2位のGood 8 Squadのカードだろう。また、4位のコミュファDetonationNが1ポイント差のため、この辺りのチームがどのような戦略で本日の試合に臨むのかが楽しみだ。
なお、Good 8 Squadのメンバーたちの第1節の感想などについては、弊誌インプレスeスポーツ部のストV攻略企画「ガチくんに!」第190回目放送にて、より詳細な内容が語られているので、興味のある人はご覧になってみるといいだろう。
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ということで早速第2節 Day2の模様をレポートしていきたい。なお、今回も配信内容については、アーカイブが公開されており、後からでも自由に閲覧できる。
衝撃のダン大抜擢! ホームのMildom Beastの強さが際立つ
1試合目のホームはMildom Beastで、出場メンバーはウメハラ、ふ~ど、YHC-餅、もると。対するアウェイはコミュファDetonatioNで、出場メンバーは板橋ザンギエフ、ナウマン、竹内ジョン、立川。アウェイの事前オーダーは、先鋒戦が立川のラシード、中堅戦は板橋ザンギエフのアビゲイル、大将戦は竹内ジョンのコーディと発表された。リザーブはナウマンで、第1節でリザーブだった立川は今回が初参戦だ。
Mildom Beastの作戦タイムではメンバーたちから「予想通り」というコメントが飛び交い、最後はYHC-餅からの「OKということで」の一言で作戦タイム終了となった。Mildom Beastの先鋒はふ~どのポイズン、リザーブはYHC-餅となった。もるととウメハラが中堅戦、大将戦を担うこととなる。
立川のラシードとふ~どのポイズンによる先鋒戦がスタート。1回戦の1ラウンドは「スピニングミキサー」などを使って序盤からガンガンと攻めて、ラインを上げていく立川ラシードに対してきっちり守りを固めたふ~どポイズン。タイミングを見てゲージを使いまくって一気にふ~どポイズンの体力を削る立川ラシードに対して、冷静な立ち回りで守り切りまずは1勝。2ラウンドも立川ラシードの猛攻をVシフトでかわしつつ、ゲージを溜めていき、立川ラシードの攻めを防いだふ~どポイズンがクリティカルアーツ「ラブハリケーン」で連勝して1本を上げた。
2試合目は立川が春麗にキャラクターを変更して挑む。なお、ストリートファイターリーグの基本ルールでは、直前の試合で敗北した選手についてのキャラクター変更が認められている。
1ラウンド目から果敢に攻める立川春麗だが、ふ~どポイズンの手堅い守りを崩しきれず、逆に隙を見て放たれる鞭による長射程の攻撃や、絶妙なタイミングでの差し返しなど、体力ゲージは立川春麗が劣勢のまま試合が展開。じりじりと削りとり、最後はダッシュ投げでまずは先制。2ラウンドもふ~どポイズンが主導権を常に握ったまま試合は展開。早いタイミングでクリティカルアーツ「ラブハリケーン」を決めて、体力ゲージを大幅に削りつつも、キッチリと固い守りで確実に1本を取り、2連勝でふ~どポイズンが先鋒戦を制した。
中堅戦のMildom Beastの作戦タイムも、ほとんど時間を使うことなく終了。中堅は板橋ザンギエフのアビゲイルにウメハラのガイルが挑む。開始前の解説にてハメコ。氏は「アビゲイルはガイル相手にはかなり勝ちにくい。特にVスキル、ソニックブレードへの対処が難しいが、アウェイの事前オーダーなので、こうなる事は予想されていたはず。そのため、かなり対策など積んできたと思うのでそこに注目したい」と注目ポイントを説明した。
中堅戦の1回戦、1ラウンドはウメハラガイルの独壇場。ソニックブームの連打から飛び込んできた板ザンアビゲイルに対する対空はほぼ完璧に機能し、体力ゲージをほとんど減らす事なく1勝目。2ラウンドは2ラウンドは板ザンアビゲイルによるクリティカルアーツ「アビゲイラー」でウメハラガイルの体力をかなり削り、画面端まで追い詰めるも、攻めきれず、逆にVスキル「ソニックブレード」で押し返されてしまう。
ところが体力ゲージが五分五分のところで、板ザンアビゲイルのVトリガー「マックスパワー」発動からの差し返しがうまくはまって、ここは板ザンアビゲイルが取り返す。ファイナルラウンドもウメハラガイルが試合全体の主導権を握るも、これらをうまくかわして画面端に追い詰めた板ザンアビゲイルの猛攻で勝利をもぎ取り、板ザンアビゲイルが先に1本を取る。
2戦目1ラウンドも試合の流れは変わらず、ウメハラガイルの緩急織り交ぜたソニックブームやソニックブレードの猛攻に対して、とにかく飛び込もうとする板ザンアビゲイルだが、これに対するウメハラガイルの対空が手堅く、なかなか近づけないまままずはウメハラガイルが1勝。2ラウンドもあらゆる対空技を駆使してアビゲイルを寄せ付けないウメハラガイルが最後は読み勝ちの「サマーソルトキック」で決めて1本を取り返す。
最終3戦目、1ラウンドは板ザンアビゲイルがVトリガーやVスキルなどをうまく活用してまずは1勝。2ラウンドは板ザンアビゲイルが接近しての猛攻で追い詰めるも、そこから巧みな技の数々でウメハラガイルが押し返して取り返す。ファイナルラウンドはウメハラガイルが試合の主導権を握ったまま、最後はソニックブーム連打からの「ドラゴンスープレックス」で見事1本、ホームMildom Beastの2連勝となった。
このカードはとにかくStatsが面白かった。ウメハラガイルのソニックブームに対して飛び込んでいくしかない板ザンアビゲイルだが、ウメハラの対空成功率は81%という高い割合を示していたのだ。序盤の試合運びなどから板ザンアビゲイルもガイル対策を万全にしてきたのが伺えたが、それでもウメハラガイルの壁の厚さが見える1戦だった。
迎えた大将戦はもるとがダンで竹内ジョンのコーディに挑む。ダンの名前が呼ばれると実況の大和氏も思わず「大抜擢!」と吼える。解説のハメコ。氏は今回のカードについて「リーチの長い相手は苦手なダンだが、相手がコーディであれば触れる距離なので、VスキルIIのサイキョー流漢吼えを使った連携など得意の打撃戦が展開できる。一方で火力の面ではコーディが非常に高いため、連続した攻めでどう火力差をフォローするかがポイント」と見どころを語った。
また、利用するプレーヤーの少ないダンならではのポイントとして「もるとのダンの精度が非常に高いため、このレベルのダンに対する対策を竹内ジョンがどれだけできているかもキーになりそう」とコメントした。
1戦目、1ラウンドはもるとダンが立ち回りで終始優勢に立ち、勝負所で的確に竹内ジョンコーディをとらえて先制。2ラウンドも試合の主導権はもるとダンのペースで進むも、竹内ジョンコーディの要所でのカウンターなど、きっちり返して1勝を取り返す。ファイナルラウンドは竹内ジョンコーディが手堅く守りを固めて1本を勝ち取った。
2戦目の1ラウンドは試合のペースを握ったもるとダンが画面端に竹内ジョンコーディを追い詰めての連撃。反撃されるも竹内ジョンコーディの動きを読み切っての対応が見事でまずは1勝。2ラウンドも手堅い距離感の取り方が絶妙だったもるとダンが連勝で1本を取り返した。
3戦目。1ラウンドは動きを変えてきた竹内ジョンコーディが試合の流れを掴むも、手数の多さと堅実な防御で徐々に体力ゲージを削り、最後は連撃からのうしろ投げでまずは1勝。2ラウンドは竹内ジョンコーディがEXゲージを使った連撃でもるとダンを画面端に追い詰めるも、晃龍拳で反撃するなど一進一退の攻防が続き、最後はダメージを重ねてきた竹内ジョンコーディが1勝を取り返す。ファイナルラウンドは画面端に竹内ジョンコーディを追い詰めたもるとダンの多彩な連携で攻め切り、2本目を取った。
インターバルを挟んで迎えた4戦目、キャラクターやVシステムの変更はなく試合開始。1ラウンドも変わらずもるとダンが試合の主導権を握り、手数の多さで竹内ジョンコーディを画面端に追い詰めてダメージを稼ぎ、逆に追い詰められても、もるとダンの多彩な反撃が決まって先制。
2ラウンドは竹内ジョンコーディが連撃でもるとダンを画面端に追い詰めてダメージを稼ぎ、中央での熾烈な撃ち合いの末、竹内ジョンコーディが2ラウンドを制した。ファイナルラウンドも竹内ジョンコーディが試合の主導権を握り、ゲージを使ってのコンボが炸裂してダメージを稼ぎ、見事に2本目を勝ち取った。
白熱の最終5戦目、1ラウンドは、画面端に竹内ジョンコーディを追い詰めたもるとダンの終わらない連撃で押し切って1勝を奪った。続く2ラウンド、竹内ジョンコーディが前半優勢に進めるも、もるとダンの連撃で体力ゲージは五分五分に。後半は慎重な駆け引きが続くも、途中もるとダンに操作ミスが見られるなど、火力の高い竹内ジョンコーディのダメージが蓄積していき、もるとダンが圧倒的劣勢のまま、終盤タイム20を切る辺りで、もるとダンの怒涛の連撃が見事に決まり、最後はもるとダンの投げでもるとダンが勝利。
こうして、もるとダンが初参戦ながら、ジンクスを打ち破るホーム大将戦の勝利を見事に勝ち取った。また、この勝利によりMildom Beastが本シーズン初となるホームでの全勝4ポイント獲得となった。
試合終了後のMildom Beastへのインタビューにて、もるとは「今年いっぱいはよく眠れそう」とかなり気の早いコメント。リーダーのウメハラは今回の戦略について聞かれると「もともと事前に決めていたオーダーだったのでそれに従った」とシンプルに返す。次節への意気込みについても「アウェイなので頑張ります」とした。
好調Good 8 Squadが今回も勝ち越し
続く2試合目はホームのGood 8 Squadとアウェイの忍ism Gaming。Good 8 Squadの出場メンバーはガチくん、カワノ、ぷげら、キチパ、忍ism Gamingの出場メンバーはももち、藤村、ひぐち、大谷となっている。そして事前申請のアウェイ側オーダーは、先鋒が大谷のリュウ、中堅は藤村のキャミィ、大将はももちのあきら、リザーブはひぐちと発表された。
Good 8 Squadの作戦タイムについても「予想した通り」、「想定通り」という会話から早めのタイミングで作戦タイムが終了。先鋒はぷげらのバイソンが大谷のリュウに挑む。大谷は今回が本シーズン初参戦だ。
Good 8 Squadのリザーブはキチパとなり、中堅、大将はカワノとガチくんが担当する。
先鋒戦の1戦目、1ラウンドは大谷リュウが画面端にぷげらバイソンを追い詰めるも、ゲージ使用のダッシュストレートで反撃して中央に立ち位置を戻す。その後も一進一退の攻防が続くが、ぷげらバイソンのターンパンチを投げるなど近距離戦での読み勝ちが多く、大谷リュウがまずは1勝。
2ラウンドは画面端に大谷リュウを追い詰めるも間合いをうまく取りつつ、ダッシュストレートなどで1勝を取り返す。ファイナルラウンドは大谷リュウ優勢で試合が進むが、VスキルやVトリガーの活用、ゲージ利用のダッシュストレートなどの連携で一気にぷげらバイソンが逆転し、まず1本となる。
2戦目、1ラウンドも前半は大谷リュウのペースで試合が進むも、ぷげらバイソンにVゲージが貯まるとVトリガー「クレイジーラッシュ」やEXゲージを使ったダッシュストレートで体力差を物ともせず逆転して1勝。2ラウンドも序盤は大谷リュウがペースを作るも、間合いの取り方が巧みなぷげらバイソンが大谷リュウの反撃を許さず、ゲージが貯まると怒涛の連撃ラッシュで勝利。連勝で先鋒戦を勝ち取った。
作戦タイムもすぐに終了し、中堅戦はガチくんがラシードで藤村のキャミィに挑む事が発表された。ガチくんは1節でもまちゃぼーキャミィと対戦しており、本シーズン2度目のキャミィ戦となっており、解説のハメコ。氏も「ガチくんはキャミィ戦が本当にうまいので、藤村キャミィがどう戦うか楽しみ」とした。
1戦目1ラウンド、スパイラルアローを要所でうまく使って藤村キャミィが試合を優勢に進め、最後はクリティカルアーツ「クロススティンガーアサルト」で先制。2ラウンドは画面端に追い詰めてからの連撃で体力を削りまくり、間合いを取りつつ最後は下段キックで1勝を取り返す。ファイナルラウンドはガチくんラシードが画面端に追い詰めて連撃で体力を削り、最後はクリティカルアーツ「アルタイル」で決めてまずは1本。
2戦目、1ラウンドは序盤は強力な連撃で藤村キャミィの体力を削るも、藤村キャミィがガチくんラシードの攻撃をうまくガードしつつ、見事なコンボでまずは1勝。2ラウンドはゲージ使用の「スパイラルアロー」の巧みな攻撃や投げをうまく絡めた戦い方で連勝して1本を取り返した。
最終3戦目の1ラウンドは、藤村キャミィが試合の主導権を握り、華麗な連撃や投げをうまく絡めてガチくんラシードを追い詰める。反撃を受けて体力的には際どい状況ながらも、最後は中蹴りで決めて1勝。2ラウンドも「リフトコンビネーション」など見事な連携の数々から、最後はキャノンスパイクからクリティカルアーツ「クロススティンガーアサルト」を見事に決めて藤村キャミィが2連勝、アウェイながらも1勝をもぎ取った。
大将戦はカワノのコーリンがももちのあきらに挑む。カワノは本シーズン初参戦となる。1勝1敗で迎えた緊張の大将戦がいよいよスタート。
1回戦1ラウンドは、派手な技は少ないが、ももちあきらの天井まで上がっていくかのような連続コンボがガンガンと決まるものの、カワノコーリンが接戦を冷静に勝ち取りまずは1勝。2ラウンドも、ももちあきらのコンボがガンガンと炸裂。カワノコーリンもトリガー発動からの連続投げで削り返すも、接戦の中で最後はももちあきらが決めて1勝。ファイナルラウンドは連続の投げで体力を削っていくカワノコーリンが優勢、ももちあきらが反撃のVトリガー「漢の背中」発動して連携を試みるも、見極めてVシフトでかわしたカワノコーリンがそのまま攻め切ってまずは1本。
2回戦、1ラウンドはももちあきらがカワノコーリンを画面端に追い詰めての連撃がガンガン決まってまずは1勝。2ラウンドは序盤からカワノコーリン優勢で試合が進むも、Vトリガー「漢の背中」を絡めたコンボで反撃するももちあきら、だが最後はカワノコーリンが冷静に対処して1勝を取り返す。迎えたファイナルラウンドは、一進一退の地上戦の攻防から、隙を見せたももちあきらに対してコンボから最後はクリティカルアーツ「フロストタワー」でカワノコーリンが2本目を取ってマッチポイント。
カワノコーリン連勝で迎えた3回戦、1ラウンドは地上戦を制したももちあきらがカワノコーリンを画面端まで追い詰めてまずは1勝。2ラウンドもももちあきらのペースで試合が進むも、丁寧なガードでダメージを抑えつつ、ももちあきらの細かな隙をついて、逆転に成功。2ラウンド目を取り返した。ファイナルラウンドも完全にカワノコーリンの流れとなり、画面端に追い詰めたももちあきらにゲージ使用の「ヘイルストーム」など猛攻をかけてトドメの一撃で勝利し、3本先取。再びホームの大将が勝利を飾った。
そして、今回のカワノの勝利により、Good 8 Squadはスコア3で勝利となった。
試合終了後のGood 8 Squadのインタビューにて、カワノは「超うれしいっすわ! うれしい! 今まではホームの大将が負け続けていたので緊張していたけど、もるとさんが勝った事でこちらの緊張もほぐれたので、すごく助かった」とした。横からはガチくんから「いやー、いいねぇ、やっぱ勝つとよくしゃべるねぇ、いいよ!」と茶々を入れるなど和やかな雰囲気だった。
リーダーのガチくんは戦略について「ひぐちが出ないのは早い段階で気付けていたので、それに合わせて大谷が出場した場合のオーダーを考えて挑んだ」とした。次節への意気込みとしては「個人としては負けてしまったが、チームメイトがしっかりと勝ちを拾ってくれたので、流れを途切らせないように次節も頑張りたい」と意気込みを語った。
来週からは月曜も含めての週3開催
以上、第2節 Day2の2試合が一通り終了した。
第2節が終わった段階の順位はこれまで2位だったGood 8 Squadが本日の勝利で3ポイントを加算し、トップに躍り出た。ただ、2位に転落したv6プラス FAV Rohto Z!もポイント数は同じ7なので、まだまだ勝負はこれからだ。
3位はホーム全勝で4ポイントを稼いだMildom Beastが上位2チームと1ポイント差まで詰め寄った。以下4位が名古屋OJA BODY STARが4ポイント、5位が忍ism Gaming、6位がSaishunkan Sol 熊本、7位がコミュファDetonatioN、5~7位は3ポイントで横並び、8位が魚群の2ポイントとなる。トップとのポイント差は5ポイントのため、今後の展開に期待したい。
次回、第3節 Day1は来週月曜、10月18日20時からの開始だ。来週からはいよいよ月曜、火曜、木曜と週3回の開催となるため、見逃さないよう注意したい。次回カードは1試合目がホームのSaishunkan Sol 熊本 VS アウェイのGood 8 Squad、2試合目はホームのコミュファDetonatioN VS アウェイの忍ism Gamingの2戦が行なわれる。
©CAPCOM CO., LTD. 2016, 2020
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