立憲民主党の所属議員から離党の表明が相次ぐ中、泉健太代表は2023年6月30日の定例会見で、「離れたことが失敗だったな、というふうに思っていただくぐらいの党の活動にしていかなければいけない」と話した。
松原仁・元拉致問題担当相が6月9日に離党届を提出し、15日に受理されたのに続いて、徳永久志衆院議員も27日に離党届を提出。松原氏は衆院東京3区で当選しているのに対して、徳永氏は衆院滋賀4区で落選し、比例代表近畿ブロックで復活当選している。この点を念頭に、徳永氏については「議席は返上していただかなければいけない」と議員辞職を求めた。離党表明が続き、求心力の低下が指摘される局面だ。泉氏は「理由が大きく異なっているので、連動性があるものではない」と話し、さらに連鎖することはないとの見方を示した。
「理由が大きく異なっているので、連動性があるものではないが」
徳永氏は記者会見で議員辞職しない考えを示しているが、泉氏は「議席は返上していただかなければいけないと思う」と発言。その理由を
「小選挙区では勝てず、近畿の比例の1議席を与えられて議会活動をしてきているので、やはり返上すべきと考える」
と説明した。提出された離党届の扱いは7月4日の常任幹事会で決める。ただ、泉氏によると、岡田克也幹事長は
「党の常任幹事であったことや、滋賀県連の代表であったこと、今回の離党の明確な理由という意味では、なかなかよく理解しがたい」
といった感触を持っているといい、そのまま受理されるかは不透明だ。
離党表明が続いていることについては、
「理由が大きく異なっているので、連動性があるものではないが、やはり私は立憲民主党は魅力のある政党だと思うし、これをもっと伝えていかなきゃいけないと思っているし、私は離れない方がよかったのではないかと思う」
と述べ、離党は次期衆院選に不利に働くとの見方だ。
記者が「わかりました。ありがとうございます」と引き取ろうとすると泉氏は次のように発言を続けた。
「そういう(魅力ある)政党にまた更にしていきたいと思う。離れたことが失敗だったな、というふうに思っていただくぐらいの党の活動にしていかなければいけないと思う」
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)