あなごの蒲焼きとぼっかけ焼きそばがおいしかったです。
地方の市場や商店街を見て回るのが好きだけど、おいしそうなものを見つけても、宿にキッチンでもない限り、残念ながら旅先で食べるというのは難しい。持って帰るにしても、旅の日程と荷物の量次第。
この商店街で売っているうまいものを集めた狭い範囲のアンテナショップみたいな飲食店があればいいのになと思っていたら、まさにそういう店が神戸にあったのだ。
趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。(動画インタビュー)
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湊川市場をまるごと楽しめる居酒屋があった
神戸にある湊川市場をご存知だろうか。公式サイトによると、2つの市場と3つの商店街が繋がり、約400店のお店が並ぶ神戸最大規模の市場として賑わっている、神戸の台所とも呼ばれる場所だ。
そんな巨大な市場の中から、おいしい料理や食材を吟味して集めた居酒屋が「湊川大食堂」なのである。最高のコンセプトじゃないか。
とりあえず乾杯
まずはドリンクメニューを確認すると、田又果物店さんの旬果実生絞りサワーにくわの園さんのお茶ハイ、さらにはおばあちゃんの作った昔ながらのおいしい梅酒など、魅力的なものがズラリ。
日本酒のメニューにはどんな特徴でどんな料理と合うかを一言添えるというポスピタリティ。素晴らしい。
まさに市場の良いとこ取りなお品書き
乾杯をしたところで料理のメニューをじっくりと眺める。一番好きな時間かもしれない。まずは前菜的なものを選ぼうか。
もし自分だったら何を選ぶか、考えながらお読みください。
あなごの蒲焼きが素晴らしかった
二軒目とはいえツマミがヘルシーすぎるので、魚も少し頼みましょうかと再びメニューを眺める。
貝出汁のおでんも魅力的だ
このあたりで貝出汁と書かれたおでんが気になってきた。なんの貝なのだろう。
店員さんに「おでんは貝出汁なんですか」と聞いたら、なぜかキョトンとされた。
あとから大阪出身のたけしげさんに、「玉置さんのイントネーションだと『買い出し』やから」と笑われた。湊川市場から集めたタネだから、買い出しでも間違いではないけど会話になっていない。
なんとメニューはまだまだある
そろそろメイン的なものを頼みましょうかと、メニューの裏側と壁を眺める。これもまた悩ましい。
さすが大食堂を名乗るだけあって、魅力的なラインナップが私の胃袋に有り余る。
いやー、よかった。市場内からうまいものを集めてしまうというシンプルな発想だが、ここで味を知ったことで、活あなごの店に行ってみたくなったし、キムチや漬物を買って帰りたくなった。ぼっかけという食べ物を知ることもできた。まさに湊川のアンテナショップ。ここが我が家から一時間以内だったらよかったのに。
どれをメニューに載せるべきか、どの店の商品を扱うかなど、運営する上での難しさはいろいろあると思うが、こういう店が各地の商店街にできてくれるといいなと思った。