教員の残業問題や教員不足が深刻化している中、深刻な教員のなり手不足を解消するため、中央教育審議会の特別部会は2024年8月に教員の残業代の代わりに基本給の4%を上乗せする「教職調整額」を13%以上にするという処遇改善案を文部科学省に提出した。この引き上げの背景には、教員の残業時間、それに対する待遇が見合っていないことから、教職員のなり手が年々不足していることや、さらに教員自身が労働環境の改善の訴えを起こすことが増えたことが理由として挙げられている。
もし引き上げが実現すれば、教員の労働環境も改善されるように思えますが、実際はどうなるのだろうか?
そもそも教員が長時間の残業を強いられていなければ、教職調整額の引き上げの訴えの声は上がらない。残業代を引き上げたところで、今まで教員の問題点として挙げられてきていた低賃金・不十分な残業代の部分は多少の改善がみられるものの、教員が最も改善を求めている長時間の残業がなくなることはない。このような教員の訴えの背景を考慮すると、教職調整額の引き上げは果たして根本的な解決になるのだろうか。
■教職調整額の引き上げは、根本の解決法なのか?
教職調整額の引き上げは残業代の代わりに支払われる額が引き上げられるということを意味しており、教職員にとって給料の面ではプラスであるものの、深刻な問題になっている残業時間削減という本質的な課題を解決するとは考えづらいのが現状である。というのも、残業代が引き上げられたとしても、仕事量は今までと同様で、減ることはないためである。
ここ数年、教員採用選考試験における競争率の低下や教員の大量辞職が問題視されている。その理由として、月80時間を超える残業をはじめとした過酷な労働環境が挙げられる。そのため、教員の労働環境を改善するために最も求められていることは、教職調整額を上げて残業代を支払うことに加えて、少しでも残業時間を減らすことができるような工夫である。
では、実際にどのような業務が教員の残業時間を延ばしてしまっているのだろうか?
参考:日テレニュースNNN
「教員免許は取るが先生にはなりたくない」増加学生が現役教員へ突撃インタビュー
https://news.ntv.co.jp/n/fbs/category/society/fs30691c75fce541d39233a65ba7422a79
参考:一般財団法人日本若者協議会
https://youthconference.jp/wp/wp-content/uploads/2022/04/fa63de44232d08d37e0aa6e5672639cc.pdf
■教員の残業を増やしている業務の実態
教員の残業時間の中で行われている業務を挙げてみると、部活動の管理、お金に関する管理、登下校・放課後の見回り、生活指導など多岐にわたる。特に残業時間の中で部活動が占める割合は多く、文部科学省によるガイドラインが定められた後も、部活動の活動日は以前よりは減っているものの、今なお半数以上の教員は部活を週5日以上行っていることがわかる。
また、定期的に行われる集金業務は負担が大きく、実際に2017年に文部科学省の諮問機関・中央教育審議会が教員の働き方改革の緊急提言で「教員の業務としないよう直ちに改善に努めること」と求められた。しかし、実際に文科省が2023年に集金管理に関して調査をしたところ、教員の業務から外している自治体は5割弱にとどまっていることがわかった。
このようなことから、集金や見回りなどをはじめとした、教員業務から外せる業務の時間を削減することが教員の残業時間削減につながるのではないだろうか?
実際に、下記グラフを見てみると部活動や調査・集計等への回答の外部化は進んでいるものの、毎月行われることで大きな負担になる学校集金や定期的に行われる進路指導、決まった時期に忙しくなる学校行事の準備運営など外部化することで、さらなる残業削減が期待できる。(図1)※
※ 令和5年度教育委員会における学校の働き方改革のための取組状況調査結果
https://www.mext.go.jp/content/231226-mxt_zaimu-000032988_2.pdf
■残業を本質的に解決することが期待できる「スクウる。」とは
外部化が進まず、最も大きな残業の原因の一つとなっている集金。少しでも残業を減らすために有効な手段として挙げられるツールが部活動管理システムの「スクウる。」である。「スクウる。」は、個人が特定できてしまうであろう番号との紐づけを一切しない、ID/パスワードを利用せずに認証する『RC-Auth※』を利用したアプリ『ROUTE CODE(ルートコード)』(認証)および『ROUTE PAY(ルートペイ)』(決済)を活用した部活動管理システムである。
「スクウる。」を導入することで、各生徒の回収・未回収の状況が見える化できることはもちろん、管理を一本化することも可能なので、事務局も全体把握がしやすくなり、どこで何が滞っているのかがわかりやすくなる。また、集金業務に時間がかかるのは集金状況の確認・部活動集金の際の稟議の申請といわれている。「スクウる。」では、申請から承認、保護者への通知、集金、経費報告、領収書発行、さらに部活動のチーム編成やポジション管理まで、システムで一貫して行えるため作業時間の削減にも大きく貢献する。
※RC-Auth(アールシーオース)
秘密鍵・公開鍵を利用した双方向認証技術の名称。
RC-AuthのSDK(Software Development Kit:ソフトウェア開発キット)を利用して、アプリに安心・安全な決済や認証機能を追加することが可能になる。
■「スクウる。」で削減が期待できる残業時間
実際に「スクウる。」を導入することによって部活動管理の現状を可視化でき、さらに集金や収支計算を中心に業務効率化を行うことが可能になるので、導入事例のシミュレーションより約53%の時間削減につながることが期待される。
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