大自然の脅威。
桃太郎電鉄というゲームをご存知だろうか。通称「桃鉄(ももてつ)」と呼ばれ、1988年にファミリーコンピュータにて発売され、日本を舞台にしたボードゲームである。自身が鉄道会社の社長となり、相手を邪魔したり、自分に有利なカードアイテムを使用しながら、総資産1位を目指すゲームである。
このゲームで決算というターンがあり、富士山を背景に新幹線が通る、なんだかめでたい感じのする場面があるのだが、実はそこも本当にある場所らしい。ファンとして行ってみたい。
桃鉄が面白い
このゲームでは実在する駅名とその土地の名物が売られた物件が登場する。例えば、名古屋に止まるとひつまぶし屋が買えたり、大阪ではたこ焼き屋が買えたりして、私はこれで地理の勉強をした。
2020年には最新版も発売され、それをずっとやっている。コンピュータと30時間やった。友人から「あんまりコンピューターとそんなに長くやるゲームじゃない」と言われたが面白いので仕方ない。
そんな桃鉄だが、決算というイベントがあり、そこには富士山の前を新幹線が通り、桜が咲き乱れるというめでたいゲーム画面になるのだ
決算の場所が実在すると聞いたときには行くしかないと思っていた。しかし、昨今の状況もあってなかなか行けずにいたら、公式が「決算の場所に看板を立てた」というニュースを流してしまった。
そうやって記事のネタが無くなっていくのでやめてほしい。公式がやってしまったらボツかなと思っていたが、行きたい気持ちが止まらないので行かせてください。
静岡県富士市へ行った
東海道線を使って静岡に向かう。ゆっくりと向かう電車の窓から富士山が見えていた。今日も富士山はでかい。
みんな富士山が出てくると写真を撮る。自分もそうだ。でかい感じが心をおどらせる。時代は富士山だ。2021年は富士山ブームが来ると思う。
駅を降りて周囲を歩いてみる。フナ釣りの名所があったり、古墳があったりとする。落ち着いた町であるが、ドンキホーテがあった。ドンキホーテがあると若者の町という感じがする。
早く行けと思った人もいるかもしれない。私は今、記事のボリュームのことを考えてます。
到着したが富士山が見えない
駅から30分ぐらい歩く。電車で移動するゲームの記事なのに歩くの牛歩カードじゃないんだから(桃鉄に出てくるお邪魔カード。何ターンかの間相手を1マスしか動かせなくするカード)と思った。
この釣り場の近くにあるらしい。周りには誰もいない。あれか、みんな桃鉄やってないの?そう思いながら歩いているとここじゃないかという場所を見つけた。
この近くを歩いてみる。田園風景が広がる中でここだ!というポイントを見つけた。
地図で言うとこの一帯が該当する。公式が出した看板は期間限定で2021年5月9日に撤去されてしまった。
ちなみになぜ、この場所が決算の場所として選ばれたのか発売元に問い合わせてみたところ、「富士山と新幹線の組合わせは「桃鉄」の「決算」シーンが思い浮かぶ」との声がたくさんが頂いており、作るなら、富士山と新幹線が見えるこの場所」として選ばれたそうだ。
晴れない雲と盛り上げる少年野球
何度もゲームで見た風景がそこに広がっている。ただ、駅を降りたときには見えていた富士山がいっさい見えない。コンビニでブリトーを食べている場合じゃなかった。
でも、晴れているし風もあるからきっとそのうち雲もなくなるだろう、桃鉄でもやって待つか。
桃鉄の聖地を前に緊張していたのかもしれない。スルッと手から離れて、ちょうどコンクリートのところに落ちた。動かなくなったら誰もいない田んぼを目の前に泣いていたかもしれない。フィルムを貼っておいてよかった。みんなも貼ったほうがいいよ。
聖地でやる桃鉄は緊張する。というより道路沿いにあるので車が通るたびに見られるので恥ずかしい。田んぼで桃鉄をしている人に見えているだろう。違うんですよ、ここ桃鉄の決算の場所なんですよ。
少年野球ではコーチの指導がグラウンドに響き渡る。
たぶん、ミスをしたであろう少年に「グッと来てガッと取れよ!」と言われていたが、そんな難しい注文をしないであげないでほしい。
突然のつけナポリタン
もう少し時間がかかるかもしれない。なのでご飯を食べることにした。
先ほどの地点から歩いたり、電車に乗ったりで40分。アドニスという喫茶店に来た。
富士市のB級グルメで「つけナポリタン」がある。名前だけは聞いたことがあったので、この機会に食べてみようと思い、訪れたお店はお昼時にはほぼ満席だ。なんとか座ることができたので、つけナポリタンを頂く。
スープはトマトベースに鶏がらを使っているらしい。そこに大きな蒸し鶏、チンゲンサイ、ナポリタンではおなじみマッシュルームが入っている。
そして、麺は太麺で桜エビが乗っている。これがスープにつけて食べたときにいい風味になるのだ。
そして、とろとろになったチーズを麺に絡めて食べると、そりゃもうおいしい。ラーメン好きにもナポリタン好きにも食べてほしい。
移動やご飯を食べたりで3時間ぐらいかかった。どうだ、そろそろ富士山は見えるだろうか。なんだろう、このわくわく感は。見える気がする。
全然見えない。あそこに富士山が本当にあるのか?と思うぐらい見えない。一向に晴れる気配がないのだ。でも、あこがれの場所に来られたからいいな。もう、これで記事を書こう。
始発で富士山を見に行く
帰る際、駅員の人に聞いたところ「朝、早い時間なら見られる可能性が高い」と言われた。そうか、朝か…。
本当は来れただけでも満足なので、ちゃんとした風景は次回のお楽しみにしようと思っていた。しかし、「いや、これじゃダメだろ!」と帰りの電車の中で思ったので、2日目に突入した。
ホテルに泊まるよりも家に帰った方が安いことに気づき、一度、神奈川の自宅に戻り、始発に乗って静岡に来た。もう絶対に見たいのだ。
見られるといいなと思いながら、場所へと行く。見られないと「なんだこの記事は!」となるのはわかっているのだ。お願いだ、富士山よその姿を見せてくれ。
あまりの見えなさに「富士山って寝ているうちになくなった?」と思った。
天気予報では晴れだったは確認してきた。だが、向かう道中から雨が降り始めて、絶望を感じながらの目的地へ向かっていた。「停電で会社のインターネットが使えなくなった」と聞いたときに向かう会社と同じぐらいの絶望感である。泣きそう。
2020年に富士山全体が見られた日は126日らしい。34.5%の確率である。なかなか見れないものらしい。
今回はその姿を見ることができなかったが、晴れた日を狙ってまたチャレンジしたい。でも、その場所へ行けたら結構満足している。
新幹線が通ったとき「うわ!決算だ!!」と思ったので。
いつか見たいと思ってます。
雨が降ったり、晴れていても雲がかかって見えなかったりする富士山。地元の人に聞いたら「冬場の方が見えやすいかも」と言われてたので冬になったらまた来ようと思う。あと、あまりにも見れなくて悔しいのでまた見れらたらご報告します。