トルコ料理に「坊さんの気絶」というのがある。
その名のとおり、坊さんが気絶するほど美味い、ということらしいのだけれど本当だろうか。
たまたま気絶の瓶詰を手に入れたので食べてみました。
坊さんの気絶
「坊さんの気絶」という名前のトルコ料理がある。
タマネギ、ニンニク、トマトを油で炒め、塩、砂糖、スパイスで味付けをして素揚げしたナスに詰めた料理で、その名のとおり坊さんが気絶するほど美味いのだとか。
たまたま寄ったイスラムバザールで気絶の瓶詰を見つけたので買ってきた。
見た目はトマトソースの瓶詰のようである。
さっそく開けてみた。
坊さんの気絶、わりとなかなかな見た目である。
ただ、開けた瞬間ふわっと香る、いかにも中東っぽいスパイスの風味は嫌いではない。街を歩いているとつい引き寄せられるケバブ屋さんを思い出す。
坊さんの気絶はナスが中心の料理なので、瓶詰にしたらまあこういう見た目になるよな、とは思う。
まずはそのまま食べてみよう。あわよくば気絶したい。
美味いのだ。美味いんだけど、では即気絶か、と言われると、そこまでではないのは僕が坊さんではないからだろうか。
気絶という名前のインパクトと、日本で他にこういう料理を食べたことがないので一瞬言葉を探してしまうが、よくよく考えてみると美味しい。と思う。
パスタにするとさらに最高
言ってしまえばスパイスとニンニクの効いた、ナスとトマトのペーストである。そんなの美味しくないはずがないのだ。これをつまみながらワインなんて飲んだらさぞ最高だろう。
けっこう味が濃いので、もしかしたらパスタにしてもいいかもしれない。
パスタを茹でて気絶をトッピングしただけである。それだけで本格的なトマトソースパスタみたいな見た目になった。
熱々のパスタに気絶を乗せると、パスタの熱で広がったスパイスの香りがふんわりと部屋を満たした。
坊さんの気絶、パスタに乗せるとそのコクと濃さがちょうどよくて、気絶ちょい手前という感じだった。
坊さんというと厳しい人を想像しがちだが、美味しいトマト料理を食べて気絶するような坊さんなら友だちになれそうだなと思いました。