カフェの店員さんはコミュニケーション能力が高い……そう思っていた時期が……俺にもありました……。それはスタバもタリーズも大して変わらない……そう思っていた時期が……俺にもありました……。
さて、店員さんが自腹で購入するくらいオススメの商品を調査するシリーズ「店員さんの自腹レコメンド」の第17回は『タリーズコーヒー』が登場……したのだが。結果的に私(サンジュン)の心はポッキリと折れてしまったのであった。
・神だったスタバ
まずは本企画の概要を説明しておこう。『店員さんの自腹レコメンド』はその店で働く店員さんに「自腹でも食べるくらいオススメの商品」を教えてもらうガチ企画である。許可取り等はしていないため、店員さんの対応に全てがかかっていると言っても過言ではない。
これまでの対応してくれた店員さんは「全員が神対応だった!」とまでは言わないが、時に恥ずかしがり、時にためらいながらも私のリクエストに応じてくれていた。中でも素晴らしかったのは「スタバ編」である。
レジ係とドリンクを作る係の2名の女性店員さんは張り切ってオススメを教えてくれただけではなく「初めてオススメを作れて楽しかったです」と、私のハートは一撃で仕留められることに。軽く恋に落ちたせいで、あれ以来そのスタバには近寄れないほどの “女神対応” であった。
先に言っておくが、私はドトール派のおっさんなので、スタバにもタリーズにも思い入れは一切ない。今回タリーズへ出かける際も「タリーズの店員さんもきっとコミュニケーション能力が高いんだろうなぁ」とイメージしていた。
・心が折れた
だがしかし、結果的に私の心はへし折られてしまったと言わざるを得ない。お蔵入りも考えたが、これもガチ企画ゆえ隠すことはないだろう。そして店員さんやタリーズを悪く言っているつもりは一切なし! 単なるノンフィクションだと思っていただければ幸いだ。
で、対応してくれた店員さんはどちらも20代と思われるレジ係の女性店員さんと、ドリンクを作る係の女性店員さんの2名。奇しくもスタバと同じ構成である。またラッキーなことに、この時お客さんはまさかの0人。私は「絶好のチャンスキタ!」と張り切って「店員さんがご自身でよく飲んでるドリンクを3つ下さい」とお願いした。
……が、レジ係の店員さんはかなり若かったためか、ややオロオロしてしまっている。そこで登場したドリンク係の女性店員さん──。私とドリンク係の女性店員さんのやり取りは以下でご覧いただきたい。
──店員さんが自分で飲んでるドリンクを3ついただきたいんですが……。
店員さん「……」
──本当に何でもいいんです、絶対に文句は言いません。カスタムも量も好きにしていただいて構いません。
店員さん「……じゃあ、期間限定のグレープフルーツセパレートティーでどうですか?」
──あ、店員さんが自分で飲むくらいオススメならそれでも……。
店員さん「私はドリンク飲まないので」
うそーーーーーーーーーーーーん!
・「ドリンクは飲まない」
タリーズコーヒーに勤めていて……タリーズコーヒーのドリンクを飲まない……そんなことありまっか? その後もちょっとだけ粘ってみたものの、オススメされるのは期間限定商品だけ。もういいです……心が折れた私は「グレープフルーツセパレートティー」を購入した。
誰が悪いかと言えば私が悪い。普通ではない面倒くさいオーダーをしているのだから。ただお客さんは0人だったことなどを思い返すと「リアルなオススメを知れるチャンスだったのに」と思ってしまう。少なくとも私の中でタリーズの印象は良くはならなかった。
とはいえ、店員さんとタリーズの印象が悪くなったワケではない。むしろこれまで対応してくれた店員さんたちに改めて感謝の気持ちが芽生えただけである。いつもありがとうございます、店員さんたち……!
というわけで、やや消化不良な結果になってしまったものの、これもガチ企画ゆえの宿命(さだめ)である。最後にもう1度言っておくが、悪いのは私。私のことを嫌いになってもタリーズのことを嫌いにならないでください──。