夜ランチ。その名称がすでに意味不明なことは、多くの方がお気づきかと思う。夜ならランチじゃないだろと。サパーかディナーだろと。夜でも「おはようございます」と挨拶する業界人かと。
そんな夜ランチを、「焼肉の和民」が始めた。今や夜にランチメニューを提供している店はそれほど珍しくないが、同チェーンの夜ランチは結構珍しい。なぜなら……
・ビールが付いてくる
「焼肉の和民」がはじめた夜ランチは合計5種類で、どれもビール(パーフェクトサントリービール)が付いてくるのだ。それの一体どこがランチだよと思わなくもないが、個人的にはめちゃくちゃ嬉しいセットである。
なお、5種の夜ランチはどれも1760円で、ラインナップとしてはこんな感じ。
■タンざんまい:極厚牛タン、牛タン、味噌旨タン(ポーク)、焼き野菜、ごはん、スープ、キムチ、ナムル
■焼肉の王道3種:極厚牛タン、じゅーしーカルビ、ハラミ、焼き野菜、ごはん、スープ、キムチ、ナムル
■石焼ビビンパとちょこっと焼肉:石焼ビビンパ、ジューシーカルビ、ロース、焼き野菜、サンチュ、キムチ
■冷麺とちょこっと焼肉:和民の特製盛岡冷麺、じゅーしーカルビ、ロース、焼き野菜、サンチュ
■牛鶏豚の欲張り焼肉(300g):じゅーしーカルビ、トントロ、鶏モモ、焼き野菜、ごはん、スープ、キムチ、ナムル
──いかがだろう。ビールが付いて、お肉のセットが付いて、ご飯も付いて、さらにご飯はおかわり1杯無料だという。それで1760円なら、かなりアリな気がする。
1つ注意点があるとしたら、夜ランチは20時からじゃないと注文できないってこと。だったら ”ランチ” って何!? と内心突っ込んでしまったが、これは「ランチのように安い」ってことを訴求したくて “あえて” のネーミング……って気がしないでもない。
詳しいことは分からないが、夜ランチは一度体験しておくべきメニューな気がしたので、サービス開始の2023年6月1日に「焼肉の和民」へ向かった。
席に着くと、ある意味で「焼肉の和民」の象徴と言ってもいい特急レーンがせわしなく動いていた。どうやら店は混んでいるようだ。
そして、夜ランチも私の目の前を通過していく。始まったばかりなのにもう人気なのかな? と思うと一方で、私は誰かの頼んだ夜ランチを見て気になることが。そこで店員さんを呼んで質問してみることに。
──すみません、夜ランチって、ご飯もビールもぜんぶ同時に出てくる感じですか?
店員さん「はい、そうなります」
──ビールとお肉だけ先にもらって、ビールが飲み終わったタイミングでご飯とかを頂くのは難しい感じでしょうか?
店員さん「はい、申し訳ございませんが……」
──わかりました! ありがとうございます。
・ご飯どうする問題
これは難しいことになった。というのも、私はいつもビールを飲んだあとに、ご飯を食べる。おそらく同じような人は多いと思うが、この夜ランチスタイルだとビールを飲みながらご飯を食べるか、ビールを飲み終わるまでご飯を放置しておくしかないのだ。
そのような飲み方で、本当にビールを楽しめるだろうか? さらに言うと、いきなりご飯が出てくるということはすぐにお腹が膨れてしまう。そこから追加で何か飲もうという気になるかどうか……。
悩んだ私は、タッチパネルを操作して他のメニューを調べた。そして数秒後──。
こういうのでいいじゃん〜!
・結論
もうすでにお察しの方が多いだろうが、いちおう説明しておく。ご覧のとおり、私が入店後に夜ランチの注文を止めたのはご飯もビールも全部同時に出てくるシステムだったからである。
補足すると、夜ランチ以外にもコスパの良さそうなメニューがあったというのも理由の1つであるが、やはり同時提供の方が大きいだろうか。
ただもちろん、だからといって夜ランチが悪いって話では全くない。安く済ませられるのは間違いないし、値段を考えれば別々に提供して欲しいって方が望みすぎだと言えなくもない。
ちなみに、私は「夜ランチなんか頼まなくても、控えめの意識で注文すればいいだけでしょ」と思いながら飲み食いしたものの……
お会計になると「やっぱり夜ランチにしときゃ良かったかな」とちょっと後悔した。
同時に思ったのが、夜ランチは強制〆セットだということ。つまり、頼むには覚悟がいるのだ。その覚悟がないならば、最初からビールを飲まないってのも手。
実は夜ランチのビールはドリンクバーに変更することも出来る。ドリンクバーならご飯と同時でも何ら問題ないので、次からはそうしよう。うん、次から次から。
おわり