先日、Twitterを眺めていたら、何やら大量の桃が並んだ写真がめっちゃバズっていた。“いいね”は20k越えだ。投稿者は神田近江屋洋菓子店とある。
どうやら中にカスタードが詰まった桃のスイーツらしい。リプ等を見ると毎年恒例で人気のようだ。こうもバズるとは相当にウマいに違いない。食うしかねぇ……!!
・神田
というわけでやってきたのは秋葉原駅。今回のアトレのコラボはアイマスなもよう。
目的の近江屋洋菓子店の最寄りは秋葉原ではない。しかし、店は秋葉原、淡路町、小川町、新御茶ノ水、お茶の水駅の全てから同じような距離にある。どこからでも徒歩数分の差だろう。
ほどなくして到着。たまに利用するワテラスモールのすぐ斜め向かいだ。こんなところにスイーツ屋があったとは……。てっきりその辺にあふれるオフィスビルの1つだと思っていた。
お目当ての「もも」はお値段1つ税込み1296円。桃のシーズンのみの販売で、販売数や時期はその時々の入荷状況次第とのこと。カードや電子マネーの扱いは無く、現金のみだ。
・繊細
ホールケーキすらも横にすることなく収納可能なデカいカメラバッグを用意してきたのだが、「もも」はどう見ても凄まじく繊細な造り。破損のリスクを考えて2個ゲットした。
はたして無事だろうか……?
2個買っておいて正解だったようだ。片方は箱の外壁にぶつかって茶色く変色してしまっていたが、そいつの犠牲によってもう片方は守られたもよう。レビューには綺麗な方を使うとしよう。
自分で食う分にはいくら変色しようが構わないと思う。しかしギフト用に購入される方は、マジで持ち帰りには最大限の注意を払った方が良い。手提げで揺らしながら持ち帰るなどした場合の生存率は絶望的だと思われる。
・もも
ということで、こちらが「もも」です。
見ての通り、桃が1個使われている。テカっている表面は薄いゼリー質で覆われており、乾燥や酸化による変色を防いでいるようだ。
中を見てみると、種があったであろう場所にはカスタードクリームが充填されている。
食べてみると、圧倒的に桃……! そりゃあ桃を丸ごとなので、そうじゃなきゃおかしい。しかし、ここまで桃な桃のスイーツというのは、何だかんだで食べたことが無い気がする。
世の大半の桃のスイーツは、カットされた桃が入っていたり、絞られてゼリーにされていたり、そういう感じだと思う。つまり、何らかの加工が施されているのが普通だと思うのだ。
しかしこいつは、丸ごと皮を剥いただけの桃がそのまま鎮座している。桃というのはとにかく加工されていればいるほどウマくなるわけではない。
桃は素のままでも、人類が桃と出会ってからの何千年だかで編み出したあらゆる加工後の状態と同等のウマさを持っている。そのままの桃を丸ごと使うという思い切りの良さは、桃を扱う上での最適解の1つだと思う。
そして内部に充填されたカスタード。これには工夫を感じる。桃というのは実に汁気が多い果物。それを考慮したのか、硬めな質感。桃内の水分過多な環境に適応したハードさとなっている。
味も同様だ。桃の素でかなり強い甘味に合わせたのか、カスタードは余り甘くない仕上がり。甘ったるくならないように考えられているのだと思う。
ということで、Twitterでやたらとバズっていた桃のスイーツ「もも」。シンプルながらも桃を使用したスイーツとして、究極の形態であるように感じる。
特に桃感は圧倒的だ。なんせ丸ごとの桃だからな……。桃感でこれを超えることは不可能だろう。どうやっても同列1位にしかなれない。上手いことやったなぁって。
参考リンク:Twitter @omiyayogashiten
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
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