ふせんは忘れないために書く。
だが、忘れていいことを書いてみたらどうだろう。
ふと気づいたこと。街で見かけたものを書くのだ。
つぶやきよりも小さい、世界の断片になるんじゃないだろうか。
というこころみを1ヶ月間、トルー、編集部橋田と行った。そのまとめである。
退会防止のキラーとして投入
10月にはげます会は初月無料キャンペーンを行ったのでたくさんの人が入会した。やったぜ。次の課題は11月にどれだけ退会を防げるか、である。
そのためには11月にキラーコンテンツを投入する。
マーケティング的には王道の展開だ。
そのキラーコンテンツがこのふせん企画だったのだ。
これが…?退会防止のキラー?
そう思うだろう。もちろん24時間デイリーポータルZのことしか考えてない我々だってそう思った。
現役メジャーリーガーという触れ込みのピッチャーがパカスカ打たれる、外資系からの転職エリートがいきなり半ズボンで出社してさすがと思ったらただの暑がりだった、人生にはそんな瞬間がある。
黄のふせんがトルー、ピンクが林、緑は橋田である。名前がないほうが名もなき想いが漂っているようでロマンがある。
終わってみて、会社の壁にひと月の思いを貼り付けてみた。
新規事業プロジェクトがアイディアを出し合っているようだ。
2022年11月、東京で3人が見たり感じたことを振り返ってみよう。
11月に見かけた人たち
全部は載せられないため抜粋して掲載している。
11月にすれ違った人たちだ。ATMのWindows再起動を眺めている人、ハンガーラックを持って爆笑しているカップル。異なる人生と交差してまた永遠に離れていっている(社長を除く)。
11月に知ったこと
これはふせんらしいふせん。パキッとした知識、というほどではないが発見したことだ。みんな知ってるかもしれないけど、ハッとしちゃったことがある。この感動をどうしたらいいの。
チャーハンは急いで作ってもそこそこおいしい。
11月のできごと
11月ってそういえばブラックフライデーがあった。キンコーズでもブラックフライデーセールが行われ、トルーの家にはクモがずっといた。
11月にしたこと
月食だ。急に皆既月食が話題になって三茶の駅前は月食を見る人達でいっぱいだった。そのころ橋田さんの一眼レフは起動せず、同じ月、トルーの母はリンゴとバナナのマラカスを探していた。
11月に思ったこと
足はほっといても勝手に歩かないが、脳はほっといても勝手に動く。パー券はパーの券であってほしいし、カニクリームコロッケはすべてカ行だった。気づくなよ。
11月に見たメディア
モニターにうつるテレビやメールのようす。NHKでマイクの音割れがしているとき、親近感が湧いて嬉しかったんですよね。
11月の仮説
考え、そして一歩踏み込んでコンパクトにまとまってしまったこと。雨宮省吾、宝石箱の心配、どれも不必要なリアリティがあって困る。
11月の欲望と不安
考えが暴走して欲望/不安に着地したものだ。
探偵が持ってる虫めがねで証拠をうっかり焼きたい、「見ざる」だけを並べたい。必要なんだけどやらなきゃって思うのは脳のバグだろう。
いいツイッター
俳人のようにふせんを取り出してサラサラと書くつもりだったが、それはできなかった。スマホにメモを書いておいて、翌朝に手描きでふせんに転記していた。
でもこれがよくて、1日寝かすことで客観的になれたし、手描きの文字は人柄が出た。
いいツイッターだ。またやろう。
はげます会のキラーコンテンツは自分たちをキラーしないことだけを気をつけてその後も投入されている。
気が向いたら入ってほしい。
はげます会に関係ないお知らせ
ふせんのようなしっとりした企画にぴったりの新年会はこちら。