思い出して欲しい。マリトッツォが流行り始めた頃、皆さんはすんなりと「マリトッツォ」を覚えることができただろうか? 私(佐藤)は「マリッツォ」だの「マットッツォ」だの何度か言い間違えた覚えがある。
歳をとると、新しいカタカナは頭に入って来ん! なかなか覚えられんのじゃあ!
そんな私はまた新しいカタカナに遭遇してしまった。東京・有楽町で目撃した「クニャーネの店」である。ク、クニャ? クニャーネン? いや、クニャーネの店ってなんの店?
・クニャーネって?
有楽町駅周辺に足を運ぶのは久しぶりだ。以前はiPhone行列で年1回確実に訪れていたのだが、今は発売日より前に並ぶことができない。コロナの影響もあって、iPhone発売は以前のようなお祭り騒ぎにはならなくなった。これも時代の流れか……。
ふと駅前を見ると、レンガ風外観の可愛らしいお店ができている。ここがクニャーネの店だ。調べたところ、2021年11月にオープンしていたらしい。1年以上前からあったとは、全然知らなかったよ。そうか、iPhone行列がなくなると、こんなにも街の変化に疎(うと)くなるのか。思わぬ弊害だ……。
それにしてもクニャーネってナニ? マリトッツォの親戚? イタリアの洋菓子か何か? これがそのクニャーネ(税込320円)らしい。レギュラーとチョコクニャーネ(税込400円)の2種類ある。
とりあえず2本ずつ買って帰った。写真でイメージしたよりも実物は大きいな。棒状の小型モバイルバッテリーくらいのサイズ感かな?
クニャーネはイタリア菓子ではなく京都発祥だ。京都宇治市の「たま木亭」というベーカリーの看板商品とのこと。注文を受けてから生クリームを加えたカスタードを詰めて提供している。
特殊な織り込み技術によって形作られた生地は、結構硬い。噛むと弾けるように砕ける面白い食感をしている。中にはクリームがしっかり入っており、バターの風味とあいまって、甘い後味を楽しめる。
チョコクニャーネは、表面をチョコレートでコートしてスライスアーモンドが散らしている。
この種の洋菓子はたいていチョコレートの方を好む私だが、クニャーネはチョコでない方が好きだ。
というのも、レギュラーの方が生地の弾ける感触をダイレクトに楽しめるからだ。公式サイトには「“サクサク” “ザクザク” といった形容詞とは異なる唯一無二の食感」と記されている。たしかに他にはない歯ざわりと食べ応え、これは食べた人しかわからない感覚ではないだろうか。
ぜひ一度食べて、ほかにない味を感じて欲しい。そして、カタカナに弱い中高年の皆さんにも「クニャーネ」という名前を覚えて頂きたい。
・今回訪問した店舗の情報
店名 クニャーネの店
住所 東京都千代田区有楽町2-8-5
時間 10:00~21:00(完売次第終了)
定休日 なし